【新型コロナ】ドイツ感染拡大が加速、シンガポールは大規模検査検討

首都圏の虎 ★

米財務長官、支援要請企業に持ち分要求－援助と引き換えに
ボーイングがドリームライナー減産へ、人員削減も

ドイツでは新型コロナウイルスの感染者数と死者数の増加ペースが約１週間で最悪となり、メルケル首相は危機を脱したというには程遠いと発言した。米ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、ドイツの24日午前まで24時間の新規感染者数は2481人、死者数は260人で、致死率は約0.1ポイント上昇し3.6％となった。

　　一方、新たな感染者数が４日連続で1000人を超えていたシンガポールでは897人とペースが鈍化した。今月に入って感染者数が10倍余りに増え１万1000人に達した同国は、大規模な検査を実施することで感染拡大を抑え込むことを検討している。

　　欧州では英国の小売売上高が急減。ドイツの景況感も予想以上に悪化し過去最低を記録した。ドイツは段階的な制限緩和の見通しがさらなる落ち込みを食い止めた可能性があるものの、一時帰休による所得減などが当分の間は重しになる見込みだ。

　　欧州連合（ＥＵ）首脳らは新型コロナ危機収束後の経済復興計画について、一部合意したものの結論を持ち越している。一方、米下院は同日の本会議で、4840億ドル（約52兆円）規模の新型コロナウイルス追加対策法案を圧倒的な賛成多数で可決した。上院で先に可決済みの同法案はトランプ大統領に送付される。

　　米ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データによると、世界の感染者は270万人を上回り、死者は19万人を超えた。

　　ムニューシン米財務長官は、国家安全保障にとって最重要と考えられる上場企業が政府支援を求めた場合、政府に株式を提供することを求める。米政府は新型コロナ対策として170億ドル規模の企業支援計画を進めている。

　　ムニューシン長官はまた、原油価格の急落に見舞われて連邦政府の支援を求めている米石油会社向けに政府の融資プログラムを検討していると語った。

米財務長官、支援要請企業の持ち分要求－170億ドルの援助と引き換え

米財務長官、苦境の米石油会社向け融資ファシリティーを検討

　　新型コロナは、日光が当たる高温多湿の環境にさらされた時、ドアの取っ手などの表面で感染力が長く持続しないことが、米政府の研究で示された。

トランプ氏、夏のコロナ収束に期待－日光や高温でウイルス死滅と研究

　　トランプ米大統領は23日にホワイトハウスで開いた記者会見で、「われわれが安全だと感じる」まで社会的距離の指針が延長されると述べた。

トランプ米大統領、社会的距離の指針を夏まで延長の可能性

　　中国人民銀行（中央銀行）は24日、対象を絞った中期貸出制度（ＴＭＬＦ）を通じて資金を供給し、１年物金利を3.15％から2.95％に引き下げた。十分な流動性の確保に向けた措置を新たに講じる。

中国がＴＭＬＦ金利も引き下げ、１年物は2.95％－8500億円供給

　　中国では新型コロナ感染による死者が９日連続で報告されなかった。23日の新規感染症例は６件で、そのうち２件が国外からの入国者だった。

中国の新型コロナ感染例、23日は６件増－国外からの流入症例は２件

　　米ボーイングは１－３月（第１四半期）決算を来週発表する際、７８７ドリームライナーの生産を約半分に減らし人員削減を実施する計画も公表する見込みだ。同社の計画に詳しい複数の関係者が明らかにした。

2020年4月24日 8:58 JST 更新日時 2020年4月24日 18:36 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-23/Q99EGYDWLU6Z01
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/it9vAFNoK69E/v1/1000x-1.jpg