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お嬢様との思い出の日々

1 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 13:55:21.80 ID:uKhc9uYaV
スレたったら嬉しいなぁ

2 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 13:56:30.19 ID:uKhc9uYaV
お、立った。勝手に語ってくよ。

俺は今年で40歳を迎える。
おっさんになって今、記憶に残っている事を書き出したいと思う。
自分語りだから嫌いな人はスルー推奨でお願いしたい。
ブログなんて柄ではないのでここに記したいと思っただけなんだ。
淡々と描いて消えるつもりだ。
不快ならすまない。怒らせるつもりは毛頭ない。

3 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 13:57:22.65 ID:uKhc9uYaV
俺が生まれたのは、とあるお屋敷の敷地内にある離れの家だ。
その屋敷は大きく、でもその存在はひっそりと隠れていた。
細かい地域は割愛するが、そこで俺が生まれたのは今から40年前。
山の中腹にぽつんと現れる深い森の中に建つお屋敷だった。

4 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 13:59:02.40 ID:uKhc9uYaV
よくテレビの特集などで出る「豪邸拝見」みたいな番組には
絶対に出ない。
お金持ちと言う枠はとうの昔に過ぎ去り
金に執着の無い主が余生を過ごす為だけに建てた屋敷だった。

5 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:00:35.36 ID:uKhc9uYaV
金の出所は伏せるが、決してヤクザ者ではない
皇室の方々の交流も無い。
想像出来るのは「華麗なる一族」と思ってくれていい。
もちろん家族構成は全く違うが、それほど幼い俺には驚愕だった。

6 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:03:30.41 ID:uKhc9uYaV
何故この屋敷の離れに俺の家族が住んでいるかという事だが
これには先祖代々の流れがあるとだけ聞かされた。
祖父が生きている時に聞いたのは、先の大戦での事。
屋敷の先代主が戦地での戦闘中に負傷した。
そして敵陣の中での負傷は死を意味した。

7 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:04:52.24 ID:uKhc9uYaV
そんな中、祖父は先代主を必死に庇い脚、腋に銃弾を浴びながらも
敵陣から先代主を救い出した。その恩に報いるために
先代主が祖父にこの屋敷の管理を任せ食い繋いでいけるように
取り計らったという話だった。だがこの話を俺は今でも真に受けてはいない。

8 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:06:23.53 ID:uKhc9uYaV
祖父は先代主に忠誠を尽くしたと聞いている。
その子供である俺の父親は新しい主にも同様に忠誠を尽くした。
忠誠というと時代遅れだが、誠意を尽くしたとも言える。

父親は主の秘書であり、主のよき理解者だった。
俺が生まれた時、主はたいそう喜んだと聞いた。
だが、父親は俺の父親ではなく、主の腰巾着としか
思わない時期もあった。

9 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:07:49.74 ID:uKhc9uYaV
母親はお屋敷の家事全般を賄っていた。
お手伝いさん達を纏める今でいうチーフみたいな存在だった。
家族で食事をした事など殆どなく、離れや休憩室みたいな所で食べる夕食は
いつも冷たかったのを覚えている。
だけれど、お手伝いさん達と食べる食事はおいしく、特に不満はなかった。

あともう何人か兄弟がいるがこれは割愛しておく。
物心つく、というか記憶が鮮明なのは小学2?3?年生位だっただろうか
お屋敷に行くといつも俺の隣には白い洋服を着た女の子が居た。
御飯事をしたり、よく屋敷外を二人で探検ごっこをしたりしていた。

10 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:10:03.95 ID:uKhc9uYaV
でも学校に一緒に行ったのは憶えていない。
屋敷のお嬢様は毎日車庫から出る車に乗せられて私立の学校へと
通学していた。俺は地元の公立だがよく一緒に途中まで乗せて行ってくれた。
運転手の顔は今でも覚えてる。初老の男性で俺にまで「お坊ちゃま」と
言ってくれた唯一の人物だった。

車の後部座席は楽しかった。お嬢様と朝だけの特別な時間。
今はあの遊びが流行ってるとか、生意気な言葉使いを真似してみたり
すると運転手が言うんだ
「お嬢様、お坊ちゃま、その様な言葉使いは旦那様に怒られますよ」って。
強烈に覚えてる。

