「お年寄りの原宿」巣鴨、人出の差くっきり　地蔵通りガラーン、スーパーには家族連れ

爆笑ゴリラ ★

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2020/04/21 20:33毎日新聞

買い物客でにぎわう大手スーパー「SEIYU」前には、駐輪場に入る順番を待つ自転車の列ができていた＝東京都豊島区で2020年4月21日、宮武祐希撮影
(毎日新聞)

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため７都府県に緊急事態宣言が発令されて２週間。外出自粛や休業が求められるなか、人出が減りにくい地域もある。その一つが東京都豊島区のＪＲ巣鴨駅周辺だ。「お年寄りの原宿」として観光客でにぎわっていた巣鴨地蔵通り商店街が閑散とする一方、近くのスーパーには家族連れらが詰めかけ、対照的な光景が広がっていた。

２１日昼。約８００メートルに２５０軒近くが並ぶ商店街は多くの店が営業していた。「マスク着用にてご入店ください」という張り紙がある店もあるが、人通りはまばら。商店街の振興組合によると、この時期は１日あたり平日１万～１万５０００人、休日は２万～３万人でにぎわうが、緊急事態宣言で観光客らが姿を消し、１割程度まで減ったという。

衣料品店の店長、鈴木伸一郎さん（５６）は「周りは店を開けているし、閉めると商店街が沈んでしまう」と話す。２～４月の売り上げは８、９割減。スタッフ約５人を休ませ、店長の「ワンオペ」で住民らの買い物に対応する。

　商店街は生活必需品を扱う店が中心で、多くが都による休業要請の対象になっていない。都が要請に応じた店に支給する最大１００万円の「協力金」を受け取れる見通しがないことも営業を続ける背景にはある。振興組合の木崎禎一理事は「かなり厳しい。事業の存続に悩んでいる店主もいる」と打ち明ける。営業を続けることに、商店街のホームページには「どうして店を開けているんだ」といった苦情が毎日寄せられるという。

一方、地蔵通り商店街の入り口から国道を隔て、約２５０メートル離れた巣鴨駅の裏手で２４時間営業をする大手スーパー「西友巣鴨店」には近隣から大勢の買い物客が訪れていた。近くのドラッグストアやパチンコ店にも客が頻繁に出入りする。都はパチンコ店を休業要請の対象としたが、要請に応じない店も少なくない。

　文京区からスーパーに来ていた２０代の女性会社員は、自宅近くに安価なスーパーがなく、以前から通っているという。人が密集する繁華街は避けるが、「巣鴨は日用品を買う場所。家族４人で来ている人もいて『いいのかな』と思った」と話す。板橋区の会社員、山口富士子さん（６３）は「スーパーだと全てがそろう。他の店には寄らずに、ここだけに来ている」と話した。

５０代のパート従業員の女性は子どもの学校が休校になり、スーパーでの買い物が増えた。「今は食べることしか楽しみがない。好きな物を食べて勉強をしてくれればいい」と話す。レジ前の床には間隔をとって並ぶことを促す印があるが、２０～３０人が並んでしまったこともあったという。広報担当者は「普段より客が多い状態が続いている。感染対策を講じながら客や従業員を守りたい」と気を使う。

混み合うスーパーと閑散とする商店街。木崎理事は「お互い商売が厳しいのは分かるからしょうがない」と複雑な心境を話した。【道下寛子】

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https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20200421k0000m040222000c.html

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