【米国】バイデン氏の支持率４２％、共和党が主要課題で優勢　中間選挙での投票先は共和党４２％、民主党２９％ [樽悶★]

樽悶 ★

　【ワシントン】ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）の最新の世論調査では、有権者が重視する問題に関してジョー・バイデン米大統領・民主党が共和党に押されていることが明らかになった。民主党は議会での過半数維持に向け、厳しい状況に直面することが示された格好だ。

　バイデン大統領については、ロシアのウクライナ侵攻を巡る対応や先の一般教書演説が高く評価されたものの、57％の有権者が同氏を支持しないと回答。支持するとの回答は42％にとどまり、昨年11月半ばの前回調査からほとんど変わらなかった。

　教育や新型コロナウイルス対策については、民主・共和両党への支持率の差が縮小した。これまで民主党は新型コロナへの対応で共和党を16ポイント上回っていたが、今回の調査では11ポイントに差が縮まり、教育問題でも両党の差は9ポイントから5ポイントに縮小した。

　政府の最優先課題はインフレを含む経済問題だとの回答は50％に上って最も多かったが、ここでも民主党の評価は低い。ウクライナ情勢を最優先課題に挙げた有権者は25％で2番目に多かった。

　バイデン氏のインフレ対策は63％が支持しないと答え、今回の調査で挙がった政策課題の中で評価が最も低かった。共和党のほうがインフレにうまく対応できていたとの回答は47％で、民主党に対する支持の30％を大きく上回った。

　どちらの経済対策のほうが良いと考えるかとの質問に対し、有権者は45％対37％の比率で共和党を支持した。

　民主党は多くの課題に直面しているものの、現時点では中間選挙での投票行動に大きな変化は見られず、きょう下院選挙が行われた場合には共和党を支持するとの回答は46％、民主党は41％だった。共和党は前回調査と比べ、黒人・ヒスパニック系有権者からの支持を広げた。

　両党のポイント差は昨年11月時点では3ポイントだったが、今回の調査では5ポイントに広がった。上院では民主・共和両党の議席が同数で、賛否同数の場合に上院議長を務めるカマラ・ハリス副大統領が票を投じられることによって、民主党が辛うじて優位を保っている。

　今回の世論調査で民主党にとって明るい材料が1つある。ロシアのウクライナ侵攻に対するバイデン氏の対応への評価だ。バイデン氏はロシア政府に厳しい制裁を科すことで経済的圧力を強めるとともに、西側諸国の同盟国とともにウクライナ支援を表明している。

　有権者のおよそ50％はバイデン氏の対ロシア政策を支持すると答え、不支持の44％を上回った。ウクライナ危機への対応については、有権者の47％が賛成、46％が反対と答えた。ウクライナ情勢を注視していると答えた有権者は89％に上った。

　バイデン氏が今週に入って発表したロシア産の原油などの輸入を禁止する措置については、共和党支持者の4分の3を含む79％が支持しており、同措置に伴いエネルギー価格が上昇しても賛成すると答えた。

　次回2024年の大統領選が20年と同じ組み合わせになったと仮定した場合の支持率は、バイデン氏、ドナルド・トランプ前大統領とも45％で、前回調査とほぼ同じだった。

　トランプ氏については有権者の55％が否定的な見方を示した。両氏に否定的だった有権者は約15％で、これらの有権者に24年の大統領選でどちらを支持するかと質問したところ、バイデン氏が36％でトランプ氏の24％を上回った。ただ、11月の中間選挙では共和党候補に投票するとの回答が42％に上った。民主党と答えたのは29％だった。

　米国のウクライナへの関与については、両党の支持者の間で見方が分かれた。有権者の35％は米国の関与は適切だとした一方で、46％はより積極的な関与を望むと答えた。支持政党別に見ると、民主党支持では54％が関与は適切だと回答したが、共和党支持では61％が米国の対応は不十分だと答えた。

　また、ロシア・ウクライナ情勢に注目が集まる中でも、中国が米国にとって最大の経済的脅威だと回答が73％、最大の安全保障上の脅威だとの回答が52％に上った。

　調査は今月2～7日、インパクト・リサーチとファブリジオ・リー・アンド・アソシエーツが1500人の登録有権者を対象に実施。半数は携帯電話で、4分の1は携帯電話へのテキストメッセージで、残りの4分の1は固定電話でそれぞれ回答した。調査の誤差率はプラスマイナス2.5ポイント。

2022年3月11日 22:48 JST
https://jp.wsj.com/articles/biden-democrats-lose-ground-on-key-issues-wsj-poll-finds-11647006426

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