11 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:11:34.14 ID:uKhc9uYaV
お嬢様は「パパには内緒よ!」と言うとこっちを向いて「約束ね」と
指切りげんまんをさせられる。
手が触れるその瞬間、心臓の鼓動が早くなる。
まだあどけない小学生時代、車に揺られて車窓を眺めふりをして
ガラスに映るお嬢様を見続けていた。

学校から帰る。正門ではなく裏門からが俺のいつもの入口。
正門は滅多な事では開かないが綺麗に整えられた石畳は小学生の俺でも判る
入ってはいけない場所だった。
離れにランドセルを置き、お嬢様を探す。

12 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:14:11.67 ID:uKhc9uYaV
お嬢様は俺が帰ると同時に白いベランダ、昔でいうバルコニーに顔を出す。
「おーい!俺!トランプやろう!」「おぅ!いいよ!」
屋敷に入る。足早にお嬢様の部屋に上りドアを開ける。
女の子特有の匂いが部屋中に立ち込めていて、くらくらする。

お嬢様が言う「婆抜きね!」
俺はいつも「え〜またぁ〜」と答える。
それでもお嬢様の言う事を聞いて婆抜きをする。
最後の2枚。お嬢様は1枚…

「う〜、どっちかなぁ〜」困ったように言う。
俺は意地悪して
「こっちだよ!こっち!」とジョーカーの方を指差す。

13 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:15:36.66 ID:uKhc9uYaV
「俺がいつもこっちって言う方はハズレなんだよね!」と言い
ジョーカーは取らない。そして終わる。

「あぁ〜また負けた〜」
落胆と構ってほしい感を出しつつ言う俺に
「仕方ないなぁ〜もう一回!」
そういうお嬢様の顔はまるで弟を見る目の様だった。

お嬢様とは1歳、学年で言うと1学年違う。
それだけでも女性と言うのは大人びて見えて
マセているという感覚だった。

14 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:17:06.81 ID:uKhc9uYaV
この時間になると階段下からはいい匂いがしてくる。
母親やお手伝いさんが作る料理の匂いだ。
とてもまろやかで、コンソメスープの様ないい匂い。
「ご飯出来たみたいだよ!」とお嬢様は言うが
俺は離れで食べる事になっているので辞退する。
それがいつもの決まり。

「今日はいいじゃん、俺!いっしょに食べよう!」
そう言ってくれるお嬢様は有難かったが
俺は「大丈夫だよまたお腹減ってない」と嘘をつき
「じゃぁ!」と屋敷を出る。

振り返るとお嬢様がバルコニーから
「また明日ね!」と手を振る。
そんな少しの理不尽さを感じた小学生高学年。
俺は段々とお嬢様を女として意識し始めた。

15 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:19:12.10 ID:uKhc9uYaV
ある夜、目が覚めた。理由はトイレに行きたいからだけだったと思う。
トイレへ行く廊下からはお嬢様の部屋が見える。
俺は何を思ったか懐中電灯でお嬢様の部屋へ向かってチカチカと
ライトの帯を当てた。反応が無いのでトイレを済ませ
また廊下に差し掛かると、水色のパジャマを着ているお嬢様が
バルコニーをうろうろしていた。

俺はまた懐中電灯を持ち、チカチカとお嬢様に合図を送った。
お嬢様のパジャマ姿は夜の帳の中ではっきりと見えた。
そして、とっくの昔に恋をしている事を改めて悟った。
気が付いたら俺は玄関を開け、バルコニーの下まで出ていた。

「眠れない」お嬢様はいたずらっぽく言う。
「俺はトイレ」と少し笑う。
ロミオとジュリエットでもない、交わす言葉は子供その物だ。
「おやすみ俺!」
「うん、おやすみ」
そして翌朝。

16 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:21:57.38 ID:uKhc9uYaV
夜に密会していた様な気がして顔を会すのが恥ずかしかった。
「お、おはよう」
なんて声を掛けた。
お嬢様は「うん、おはよう!」といつもと変わりがない。
そのまま車に乗せてもらい俺は小学校近くで降りた。

