弁当や総菜を値上げしても客の「満足度」高めるには？コンビニ大手3社の戦略 [蚤の市★]

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弁当や総菜を値上げしても客の「満足度」高めるには？コンビニ大手3社それぞれの戦略

　さまざまな食品価格が高騰する中、コンビニエンスストア各社の弁当や総菜など「中食なかしょく」を巡る戦略が分かれている。セブン—イレブンとローソンは、満足度を高める工夫を凝らし価格を上げる方針。対するファミリーマートは増量などで「お得感」を押し出し差別化を図る（大島晃平）

◆セブン　月替わりで全国の有名店とコラボ
　一部商品を4月以降2～15％程度順次値上げしたセブン—イレブンは、今年に入り全国各地の有名店の監修商品を販売する月替わりフェアを開催。カレーやパスタなどの人気商品が生まれた。監修商品は店主と一緒に開発を進めるため、食材の選び方などのノウハウを他の商品開発にも生かせるという。同社商品本部の笠石吉美デイリー部長は「中食は40年以上研究を重ねているが、有名店から学べることは多い」と語る。
◆ローソン　店内厨房で「できたて」提供
　炊きたてごはんなど「できたて」を打ち出すのはローソン。炊飯器や調理台などを備えた「店内厨房ちゅうぼう」を他社に先駆けて導入し、国内約1万4000店のうち9000店に設置済みだ。本年度中に1万店達成を狙う。
　同社の中食も一部が3月から2～14％程度順次値上げしているが、温かい弁当など「まちかど厨房」ブランドの商品は3、4月、前年同期比で売上高が1.4倍に増えた。名兒耶なごや篤史戦略企画部長はできたて重視の理由を「単純な値上げは消費者に受け入れられない。いかに付加価値を高められるかだ」と語った。
◆ファミマ　人気商品増量や割引キャンペーン
　一方、ファミリーマートは増量や割引キャンペーンでお得感をアピールする。中食の値上げもしているが、人気商品のチキンやサンドイッチの40％増量を定期的に期間限定で実施。決済アプリ「ファミペイ」は会員向けクーポンを充実させ、開始約3年でダウンロード数を1300万まで増やした。足立光マーケティング本部長は「物価高で価格が注目される今だからこそお得を感じてほしい」と狙いを語る。

東京新聞　2022年10月3日 21時01分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/206215