「令和おじさん」問われる手腕　「変わらない」冷めた声も―菅首相誕生へ [蚤の市★]

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　菅義偉自民党総裁は１６日午後、臨時国会で首相に指名される。「令和おじさん」として知られ、不妊治療の保険適用を公約に掲げる菅氏。リーダーとしての手腕に注目が集まる一方、「安倍路線を引き継ぐなら何も変わらない」と冷めた声もある。

　「令和」ゆかりの地、福岡県太宰府市の坂本八幡宮。観光で来た会社員小長谷邦和さん（４５）＝東京都中野区＝は「菅さんらしい政治をしてほしい」とエールを送る。
　新型コロナウイルスの対策に期待するのは、ほぼ毎月、参拝するという４０代女性＝同県大野城市＝。医療従事者や、リモート授業で学校に通えない大学生を心配し「小さい声も拾って」と要望する。兵庫県から夫婦で訪れた６０代の男性会社員は「派閥にとらわれず自由な政策をして」と訴えた。
　菅氏は不妊治療への保険適用を明言。不妊に悩む人を支援するＮＰＯ法人「Ｆｉｎｅ（ファイン）」の松本亜樹子理事長は「多くの課題の中で採り上げてくれてありがたい」と歓迎する。
　最近まで不妊治療に関する目立った発言はなかったが、「党内に支援拡充を目指す議員連盟もでき、課題に気付いたのではないか」と話す。経済的な理由で治療を中断するカップルは少なくないといい、「患者の願いは一日も早く赤ちゃんを抱くこと。実現は簡単ではないが乗り越えてほしい」と語った。
　菅新内閣が安倍政権の路線を継承するとの見方は強い。東京・新宿で４２年前から続く居酒屋「池林房（ちりんぼう）」を経営する太田篤哉さん（７５）は「安倍政権はＧｏ　Ｔｏキャンペーンを強行するなど感染症と経済対策が中途半端だった」と批判。「菅さんでは何も変わらないし、期待もできない」と淡々と話す。
　太田さんが経営する居酒屋４店舗は、コロナの影響で４～６月に休業し、赤字は月約１５００万円に上った。７月に営業再開したが１日の売り上げがゼロの店もあり、８月は再度３店舗を休業。現在は２店舗で営業を続けるが客足は戻らず、打撃は深刻だ。太田さんは「検査を充実し、皆が安心して外に出られるようにして」と訴えた。

時事通信　2020年09月16日13時31分
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