金沢が新潟引き離す　公示地価、北信越の新幹線駅前比較

首都圏の虎 ★

北信越５県の県庁所在地にある「新幹線駅前」の地価は、金沢（金沢市本町２丁目）が１平方メートル当たり１０９万円となり、２位の新潟（新潟市東大通１丁目）の約２倍でトップとなった。上昇率は鈍化したものの５県で最も大きく、新潟との価格差は拡大した。３位の富山（富山市桜町２丁目）は５２万２千円で新潟との価格差を縮めた。北陸新幹線の敦賀開業を控える福井（福井市中央１丁目）の上昇率は金沢に次いで２番目だった。

　金沢は２０１３年以降、８年連続でトップとなっている。１平方メートル当たりの価格では、新潟の５５万円に比べて５４万円高かった。上昇率は前年の７・９％から５・８％に縮小した。駅周辺では新規ホテルの立地が集中しており、宿泊施設間で過当競争の傾向がみられた。

　新潟の上昇率は前年の１・９％から０・９％に縮小した。新潟県によると、駅前ビルの建て替え計画への期待感はあるものの、同県内の商業地で上昇率トップとなった万代（ばんだい）地区と比べると割高感があり、伸びは鈍化した。

　富山の上昇率は前年の２・８％から２・０％となった。新潟との価格差は前年の３万３千円から２万８千円に縮んだ。地価公示富山分科会の朝倉秀朗代表幹事は２１日に富山駅の路面電車南北接続を控えており「駅南側だけでなく、北側でも価格上昇の動きが出ている」と指摘した。

　福井の上昇率は３・４％（前年３・５％）で、１平方メートル当たりの価格は北信越５県で最も低い３６万６千円となったが、４位の長野（長野市南長野石堂東沖）との差は前年の５千円から２千円に縮小した。

　福井県によると、駅前では外資系ホテルマリオットの進出が決まって引き続き土地需要がある。福井銀行本店をはじめ既存施設の建て替えの動きもあり、駅前だけでなく周辺にも地価上昇が広がった。

2020/03/19 01:46
https://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20200319301.htm

金沢が新潟引き離す 公示地価、北信越の新幹線駅前比較

金沢が新潟引き離す　公示地価、北信越の新幹線駅前比較