東京、大阪など大都市圏の商店街「３密」回避難しく

ばーど ★

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京や大阪にある“地元商店街”への人出が絶えない。

商店街側も不要不急の外出を控えるよう呼び掛け、換気に努めているが、もともと人口過密地域にあり、必要に迫られた買い物客だけでも混雑は避けられない。大都市圏での、密閉、密集、密接の「3密」回避の難しさがあらわになっている。

都内でも屈指の規模を誇る武蔵小山商店街パルム（品川区）。19日の昼下がり、全長約800メートルのアーケードはマスク姿の買い物客らで埋め尽くされる光景が見られた。

約200店舗のうち4割が休業、もしくは営業時間を短縮する中、スーパーはかなりのにぎわい。カップ麺を購入していた女性会社員（45）は「他の商店街と比べて多いとは思うけれど、周辺に住んでいる人が多いから仕方がない」と、意に介していない様子だった。

同商店街振興組合事務局によると、アーケードの屋根を1日2回開けて換気に努め、主催イベントも中止している。この1週間で「もっと対策を取れ」「閉鎖しろ」といった電話やメールが増えたという。担当者は「地元の利用者が多く、人出も生活に必要な限度にとどまっていると思う。できる範囲で対策を取る」と言葉に力を込めた。

パルムに近い戸越銀座商店街でも「外出は控えて」「観光目的の来訪は控えて」と放送で呼び掛けているが、人の姿が絶えない。飲食店経営の男性（42）は「感染者が出たら元も子もない。席の間隔を広げ、換気もして防止に努めている」と話した。

商店街に人があふれていることに小池百合子都知事も危機感を募らせ、ツイッターで「買い出しは、代表者お一人で」と呼び掛けている。

アーケードにスーパーや総菜店、薬店などが並ぶ大阪市東住吉区の駒川商店街。弁当の売り上げが伸びているという、総菜、和菓子販売「京都白助」の店員田口茜理さん（27）は「1時間置きの手洗い、うがいを徹底してます」と強調した。

八百屋を営む辻雅弘さん（64）は「持病があって休みたいけれど、家賃を支払うためにも店を開けざるを得ない」と厳しい立場を説明。家族で買い出しに来ていた男性会社員（41）は「食材と衛生用品は買わないといけない。マスクをして、行列では、なるべく距離を離すように気を付けている」と防衛策を語った。（共同）

[2020年4月19日21時47分]
https://www.nikkansports.com/general/news/202004190000554.html