感染議員名の公表　決まらぬルール　東北６県議会、混乱を懸念 [蚤の市★]

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　新型コロナウイルスに感染した議員の氏名公表を巡る基準作りが、東北の県議会でなかなか進まない。最大会派「自民党・県民会議」の１０人が感染した宮城を含む４議会が策定していない。条例の制定など、本来ルールメーカーであるはずの県議会の「決められない政治」。感染者が出た場合、公表か非公表で意見が割れ、手詰まり状態の宮城と同じ轍（てつ）を踏みかねない。

　各議会の状況は表の通り。青森、宮城では感染者が確認されたが、いずれも公表基準を事前に定めておらず、現在もない。

　青森では１０月下旬、最大会派「自由民主党」の斉藤爾（ちかし）氏（５０）の感染が判明。斉藤氏は自らの判断で報道関係者に連絡し、本人の要望を受けた議会事務局もホームページで公表した。

　回復した斉藤氏は「家族への誹謗（ひぼう）中傷の不安もあったが、公人の立場にあり、名前を明らかにするのは当然と思った」と振り返る。

　マニュアル作りに着手している山形は１２月定例会中に一定の方向性を出す見通しだが、「議員間で賛否両論ある」（議会事務局）という。秋田では、今のところ動きがない。

　岩手、福島はどちらも９月中に基準を定めた。福島は各会派の代表者会議で決定。「議員の了承を得た上で」（議会事務局）との条件が付くが、基本的には公表する方針だ。

　岩手は県内初の感染者が確認された７月下旬以降に議論が始まり、９月中旬までに全議員が公表に同意した。最大会派「希望いわて」の中堅議員は「議員は人に会うのが仕事だが、いつ、どこで誰に会うかは分からない。公表は感染拡大防止につながる」と指摘する。

　全議員がＰＣＲ検査を受けた宮城県議会では、陰性の議員にも影響が広がりつつある。

　高齢者との会合に顔を出したベテラン議員には検査後、出席者から問い合わせが相次いだ。議員は「『会った県議が感染しているかも』と不安がる人は多い。名前を公表すれば、混乱は少なくなる」と指摘する。

　ルールがなくても氏名の公表を求める意見は自民会派内にもあるが、感染した議員の一部から反対され、見送られた。会派幹部は「（濃厚接触者も含め）１４人で酒席を伴う会合を開いていたことは批判されても仕方ない。公表基準を決めていれば、抑止力になった可能性がある」と本音を明かした。

河北新報　2020年11月28日土曜日
https://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/202011/20201128_71016.html

感染議員名の公表 決まらぬルール 東北６県議会、混乱を懸念 [蚤の市★]

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