【鳥】おじいちゃん、よく頑張った！21歳トキ「友友」に子ども誕生、人間なら80歳

ばーど ★

おじいちゃん、よく頑張った！　新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターは２７日、２１歳の雄トキ友友（ヨウヨウ）と８歳雌のペアから、ひなが生まれたことを明らかにした。
友友は人間の年齢に換算すると８０歳に相当し、国内の人工繁殖では最高齢。これまでの記録だった１８歳を３歳も上回った。

１９９９年（平１１）に中国から贈られ、カップルでもうけたひなは４３羽目。トキが舞う日本の美しい風景を支えている。

佐渡トキ保護センターによると、友友とペアになっている８歳の雌が４月上旬に２個を産卵、５月５日にうち１個からひなが生まれているのを確認した。
このペアのひな誕生は２０１４年に２羽が誕生して以来、３年ぶりという。翌年１度はペアを解消したが、１６年によりを戻し、今回に至った。

友友は、同い年の雌の洋洋（ヤンヤン）とともに９９年に中国から贈られ、同年に国内初の人工繁殖に成功した。
０９年までに、計３５羽のひなをもうけた。０３年ごろから、友友が洋洋を攻撃するなど、相性の悪さが見られ始めた。

１０年３月にもケガをさせたため、引き離された。その後、同センターにいた現在の雌と“再婚”。来日以来、計４３羽のひなの父親として、現役を続けている。

最近、友友は元気がない時期もあった。普段のエサとなるドジョウと馬肉のミンチの配合飼料に加え、健康維持のため人間用のサプリメントを加えた。
関節などに弾力性を持たせるコンドロイチンや、疲労を回復させるアスタキサンチン、ビタミンＥなどを混ぜて栄養価を高くした。この飼料を与えたことで、元気を取り戻したという。

来日当初は、２０歳くらいが寿命といわれていた。人間社会だけではなく、トキも高齢化しているという。同センターの金子良則獣医師は「今後の繁殖にも期待したい」と話している。
トキと同じく、小動物を食べる鳥類を飼育した場合、オオタカは２０歳くらいまで、イヌワシは３０歳くらいまで生殖能力があると、同センターでは説明している。

◆高齢で子供をもうけた有名人男性　海外では米俳優アンソニー・クインの８１歳、英喜劇俳優チャールズ・チャプリンと英歌手ミック・ジャガーの７３歳、スペイン人画家ピカソの６７歳、英歌手ロッド・スチュワートの６６歳などの例がある。
日本では歌舞伎俳優の５代目中村富十郎の７４歳、俳優上原謙の７１歳が知られる。

◆他の動物の高齢繁殖例　雄の生殖能力では、競走用種牡馬は２０歳（人間換算で８０代）前後までとされる。猫は１５歳（同７０代）、ウサギは１０歳（同７０代）、犬は１０歳（同５０代）が限界という。
２０１３年には、東京・上野動物園で雄のニシローランドゴリラ「ハオコ」（１９歳＝同４０歳過ぎ）が、第２子をもうけた。人間では、妻に子供を産ませた９０歳のインド人男性が、最高齢と伝えられる。

◆日本でのトキ　明治時代中ごろまで各地に生息したが、人間による乱獲や開発で減少。２００３年（平１５）に野生は絶滅した。
佐渡島では０８年から人工繁殖した成体を放鳥する活動が続けられ、１２年以降、野生下でのふ化・巣立ちが確認されている。佐渡トキ保護センターによると、国内で飼育中のトキは２１１羽（２４日現在）。

２１歳で繁殖に成功した雄トキ友友（佐渡トキ保護センター提供・共同）
http://www.nikkansports.com/general/news/img/sy-toki-meP2017052800225600-w300_0.jpg

配信　2017年5月28日9時36分
日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/news/1830939.html