【社会】育休取るなら、園児退園訴訟についてアンケート　行政に賛成が多数に [07/03]

★行政に賛成が多数に…園児退園訴訟アンケート
2015年07月02日 17時54分

下の子が生まれて保護者が育児休業を取得した場合、保育園に在園している上の子を
退園させ、家庭で子育てしてもらう埼玉県所沢市の運用方法は、子ども・子育て
支援法施行規則などに反するとして、保護者１１人が市を相手取り、
退園の差し止めを求める行政訴訟をさいたま地裁に起こしました。

この問題をまとめた記事（「育休で上の子退園」是か非か）内でアンケートを
行ったところ、多くの読者から様々な意見が寄せられました。

７月１日までの結果をまとめると、行政の対応に「賛成」と答えた人が６５％
（１１５人）、「反対」と答えた人が３５％（６２人）と、賛成派が多数を占めました。

http://www.yomiuri.co.jp/photo/20150702/20150702-OYT8I50162-N.jpg

賛成派に多かったのが、

「待機児童解消のためやむを得ない」
「今現在はとても貴重な０～２歳児枠を独占せず、困窮している保護者に」

といった意見でした。待機児童対策の方が、喫緊の課題だと考える人が多いようです。

しかし、多くの方が全面的に賛成というわけではなく、

「（下の子の育休がきれた際に）必ず希望の保育園に入れる保証を」
「入園前にそれを伝え、退園が嫌な場合は無認可保育園を選ぶなど、選択肢があることが必要」

などと、再入園に対する確約や、取れる選択肢を広げる工夫を求める「条件付き」
の人が多いように見受けられました。

提訴した保護者の「子どもにとって、大好きな先生や友達と過ごせなくなることは
大きなストレス」という声に対しては、

「子供と触れ合える時間ができたとポジティブに考える」
「兄弟が触れ合うよい機会にもなります」

といった声がある一方、

「保育園は先生やお友達と仲良く遊ぶ『遊び場』ではなく『親御さんが仕事などの
理由で保育できないお子さんを預かる場』です」

という厳しい声も上がりました。

反対派は、

「育児休暇が取得しにくくなる」
「育休を諦めて産休のみで復帰する人も増えると思う」
「子が３歳になるまで出産しない人が増える可能性がある」

など、子どもを産む意欲に水をさし、少子化が進むのではないかという懸念を持つ方が多いようです。

環境が変わる子どもを気遣う声も。

「保育園から家庭、新しい保育園と短期間で『生活する場』が変わり、保護者にも子供にも大変な負担」
「友達関係や幼稚園、保育園に行かないことのストレスがたまり成長の妨げになる」

また、行政について、

「保護者への周知期間の少なさは行政としていかがなものか。十中八九『３月に知らされた』
という現実を反省すべき」

と対応の遅れを批判する声や、賛成派と同じく、

「育休が明けた後に確実に保育園に戻れる保証がなくてはいけない」
「保育園毎に行事予定や持ち物制服が違うから、同じ保育園と言うのもポイント」

と再入園が確約されていないことに懸念を持つ意見が出ました。海外在住の方からは、

「こちらはこの件についての対応が全く逆です。むしろ母親の負担軽減のために積極的に子供を受け入れています」

という事例も紹介されました。

賛成反対いずれにもあったのが、今回の施策は根本的な解決にならないのでは、という意見です。

「新しく生まれてくる子どもの入園待機の順番が、再入園を確約されている子の分だけあとまわしになる」
「受け皿が増えなければ、結局必要な誰かが保育園に入れない状態は続くことになる」
「途中転入者や第一子を預けられなかったご家庭はよっぽど運が良くないと預けられなくなります」

と、今後生まれてくる子どもを預けにくくなる可能性を指摘する意見や、

「訴訟を起こすことで結果的に保育枠拡大への後押しになる」
「より利用しやすい一時保育制度へ充実を」
「どうしたらみんなが安心して子どもを産み育てられるのか、これを機に国レベルで考えていければいいなと思います」

と、訴訟をきっかけに、改めて子育てのあり方を考えようという前向きな意見が寄せられました。

http://www.yomiuri.co.jp/matome/archive/20150702-OYT8T50148.html

【社会】育休取るなら、園児退園訴訟についてアンケート 行政に賛成が多数に [07/03]

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