【米中両政府】貿易交渉の第１段階の合意文書に署名

みつを ★

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200116/k10012247231000.html

米中両政府貿易交渉の第１段階の合意文書に署名
2020年1月16日 4時35分米中貿易摩擦

米中両政府は長期化していた貿易交渉で第１段階の合意文書に署名しました。中国がアメリカ産の農産品の輸入拡大などを約束する代わりにトランプ政権は中国からの輸入品に上乗せしている関税の一部を引き下げることになり部分的な合意という妥協点で折り合った形です。

米中両政府による貿易交渉の第１段階の合意文書は15日、ワシントンのホワイトハウスでトランプ大統領と中国の劉鶴副首相が署名しました。

アメリカ政府が発表した合意文書には、中国がアメリカ産の農産品やエネルギーなどの輸入を今後２年間で2000億ドル以上増やすことや知的財産権の保護に取り組むこと、それに為替操作をしないことなどが盛り込まれています。

署名式でトランプ大統領は「中国との重要な一歩を踏み出した。アメリカの農家や労働者ために経済の不公平を是正する」と述べて成果を強調しました。

また、中国の劉副首相は「米中両国は、大局的な観点から違いを直視してコントロールすべきで、第１段階の合意は、中国、アメリカ、そして世界に利益をもたらす」と述べました。

今回の合意を受けてトランプ政権は去年９月に、中国からの1200億ドル分の輸入品に対して上乗せした15％の関税を半分に引き下げる方針で、おととし（2018年）中国に対する関税措置を発動して以来、初めて引き下げに応じます。

今回の合意の背景には、両国の貿易摩擦が激しい関税の応酬に発展し、中国経済だけでなく、トランプ大統領の支持基盤である農家にも打撃を与えていた事情があり、両者が部分的な合意という妥協点で折り合った形です。

ただ、トランプ大統領は「第２段階の交渉をすぐに始める。これが合意したときに関税を撤廃する」と述べ、今回、引き下げの対象としなかった2500億ドル分の輸入品に対する25％の関税は維持する方針を示しました。

さらに、両者の間ではアメリカが問題視する中国による国有企業の保護の問題や中国の通信機器大手ファーウェイをめぐる問題など先送りになった課題も多く、両国の対立が緩和に向かうかは不透明です。

中国劉副首相アメリカからの輸入拡大に意欲
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