【米大統領選】高齢層獲得、ブティジェッジ氏　若者を動員、サンダース氏　戦略奏功、民主党集会

樽悶 ★

支持者に演説するピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長=2月3日、AP
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支持者に向け演説するバーニー・サンダース上院議員=2月3日、AP
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　11月の米大統領選へ向けた野党・民主党の候補指名争いの初戦となる中西部アイオワ州の党員集会は、準備不足による集計トラブルに見舞われ、出はなをくじかれる結果となった。勝者の確定は先送りとなったが、上位の候補者は独自の戦略が功を奏したようだ。

ブティジェッジ氏、アイオワに資金と人員で勝負をかける
アイオワ州の党員集会は、明確な勝者が見えない状況ながら、穏健派のピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長（38）と急進左派のバーニー・サンダース上院議員（78）が堅調な戦いぶりを見せた。

　指名レース初戦で注目を集めるアイオワは、無名の新人候補にとり全国区の知名度を得る重要な場だ。

　国政経験を持たないブティジェッジ氏の陣営もアイオワに資金と人員の大半をつぎ込み勝負をかけた。昨年春の出馬表明以降、州内で開催した集会は128に上る。

　アイオワでターゲットにしたのは「保守層」と「高齢者」だ。終盤は共和党支持者も多い州北東部をあえて重点的に遊説。経済成長や宗教的道徳を重視する姿勢を打ち出し「党派を超えて仕事ができる」とアピールし、サンダース氏ら左派の台頭を懸念する有権者を取り込んだ。

　また、ソーシャルメディアよりテレビを多用するなど、党員集会への参加率が高い高齢者や中高年を重視したキャンペーンを展開。1678カ所すべての党員集会でブティジェッジ氏支持を呼びかける応援団を確保した。

　3日、州都デモイン市内での集会でブティジェッジ氏に投票した元臨床心理士のロン・ヒリアードさん（72）は「彼の若さや誠実さ、思慮深さは、経験不足を十分に補うものだ」と語った。

「50歳未満」の45％がサンダース氏支持
　2016年の前回大統領選でのアイオワ州党員集会で、クリントン氏と大接戦を演じたサンダース氏は、既に高い知名度を基礎にさらに支持を広げた。

　「格差や腐敗と戦う」と訴えるサンダース氏の陣営が力を入れたのは、ボランティアによる人海戦術だ。

　演説会では同時に戸別訪問の「研修」を開催。演説に共鳴した有権者が、即座に陣営の運動員となり戦力に組み込まれる仕組みを作った。

　エマーソン大が州内の民主党支持者を対象に実施し2日に発表した世論調査では「50歳未満」の45％がサンダース氏支持と回答した。

　将来に不安を抱く若年層の支持の高さが選挙運動に活気をもたらした。

　2日、州東部シーダーラピッズでサンダース氏の演説を聴いた学校職員のクリスティー・スティープルトンさん（58）は「すべての人に公平な社会を目指すバーニーを応援する」と語った。

　「構造的な改革」を訴えるエリザベス・ウォーレン上院議員（70）は19年2月の正式出馬表明前からアイオワ州で選対を組織し力を入れたが、左派系支持者をサンダース氏と食い合う結果となった。

　一方、ジョー・バイデン前副大統領（77）は、月内に党員集会や予備選が実施される南部サウスカロライナ、西部ネバダなど強固な支持層を持つ州での戦いを見据え、初戦アイオワを弾みにする戦略を描いた。

　だが、陣営の動きは鈍く、集会当日は州内の会場すべてに応援団を送り込むことができなかった。

　民主党指名争いでは、格差是正を重視する急進左派系と社会融和を訴える穏健派との路線対立が続く。

　アイオワでの戦いを経て、それぞれの代表格としてサンダース氏とブティジェッジ氏が浮上した形だが、混戦状況は西部カリフォルニア州など予備選が集中する3月3日のスーパーチューズデーまでもつれ込む可能性が高い。【デモイン（アイオワ州）高本耕太】（続きはソース）

毎日新聞 2020年2月5日 19時17分(最終更新 2月5日 21時20分)
https://mainichi.jp/articles/20200205/k00/00m/030/287000c?inb=ra

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