「また今日も婆抜きね!」
そういうお嬢様は俺から見たら白く輝いて見えた。
恋心を意識してから今まであんなに一緒に遊んでいたのに
急に恥ずかしくなり、そして急にドキドキと胸が締め付けられた。
学校の授業なんて面白くもなんともなく、お嬢様の事しか
頭にないただのロミオ状態な日々が続く。
恋心を抱いた小学生最後の夏、禁断とはまだ知らず青春の一ページにもまだ届かない。
そんな夏。蝉の音だけが校庭を埋め尽くしていた。

17 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:23:37.01 ID:uKhc9uYaV
屋敷にはプールがついていた。
子供たちは自由に入っていいが大人が見ていないとダメという要監視だった。
その頃、学校での水泳の時間で泳げないと嘆くお嬢様には
何処かの熱血指導するようなインストラクターがついた。
俺はどうしても一緒に!とお嬢様にせがまれてしぶしぶ水着に着替えた。

準備体操をして水に入る。
プールと言っても25mあるわけでもなく半分以下のプールだが
子供が泳ぐには十分だった。
時には主や奥様の元で泳いだりもした。
俺はお嬢様の水着姿をなるべく見ない様にしていた。
でもお嬢様は「みてよ俺!昨日これママが買ってくれたの!」と
白いワンピースを披露する。

18 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:25:03.68 ID:uKhc9uYaV
子供ながらに性的に興奮するには十分だった。
恥ずかしながら、前が膨らんでしまったのだ。
準備体操もしないで急いでプールに飛び込んだ。
もちろん、そんな事悟られたくないからだ。

熱血指導先生に「こらーーー」なんて怒られて
無理矢理上がらせられたが、先生も俺の股間をちらりと見て
判ったのだろう、「よーし!俺は水の中で体操だ!」なんて
誤魔化してくれた。

あれは夏休み最後の熱血指導日の事だった。
夕立がプールを襲う。急いで屋敷に入ると
母親がタオルを持ってきた。
でも、拭くのはお嬢様が先だ。これは慣れてる。
拗ねてたのも事実だが、現実も受け止めていた。
俺の家は全てが主一家を守る事を最優先で行われる。

19 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:26:26.22 ID:uKhc9uYaV
お嬢様は母親からタオルをささっと抜き取ると
「俺!早く拭かないと!」と渡してくれた。
2人とも唇紫病だった。
「部屋で温まろう!」と階段をびしょびしょのまま
駆け上がるお嬢様の後を
「だーめーだーよー」と笑いながら
階段を拭きつつ上がって行った記憶がある。

部屋に入ると暖かかった。
日中の日差しが部屋の温度を上げていた為かホカホカしていた。
2人はベッドを背にして自然とくっ付き合った。
肩と肩が触れて、脚と脚が触れた。
お姉さん口調で「ほら、俺!はやく頭拭かないと風邪ひくよ!」と
自分のタオルで俺の頭を拭いてきた。

その中腰になった時お嬢様の胸が俺の頭の微かなところに当たる。
白いワンピースに包まれているが水で濡れて透ける水着に
俺は体育座りしか出来ないでいた。

20 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:30:25.18 ID:uKhc9uYaV
お嬢様はそんな事なんにも考えてないものだと思っていた。
天真爛漫な穢れの無い天使と言う名に相応しいが
まだおてんばなお嬢様。そんなイメージしかなかった。

拭き終った後、静寂が流れた。
いつもは茶化したり、冗談を言ったり、学校であった事を
話したりするのに、お嬢様は黙った。

「ねぇ」静寂を破る声
「ん?」とぼける俺

「ちょっと目を瞑って」
いたずらされるんだろうと思っていた。

「やだよ〜くすぐるつもりでしょ」と笑いかけたが
お嬢様は笑ってなかった。

21 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:33:17.17 ID:uKhc9uYaV
「いいから!」
ちょっと怒っていた。

