「デートレイプドラッグ」眠らされ性被害、気づかぬケースも [さかい★]

さかい ★

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　飲食物に睡眠薬を混ぜられるなどし、意識を失った間に性被害を受ける事件が相次いでいる。こうした犯行に用いられる薬物は「デートレイプドラッグ」と呼ばれ、薬の効果で具体的な被害の記憶が残らず、実態が表面化しにくい。札幌地裁で3月に判決があった事件の被害女性が北海道新聞の取材に答え、「知らない間に被害に遭う恐れもある。人ごととは思わないで」と証言した。

　「仕事で大事な話がある。飲みに行こう」。2018年末、札幌市の20代女性は、勤め先の居酒屋を経営する50代の男から声を掛けられた。気は進まなかったが、「知人女性も一緒なら」と了承し、面会した。

　男は仕事の話はほとんどせず、しきりにサプリメント（栄養補助食品）の体験モニターのアルバイトを説明した。「大手健康食品会社のサプリを飲み、マッサージを受ければ、2千円の報酬が受けられる」。同席した知人女性も過去に何度か引き受けたといい、「肌がすべすべになった」と勧められた。

　変調を来したのは2時間後。酒量は控えていたのに「ふわふわして何も考えられなくなった」。

　記憶にあるのは、アルバイトを引き受けることになり、男に渡された「サプリ」を飲むところまで。意識が戻ると、ホテルの一室のベッドで、下着姿になっていた男に脚を触られていた。そして再び睡魔に襲われた。

　翌日の夕方、男に起こされ、同乗したタクシーで帰宅した。さらに翌日、ようやく意識がはっきりした。脳裏に浮かんだのは、白く濁ったお酒、錠剤、下着姿の男…。「お酒を飲んだらおかしくなった。薬を入れられ、何かされた？」。警察に相談に行ったところ、尿から睡眠薬が検出された。　

　男は昨年7月、この女性への準強制わいせつ罪などで起訴された。病院で処方された強い睡眠薬を「サプリ」と称して飲ませる手口で、わいせつ行為を繰り返していた。男のスマートフォンからは、複数の女性のわいせつな写真が見つかり、多数の被害が分かったが、被害に気付いた女性はいなかった。公判で男は「スリルを求めていた」などと供述し、今年3月に懲役7年6カ月が確定した。

　女性は他にも被害者がいるはずと思い、取材を受けた。事件以降、信頼できる人以外とは飲食することを避けており、「睡眠薬は容易に手に入る。こんな思いは、もう誰にもしてほしくない」と訴える。

ソース（5/3 日 12:15）
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200503-00010000-doshinc-hok