【行事】今日2月3日は節分。庭でイワシを燻して、ヒイラギの枝に刺したイワシの頭を玄関先に飾ろう [記憶たどり。★]

記憶たどり。 ★

https://www.jiji.com/jc/v8?id=20220127toyosunewsiwashi

２月３日の節分に合わせ、東京・豊洲市場（江東区）の水産業者がイワシの消費をＰＲしている。
全国的に「恵方巻き」が定着している中、イワシを食べたり、飾ったりする古くからの風習を盛り上げようと奮闘している。
新型コロナウイルスの猛威に対して、「疫病退散を」と収束への願いを込める業者もいる。

若い世代にも浸透を
　
関西や関東の一部などでは、節分にイワシを焼いて食べたり、イワシの頭部をヒイラギの枝に刺した
「柊鰯（ひいらぎいわし）」を玄関先に飾ったりする「節分イワシ」の風習がある。
焼いたイワシの煙やにおい、ヒイラギのとげなどを鬼が嫌うとされ、魔よけや邪気払いになるとされている。

節分は豆まきに加え、縁起物の恵方巻きを食べる習慣が一般化している。
一方、イワシの風習については「毎年家族で食べている」、「子どもの頃、柊鰯が玄関に飾られていた」
といった声は聞かれるが、水産関係者は「年配者が続けているケースが多いようだ」と話す。
地域性も関係しているようだが、特に若い世代には浸透しておらず、認知度も上がっていないという。
こうした中、豊洲市場の卸会社担当者は「伝統の風習を守り、イワシの消費を拡大させたい」と力を込める。

節分を控え、取引が増えている丸干しイワシ＝２０２２年１月２４日、東京都江東区の豊洲市場
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洋風のオリーブオイル漬けも

節分に食べられるイワシは、１匹を丸ごと干物にした「丸干し」が主流。
１月に入ると、卸会社担当者が「イワシを売り込むチャンス」と言うように、豊洲市場でも取引が増える。
同市場には千葉県や愛知県、大阪府産などの入荷が多く、１月卸値は中心サイズの５０～８０グラム型が
１匹３０円前後。やや小ぶりだが、餌が豊富な近海で取れることもあって「脂乗りや品質は良い」（卸会社担当者）という。

都内では節分が近くなると、恵方巻きだけでなくイワシの品ぞろえを増やす小売店もある。
焼いて調理する丸干しのほか、そのまま食べられる和風の煮付け、オリーブオイルやガーリックオイル漬けなどの
洋風の商品を店頭に並べるところも。原料はマイワシが使われることが多いが、希少となったカタクチイワシを
酢漬けにしてゴマなどを加えた千葉県の郷土料理「ごま漬け」を販売する店もある。

イワシの消費をアピールする仲卸業者＝２０２２年１月２４日、東京都江東区の豊洲市場
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「鬼だけでなくコロナも」
　
近年、サンマやスルメイカの不漁が深刻化する一方、マイワシは豊漁が続いている。
新型コロナの変異株が流行していることもあり、水産加工品などを扱う豊洲の仲卸業者、尾粂商店の担当者は
「鬼だけでなくコロナも追い払いたいと願いながら、手頃なイワシをたくさん味わってほしい。
食べた後は、枝に刺して飾ってみて」とアピールしている。