【脳化学者】＜茂木健一郎氏＞「お金がなくなると頭の働きが悪くなるということはあり得る」 [Egg★]

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脳科学者の茂木健一郎氏が８日、ツイッターに動画を投稿。「＃ひろゆき氏がお金がない貧乏な人は頭が悪くなると述べていた　という質問に対するご回答」として、実業家のひろゆき氏の発言に対するユーザーの質問が寄せられ、自身の考えを投稿した。茂木氏は「お金がなくなると頭の働きが悪くなるということはあり得る」としている。

　茂木氏はこのテーマについて「重要なこと」とし、「いわゆる貧すれば鈍すということわざがあるが、お金がなくなると頭の働きが悪くなるということはあり得て、それがどういうメカニズムなのかを考えたい」と前置きして説明を始めた。

　茂木氏は「まず第一にお金がないとお金の心配をする。家賃をどうしようとか。お金の心配をすることで脳のリソースが使われてしまう。脳のいろんな回路がお金の心配で。扁桃体という感情の中枢も金策にとらわれる。そうすると、ほかのことを考える時間的余裕がなくなる」とお金に不足することで心理面のみならず、脳にも影響を及ぼすことを指摘した。

　その上で茂木氏は「お金の心配に限ったことではなく、たとえば恋愛に夢中になっているとほかのことは考えられなくなる。恋愛をしている人は男性も女性もちょっと頭が悪くなっているんです。ほかのことを考えないわけですから」とお金の不安だけが脳のリソースに影響を及ぼすのではないと述べた。茂木氏は「そういう意味で言うと、数学の問題に集中している数学者は数学のことばかりに頭を使っているからほかのことについては頭が悪くなっている。すべてに言えること。『恋すれば鈍す』と言える。共通のメカニズム」と説明した。

　茂木氏は「もうひとつは、お金というものがその人に対する社会的評価とか、社会的なつながり、あるいは安全基地、セキュアベースということと関係していることがある」とお金によって作用する別の側面について述べた。「お金がどれくらいその人に入ってくるかとか、友達におごってもらえるとか、そういうことがその人のもってる社会的セキュアベースの象徴でもある。つまり、お金がないということはその人の社会的ネットワーク、ほかの人との関係性に偏りがあるということなんです」と述べた。

　茂木氏は「脳がちゃんと働くためにはセキュアベースが必要なんですが、安全基地がないということのひとつの表れがお金がないということになる。より本質的にはお金がないということよりもセキュアベース、安全基地をいかに作るかということが重要。お友達とかを大事にして。そこで信頼を得ていく、お互いの絆を深めるということが大事になっていく」と他者とのつながりの重要性を強調した。

ディリースポーツ 6/8(火) 18:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/3e3d0a3cceea733f13174d6e28b3f299c30a64e6

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