それに圧倒されて目を瞑った…
瞑った時間は3秒も無いと思う。けれどその時間は
何時間にも感じた。

冷たい唇が俺の唇を塞いだ。
「んんっ」
急にそれが何であるかを感じ取った脳は
顔に急激に血流を流した。

「内緒だよ!絶対内緒!」
お嬢様は自分のしてしまった事に焦っていた。

俺は「う、うん」としか言えないでいる。

あえて2人ともキスとは言わなかった。
「へへっ」
顔の真っ赤な2人は笑い合った。
そして急激に押し寄せてくる恥ずかしさに
2人とも居ても経っても居られなくなった。

「着替えるから…」
「う、うん、じゃまたね」
そういうのが精一杯な俺。

22 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:35:33.10 ID:uKhc9uYaV
屋敷を出て離れに向かう時、
無意識に唇を撫でていた。
そして俺はその夜、下着を初めて濡らした。

思春期に入りかけの最後の夏。
燦々と照りつける太陽の中で
小さい思い出がまた一つ生まれた瞬間だった。

23 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:36:55.02 ID:uKhc9uYaV
夏が終わり秋になり、そして冬。
暖かい暖炉の前で二人でトランプ。
パチパチと弾ける木は音だけ聞いても暖かくなる。
あれから二人は何事も無かったかのように過ごした。
恥ずかしかったのかもしれない、素直になれない二人。

学校では当時ファミコンやゲームウォッチみたいなゲーム機が
流行るが屋敷ではそんなものは一切なかった。
お嬢様は欲しいとも言わなかったが俺は違った。
クラスでは毎日ゲームの話で持ちきり。
知らない俺は完全に浮いていた。

母親に頼んだがダメで歳の離れた兄に頼んでもダメ
最優攻略目標の父親に言った所何故かOKが貰えた。
夜、父親の仕事が終わり車に乗り街のおもちゃ屋へ行く。
閉店間際のおもちゃ屋は誰も居ないがそこは目を輝かせるには
十分な威力を持ち目移りしてしまう。

24 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:37:17.77 ID:uKhc9uYaV
父親にコレがいい!と告げ、梱包し両手に抱える。
父親は俺の頭をポンポン撫でて、うれしいか?と
何度も聞いてきた。その度にうん!うん!と答えてた。

でもゲームを出来る時間はやはり他所の家庭と同じ様に
毎日1時間だけ!とか休みの前の日だけ!とか決められて
例に漏れず夜中に起きてごそごそと遊んでいた。

お嬢様にも自慢したくて「やりにおいでよ!」なんて
言いたかったが、暗黙の了解なんだろう
お嬢様を離れに呼ぶ事はダメな事だと思った。

学校から帰ってゲームに没頭する日々。
友達との「昨日オレ〇〇倒したぜ!」なんて会話に
触発されてお嬢様と会う日も減って行った。

そのまま卒業式を迎え、中学校へ。
俺は当然公立なのでスライド式だが
お嬢様は名門へと進んでいった。

25 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:39:16.71 ID:uKhc9uYaV
車の送りもこの頃にはお嬢様だけになり
中学校1年の頃は少し話したり
コーヒー飲んだりしたが、2年になる頃には
会話もあまり弾まずあの夏を過ごしたプールも入る事は無かった。
中学で部活に入った俺は特に忙しく大会に出るには
もちろん程遠いが打込んでいた為に疎遠な時間は
徐々に増えて行った。

3年になり、高校受験になんとかからくも合格した俺は
お嬢様が3年間その高校の寮に入る事を母親から聞かされた。
なんだか寂しいというよりも、自分の事で精一杯だった気がする。

入学式を控えた春休み。俺はお嬢様に声を掛けた。
3年間会えないのはやっぱり寂しいねとか
当たり障りのない会話だった。

26 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:40:34.76 ID:uKhc9uYaV
お嬢様は「馬鹿ねぇ、お正月や夏休みは帰って来るわよ」と
また弟を見るような目だった。
「そうなの?」と素っ頓狂な顔をして答える俺に
どこか可笑しかったらしく
「はははは、俺はほんと私が居ないとダメだからねぇ〜」
とお姉さまぶり、おでこをゴツゴツ突いてくる。

