【国際幹細胞学会】受精卵の培養１４日(ルール)超も容認、国際学会が新指針…技術進歩受け [右大臣・大ちゃん之弼★]

右大臣・大ちゃん之弼 ★

　世界の研究者らで作る国際幹細胞学会は、人の受精卵を研究する際、培養期間を受精後１４日目までとした規定を撤廃し、事実上緩和することを決めた。２７日、新倫理指針を公表した。受精卵の培養技術の進歩を受けた改定で、今後各国で議論が起きる可能性がある。

　受精卵の培養制限は「１４日ルール」と呼ばれ、各国の法律や指針が踏襲している。受精後１４日目ごろ、背骨や脊髄のもととなる「原始線条」という筋が現れることが根拠となっている。

　１４日ルールは長年、国際的な規定として存在していた。１４日を超える培養が技術的にできなかったということも背景にある。

　だが、米中のチームが２０１９年、サルの受精卵を２０日間培養することに成功したと発表。また、ｉＰＳ細胞（人工多能性幹細胞）などを使って受精卵に似た細胞塊（受精卵モデル）を作製できるようになり、人の受精卵と１４日を超えて比較する研究の容認を求める声が上がっていた。

　同学会は撤廃の理由について、「胎児の初期の成長の仕組みや、不妊の原因を解明する研究の進歩につながる」と説明。一方で、各国が法律や指針を変える場合、「多くの人に開かれた対話を促進することが不可欠だ」と提言した。研究に用いた受精卵や受精卵モデルを子宮に移植することは、禁止している。

　京都大の沢井努・特定助教（生命倫理学）の話「日本は、今回の指針改定を拙速に追認するのではなく、日本の価値観、倫理観をもとに徹底した議論をすべきだ」

讀賣新聞 2021/05/27 00:56
https://www.yomiuri.co.jp/science/20210527-OYT1T50027/