ウクライナと接する町・メディカ　ボランティア集結 [蚤の市★]

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ウクライナと接するポーランド国境の町メディカ　欧州各国からボランティア集結　避難民へ献身サポート

?　激しさを増すロシアの侵攻を受けてウクライナから脱出する避難民の入国が120万人を超したポーランド。ウクライナと国境を接する南東部メディカでは、欧州各国から支援団体やボランティアらが集まり、組織的に避難民を迎え入れる仕組みが出来上がっていた。（メディカで、谷悠己・写真も）
　片手で幼子を抱き、もう片方の手でスーツケースを引く母親の後を、老夫婦が膨らんだ手提げ袋を手にゆっくりと付いていく。子どもの姿を見つけたボランティアが即座に走り寄り、チョコレートを手渡した。
　6日午後、国境の歩行者道では、ボランティアが避難民をサポートするこうした光景が続いた。歩行者道の出口では医療ボランティアが不調を訴える人の応急処置をしていた。日中でも気温は氷点下前後。フランスから来たバスティアンさん（25）は「長時間歩いたり外で待たされたことで、足が凍傷気味の子どもや高齢者が多いのが気掛かりだ」と話した。
　国境前で家族を待つ人たちの姿も。ポーランドで出稼ぎ中の女性（38）は、勉学のためウクライナ西部の実家の両親に預けていた高校生の長男（16）を呼び寄せた。「最後に連絡が来てから1時間以上たつ。早く会いたい」と首を長くした。
◆「これが数カ月続いたらどうなるのか」
　国境前には商店街があり、侵攻前にはウクライナ側から住民が買い出しに訪れていたという。そうした店が閉じている代わりに、生活必需品や食べ物を無料で配るテント村ができ、避難民を呼び込むボランティアの掛け声が響いた。
　一人娘カーチャさん（8）用にリュックをもらったアナスタシアさん（33）は、ロシア軍が本格攻撃する恐れがある南部オデッサから1日がかりで逃れてきた。
　「娘は遠くで砲撃の音が聞こえただけで泣いていた。悲惨な場面を見せることなく避難できたのは良かったけど、仕事や娘の教育など心配なことばかり。でも、今は疲れているから、まだ頭が働かない」
　アナスタシアさんはそう言って、国内外への列車や長距離バスが出る13キロ先の街プシェミシルに向かうバスの長い列に並んだ。
　国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）は8日、国外への避難民が200万人を超したと発表した。国境へ毎日通うポーランド人記者クーバさん（36）はこう話した。「今のところはどの都市でも市民が献身的に避難民を支えているが、これが数カ月続いたらどうなるのか、考えるのが怖い」

東京新聞　2022年3月9日 12時14分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/164590
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