【アフガン戦略失敗を「隠蔽」】米政府内部文書で露呈　長年にわたり事実を歪曲して成果を上げているように装う

みつを ★

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019121000939&g=int

アフガン戦略失敗を「隠蔽」　米政府内部文書で露呈
2019年12月10日17時22分

　【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト（電子版）は９日、米政府高官や軍幹部らが２００１年以降続くアフガニスタンでの軍事作戦・再建の失敗を認識していたにもかかわらず、長年にわたり事実を歪曲（わいきょく）するなどして成果を挙げているかのように装っていたと報じた。情報自由法に基づいて入手した政府の内部文書で明らかになったという。

　「得られた教訓」と題された内部文書は、米政府のアフガン復興担当特別監察官室が米外交官や軍高官、アフガン政府関係者ら６００人以上からの聞き取り調査をまとめたもので、２０００ページを超える。

　ブッシュ（子）、オバマ両政権でアフガン戦争を統括した元米軍幹部は聞き取り調査の中で、「われわれにはアフガンに関する基本的理解もなく、何をしているか分かっていなかった」と暴露した。

　米軍は０１年の同時テロを受け、アフガンに侵攻。現在も続く「米史上最長の戦争」には延べ７７万５０００人の兵士が派遣され、約２３００人が死亡した。アフガンの民主政権を維持するために膨大な支援金も投じられた。
　だが、米政府内では長年にわたって統計の歪曲や捏造（ねつぞう）が行われ、表向きは軍事作戦が成功し、アフガンの再建が進んでいるかのように装われていた。文書をまとめたソプコ特別監察官もポスト紙に「（文書は）米国民が恒常的にうそをつかれていたことを示している」と語った。

　国防総省報道担当者は声明で「国防総省には議会や国民を欺く意図はない」と強調。「これまでにもアフガンにおける成果や課題について議会に報告している」と述べ、意図的な隠蔽（いんぺい）を否定した。

【アフガン戦略失敗を「隠蔽」】米政府内部文書で露呈 長年にわたり事実を歪曲して成果を上げているように装う

【アフガン戦略失敗を「隠蔽」】米政府内部文書で露呈　長年にわたり事実を歪曲して成果を上げているように装う