大きなリビングでお手伝いさんが用意してくれた紅茶を
飲みながら、今までの想い出話をした。
2時間、3時間…あっと言う間だった。

気が付くとキッチンからはいい匂いが漂っていた。
そして小学生最後の夏のあの事件に話がふれた。
「あれは…内緒だからね」相変わらず耳を赤くして
手をわなわなさせていた。

「うん、約束する!」俺はそう言うのが精一杯で
指切りをした。

27 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:42:08.01 ID:uKhc9uYaV
あれから3年も経つのにあの瞬間は鮮明に憶えていた。
白いワンピースの水着、冷たい唇、柔らかい胸
髪を拭いてくれたタオルの柔らかさ、そしてその白い腕。

主と奥様が来て、それぞれに笑いながら
「うちの娘の御守をしなくなるから楽ね」と言われた。
決して嫌味な言い方でなく、笑い話の一つだった。

御守…そうか!
俺はお嬢様の友達ではなく、お嬢様の御守役なんだ。
結婚相手でもなく、恋人候補でもなく…
な〜んだ、なんでこんな事早く気が付かなかったんだろう。
友達になんかなれる訳ないよな、そうだよな、ははは…

そう気がついた時凄まじい嫌悪感が襲った。
そしてそれを直ぐに察知する母親の嗅覚は驚愕だった。
離れでご飯を食べていると母親に
「お嬢様は週末に寮の方に行かれるみたいよ」と聞かされた。

28 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:43:42.41 ID:uKhc9uYaV
そしてその次の言葉に俺は改めて現実を見つめ返す事になる。
「俺…いい、良く聞いて。あなたにはあなたの人生がある様に
お嬢様にはお嬢様の人生があるの、あの人には恋をしてはいけないの」

「多感な時期だから辛いのもお母さん判るよ、でもあの人は
あなたの彼女には絶対にならない人なのよ」

庭を見上げる。
桜はまだ咲いていない。春風というにはまだ寒い初春の小さい風が
頬を撫でた時、熱いものが込み上げた。
頬を伝うものを止める術もなく、ただただ境遇を憎んだ日
お嬢様の白い帽子がバルコニーを飾っていた。

29 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:45:48.01 ID:uKhc9uYaV
だが、若さとは恐ろしいもので
そんな日々は友人と騒いだり、部活でしごかれたりしているうちに
記憶の片隅に追いやられていった。

高校生初めての夏休み。お嬢様は寮から帰ってきた。
「俺〜!」と車から手を振っていた。
「おぅ!おかえり!」
と駆け寄り、車から荷物を降ろした。
初老の運転手が笑いながら言う、
「お坊ちゃまが手伝うと私の仕事が無くなります」

荷物を持ち階段を上がる。
お嬢様の大人びた雰囲気は以前にも増して強烈になり
少女から女への変化の途中だった。

その夏、久しぶりにプールに入った。
お手伝いさんが作ってくれたレモネードをプールサイドで
飲みながら、お嬢様のお土産話を聞いた。

30 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:49:39.26 ID:uKhc9uYaV
もう白いワンピースではなかったが
逆に、女として成長しているお嬢様の身体をじろじろとは
見れなかった。
お嬢様は俺の上半身を見て、「うお!筋肉ついたね俺!」
とペチペチと叩いてくる。
そんな午前中の夏のひと時、俺には宝物だった。

毎年地元では花火大会がある。
小学生の頃はお嬢様のバルコニーで二人して並んで見ていた。
今年は二人で花火大会に行こう!とお嬢様が言い出した。

俺から父親や母親に言えばもちろんダメに決まってる。
お嬢様から奥様や主に言ってもらいOKを貰わなくてはならない。

地元の花火大会ともなると主の寄付や政治的パワーバランスが
あるのだろう、VIP席に空きがあるという事を奥様から言われた。
でもそこまでの道のりは遠い、自転車二人乗りじゃ危ないし
という結論から初老の運転手も一緒についていく事になった。

