【世田谷一家殺害】住宅内部を初公開

雪子姫 ★

　２０００年の大みそか。東京・世田谷区の住宅で、宮澤みきおさん（当時４４）、妻の泰子さん（当時４１）、長女のにいなちゃん（当時８）、長男の礼くん（当時６）一家４人が殺害されているのが見つかった事件。１８日、現場となった住宅の内部を、遺族が一部のメディアに公開しました。

　ドアを開けたのは、殺害された泰子さんの姉・入江杏さん。事件現場にカメラが入るのは初めてのことです。

　宮澤さんの住宅は４層構造。１階が事務所、家の中２階には浴室や寝室など、そしてその上の２階には台所とリビングがあり、最上階がロフトとなっていました。

　「事件から２０年が経とうとしている今、遺族が現場を初めて公開しました。遺品は、ほとんどが段ボールに詰められています」（記者）

　いずれの部屋にも、宮澤さん一家の思い出の品々を収めた段ボール箱が積まれています。インターホーンにはキャラクターのシールが。家族が食卓を囲んだテーブルや、子供たちの勉強道具なども残されています。幸せな日常は、突然、断ち切られたのです。

　「ここに、子どもたちがこんなに背が伸びたんだということで、９９年４月は、にいなちゃんのお誕生日だと思います。そういう形で、こう背が高くなった。９９年６月、９９年１２月、２０００年８月。『に』と書いてあるのは、にいなちゃんの『に』のことだと思います。ここまで背が伸びたのに、２０００年８月、２０００年１１月に薄く鉛筆の跡が残ってますが、それ以降は途絶えてしまっています」（泰子さんの姉入江杏さん）

　当時６歳の礼くんが殺害されているのが見つかった中２階の寝室のベッド。

　「ここで、みきおさんが倒れてたんです」（泰子さんの姉入江杏さん）

　１階にいた父親のみきおさんは、２階につながる階段に倒れていました。母親の泰子さん（当時４１）は、当時８歳のにいなちゃんと最上階のロフトで寝ていたところを襲われましたが、その下の床には血の痕が残されていまいた。

　「こんなに狭い中で一生懸命、みんなが生きていて、仲むつまじく生きていて、犯人が来たときもどんなに怖かったか。それは想像に余りあるんですけれども。だから、一生懸命戦ったんだと思いますよ。逃げるに逃げられなかったんでしょうね。こういう狭いところだと。それも感じていただきたいんです」（泰子さんの姉入江杏さん）

　証拠保全のため残されてきた宮澤さんの住宅ですが、警視庁は、建物の老朽化などを理由に遺族に取り壊しを打診しています。

　しかし、遺族は、警視庁から「一方的に取り壊しを打診され、納得いく説明を受けていない」と反発しています。

　「（警視庁は）この現場を壊すかどうかの判断を、遺族に一任する、とおっしゃったんですね。私に委ねると。委ねられた私は、４人の御霊にどのように応えたらいいのかというのを考えあぐねて、こうして現場公開に至りました。皆さんの目で４人が生きていた痕跡。こんなふうに、一生懸命生きていた。最後の最後まで、一生懸命生きようとしていたということを、お目に留めていただけたらと思います」（泰子さんの姉入江杏さん）

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20200118-00000030-jnn-soci