コロナ乗じた勧誘に注意を　カルトや悪徳商法―専門家

トモハアリ ★

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い健康面や収入面で先行きの見えない不安感が高まる中、社会不安につけ込んだ「カルト」と呼ばれる新興宗教や悪徳商法の活動が勢いを増す恐れがある。近年では東日本大震災後にも散見されたといい、専門家は警鐘を鳴らす。

「日本脱カルト協会」の西田公昭代表理事は、「既に新型コロナへの恐怖心を信者締め付けに使っている教団がある。カルト団体は何かあれば『不信仰のせい』にするので、信者はより信仰にしがみつく」と分析する。

　「自分はカルトなどとは無縁」と考える人も、安易な行動が勧誘行為を招く危険性があると用心したい。カルトや消費者問題に詳しい紀藤正樹弁護士は、インターネット上などでの募金の呼び掛けには、身分を隠したカルトや詐欺的団体が紛れていると指摘。「例えば『お礼にマスクを贈る』という言葉に流され連絡先を渡せば、悪用されるかもしれない」と話す。
　自粛不況の深刻化に伴う副業探しにも注意が必要だ。紀藤弁護士は、「起業セミナー」と称して法外な授業料を請求するケースがここ数年活発化しているとして、「主催者名や所在地を調べるだけでも被害は減らせる」と呼び掛ける。
　西田氏らによると、近年は動画投稿サイトやＳＮＳを通じた勧誘行為が主流になっている。身分や目的を隠した信者らは、投稿に反応した人に接触し、徐々に不安や弱点を探る。社会不安のまん延時にはより短期的に人間関係をつくるとされ、数カ月で周りの助言を受け入れないほどにのめり込む事例もあるという。
　巻き込まれた人の特徴として、周囲の人を疎遠にし新しい人間関係のみを優先したり、食べ物や服装、価値観などが一変したりする点を挙げる。西田氏は「家族など身近な人に目を配って」と訴えた。

https://www.jiji.com/sp/article?k=2020042100182&g=soc#comment

コロナ乗じた勧誘に注意を カルトや悪徳商法―専門家

コロナ乗じた勧誘に注意を　カルトや悪徳商法―専門家