英ジョンソン前首相、再登板に意欲か　「失って初めてその大切さが分かる」と期待論 [蚤の市★]

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英ジョンソン前首相、再登板に意欲か　「失って初めてその大切さが分かる」と期待論　党内には批判根強く

?　【ロンドン＝加藤美喜】トラス英首相の辞意表明を受けた後任の保守党党首選びで、ジョンソン前首相（58）の再登板が取り沙汰されている。ジョンソン氏は新型コロナウイルス対策の規制中にパーティーを繰り返した不祥事などで辞任に追い込まれたが、一般の保守党員の間では今も人気が高い。失墜した党の信頼回復に向け、わずか1カ月半前に辞任した同氏が救世主となるのか、党内では賛否が渦巻いている。
　「失って初めてその大切さが分かる」「ボス、戻ってきて」。20日、ジョンソン氏を支持する与党議員らはツイッターなどで復帰に向けたラブコールを送った。保守系デーリー・テレグラフ紙によると、ジョンソン氏は出馬に意欲を示し、21日にも休暇先のカリブ海から戻り、支持する議員らと会合を開く予定とされる。
　民放スカイニューズ・テレビによると、強固な支持者の1人、ドリーズ前文化相は「国民の負託を受けて総選挙に勝利したのは彼だ」と強調。世論調査によると、保守党支持率は現在、最大野党労働党に30ポイント以上の差をつけられ、労働党のスターマー党首は「総選挙の即実施」を要求。ドリス氏らは2019年の総選挙で保守党に歴史的圧勝をもたらしたジョンソン氏の功績を称賛し「彼以外に労働党に勝てる人はいない」と訴える。
　18日発表のユーガブの党員対象世論調査では、トラス氏の後任にジョンソン氏を推す人が32％と最多で、人気の健在ぶりを証明した。一方でジョンソン氏は、6月の党議員の信任投票では約4割から不信任を突きつけられ、「復帰は論外だ」とする議員も少なくない。ジョンソン政権の財務相だったスナク氏は、7月にいち早く辞表を提出してジョンソン氏退陣の流れをつくった張本人で、トラス氏との党首選決選投票では「裏切り者」のイメージが敗北の一因となった。
　ジョンソン氏は今回、スナク氏に「和平」を申し入れ、分断した党内の結束に努める意欲を見せているとも報じられる。辞任表明後、人気映画「ターミネーター」のせりふを引用して「アスタ・ラ・ビスタ（また会おう）、ベイビー」と述べたジョンソン氏。英メディアはその場面を繰り返し報じ、「政権復帰が現実となるか」と注目している。

東京新聞　2022年10月21日 18時50分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/209441

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