【台風10号】迫る「特別警報級」…瞬間風速85メートルは時速306キロ相当、新幹線並みの速さで物が飛んでくる　5日中に備えを [ばーど★]

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　気象庁が最大級の警戒を呼びかける台風10号が、日本の南の海上で北上を続けている。特別警報級の勢力まで発達するとされる台風とはどれほどの危険性があるのか。接近に備える動きが各地で加速している。

　気象庁は、台風10号の最大瞬間風速が奄美群島近海に接近した段階で85メートルになると予想している。最大瞬間風速80メートル超が観測されれば、2015年に沖縄・与那国島で81・1メートルを観測した台風21号以来となる。平均風速が40メートル以上で倒壊する家屋が出るとみられている。最大瞬間風速が83メートルに達したとみられる06年の北海道・佐呂間町で起きた突風では、人が約50メートル飛ばされたという証言がある。

　瞬間風速85メートルは時速306キロに相当し、新幹線並みの速さで物が飛んでくると考えれば、想像を絶する勢力の台風といえる。

　また、台風では高潮の警戒も必要になる。海水が強風で沖から海岸に吹き寄せられ、さらに台風の低い気圧が海面を持ち上げ、潮位が高くなるのが高潮だ。18年9月の台風21号では、記録的な高潮などで関西空港が冠水した。

　JR九州は、台風の最接近に伴い、九州新幹線と在来線を6、7日に計画運休する可能性があると発表した。九州の広い範囲での交通網のまひも懸念される。また、7日は九州各地で多くの学校が臨時休校することを決めている。

　台風10号の接近を前に、気象庁や各防災団体などが早めの避難や事前の準備を呼びかけている。

　風速20メートル以上になると何かにつかまらないと立っていられなくなるため、気象庁は風速20メートルに近づく数時間前に「暴風警報」を発令する。しかし、警報が出た時点で強風が吹いていて外出が危険となる可能性があるため、気象庁は「自治体の避難情報に合わせた避難をしてほしい」とする。

　避難する前や在宅避難を見据えた備えは何をしておけばいいのだろうか。

　NPO法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク（JVOAD）は、新型コロナウイルスの感染が広がる中での大雨や台風への備えをウェブサイト上で紹介。前日までの準備として、食料や生活用品の備蓄確認のほか、断水や停電に備えた風呂水の貯水、スマートフォンやパソコンの充電、車のガソリン給油などを挙げている。情報収集方法の確認も欠かせず、ラジオやスマートフォンの活用も呼びかけている。

　JVOADの明城徹也事務局長は「感染が広がる中でこれまでと違い、個々人に合わせた避難先や避難のタイミングを考える必要がある」と話し、妊婦や乳幼児のいる家庭、基礎疾患を抱える人などは状況に合わせて親戚宅や宿泊施設の活用も促している。【山口桂子、飯田憲、足立旬子】

2020年9月5日 5時0分毎日新聞
https://news.livedoor.com/article/detail/18846491/

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