【デマ】東名高速夫婦死亡のデマ拡散被害男性「謝罪の手紙は1人だけ。本当に罪滅ぼししたいのか。訴訟を見越して心証を良くしたいのか」

記憶たどり。 ★

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181122-00010002-nishinpc-soci

神奈川県の東名高速道路で昨年6月、あおり運転で夫婦が死亡した追突事故を巡り、
「容疑者の父」とのデマをインターネットに書き込まれた建設会社社長石橋秀文さん（48）
＝北九州市八幡西区＝に手紙が届いた。書き込みをした男性からで、ネットのデマに
「自分だけは惑わされない」と過信していたことを悔やみ謝罪の言葉をつづっていた。
名誉毀損（きそん）容疑で書類送検され不起訴となった11人のうち、手紙を寄せたのは男性だけ。
石橋さんは謝罪を受け入れたい気持ちがある一方で、被害も甚大だった。
「本当に罪滅ぼしをしたいのか」との思いを抱く。

昨年10月、デマが拡散されると、石橋さんの会社には100件以上の電話が殺到。
脅迫めいた電話もあり、会社は一時休業し、子どもは学校を休ませた。

一方、書類送検された11人は今年8月末、「ネットに投稿されていた内容をコピーし、掲示板に投稿したにすぎない」
などの理由で不起訴処分に。手紙は、その5日後の日付で弁護士を通じて送られてきた。

手紙は400字詰め原稿用紙4枚。冒頭、「デマを信じたばかりか、5ch（5ちゃんねる、旧2ちゃんねる）に
石橋様の住所を書き込んでしまい、迷惑をお掛けして大変申し訳ございません」と陳謝。
「私にも家族がおりますが、そのような事態に突如見舞われたら、どのようになるかを想像すると反省してもしきれない」と続く。

ネットにのめり込んだ経緯は「『自分だけは惑わされるはずがない』と根拠のない自信を持ってしまい、
5chの書き込みを見ては喜怒哀楽を表現するようになった」などと記した。

誤った情報が拡散し、無関係の企業や個人が被害を受けるケースは後を絶たない。
ネット犯罪に詳しい甲南大法科大学院の園田寿教授（刑法）は「真偽が定かでない匿名のネット情報であっても、
多くの人が非難していると安易に同調し、非難のメールや電話をする人がいる」と指摘する。

石橋さんは不起訴を伝えるネット上のニュースのコメント欄を忘れることができない。
「やっぱり不起訴か。裁判にはならない」。開き直ったかのような匿名の書き込みだった。
社会に警鐘を鳴らす意味でも、検察審査会への不服申し立てや、損害賠償を求める民事訴訟の準備を進めている。

手紙の男性は今月14日、不起訴になった事件とは別に、石橋さんの住所や氏名をネットに書き込み、
名誉を損なわせたとして書類送検された。関係者によると、石橋さんの会社の法人登記から住所や氏名を自ら調べたとみられる。

石橋さんは「手紙を送ってくれたのは1人だけ」と受け入れたい気持ちと、「訴訟を見越して心証を良くしたいためなのか」
という思いの間で悩んでいる。男性の弁護士を通じて真意を問い合わせているが、現時点で回答はない。