31 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:51:47.46 ID:uKhc9uYaV
政治的パワーというのは怖いものだ。
花火会場のまん真ん中まで車で入っていける。それも特等席。
初老の運転手は「私はあまり興味がありません、お二人でどうぞ」
「終わったら必ずここへ戻ってきてください」と言い車の中で
小説を読み始める。

階段を上り、係らしき人に案内され通される席。
そこから見上げる花火は光よりも音に圧倒された。
大きな音がドン!ドン!と鳴るたびにお嬢様は身体をびくっと
させていた。
「どうした?」
「なんだか怖いね花火は」
そういうとそっと手を握った。
そして俺は握り返した。

あっという間に花火が終わり、そのまま手を離さずに
階段をリードして降りた。
「俺にしてはよく出来たリードだ」なんて
言っていたが、顔が真っ赤だった。

そんな青春の1ページ目。まだ目次すらない青い本は
俺の予想した以上に薄く、そして小さかった。
上がる花火を見ているお嬢様の横で、俺はまったく花火を見ていなかった。
彼女の瞳の中に映るその花火だけが俺の全てだった。

32 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:53:39.62 ID:uKhc9uYaV
夏休みはあっという間に終わる。
宿題を山ほど残した俺に、主は家庭教師を付けてくれた。
今でいう東大卒の東進ハイスクールの某先生の様に
判りやすく、そして楽しく、今まで勉強なんてと思っていた俺に
学ぶ楽しさと人を成績と言う名で引き離す快感を叩きこんでくれた。

学習代金はいくらなんだろう?なんて当時考えていなかった。
クーラーの効いた部屋でお嬢様と二人で勉強出来る事
そしてその日はお嬢様と昼食が取れる事
3時のおやつの時間もあーだこーだ話が出来る事
それしか楽しみにしていない。

高校3年の夏。
俺は家庭教師の助けもあって東大、国立はさすがに無理だが
地元から少し離れた大学でその周辺のアパートで一人暮らしを始めた。

33 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:55:53.02 ID:uKhc9uYaV
お嬢様はやはり私立有名お嬢様校へと進学。
毎日1時間以上けかて大学に車で通っていた。
お互いの接点はこれ以上ないくらいに減って行った。

大学2年の頃
やっと自分で携帯電話を持てるようになった。
まだまだ高かったが、その話を親にしたところ
奥様から「娘が寂しがっているから俺君から電話してみたら」と
電話番号を渡された。

毎晩お嬢様に電話した。
お互い携帯だった為か凄まじい料金が発生したが
バイトを掛け持ちしながらもお嬢様と電話をした。
内容はいつものお土産話と一人暮らしの自由さを訴えるもの。

そして冬休みが訪れた。
その日はめずらしく雪が降る日だった。
深々と降り積もる雪を離れから見ていた。

34 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:58:00.78 ID:uKhc9uYaV
携帯が鳴る。お嬢様からだった。
「久しぶり、寒いから外出たくないね、今から部屋で飲まない?」
お嬢様はいつから酒を覚えたのだろうか?
酒を飲むお嬢様なんて想像もつかなかった。

屋敷は静まり返っていた。
俺の親兄弟は親戚回りに出かけていたし
屋敷の主と奥様は某都市へ仕事兼旅行らしきものに出かけていた。
居るのはお手伝いさんだけ。

ギィ。
重いドアを開ける。
足早にお嬢様の部屋へ行く。コンコン。
ノックすると「どうぞ」と声がする。

酒と言っても俺が大学の同僚たちと飲む安いメチルアルコールを
混ぜた様な焼酎とは違う、シャンパンみたいな安物ではない酒だった。
「これ…高いんじゃないか?」と笑う俺に
お嬢様は
「あ、これ?なんか下にあったから持ってきた」と指差した。

氷からじゃらっと出すと、凄まじく冷えた液体が
ピカピカに磨かれたグラスに淡い白色の泡の円を描きながら
グラスを上ってくる。

35 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 14:59:10.61 ID:uKhc9uYaV
「かんぱ〜い」チンっ!
2人してぐいっと飲み干す。
あれほど美味しい酒を飲んだのは初めてだった。
喉を滑り落ちて行く液体、落ちた後の何とも言えない余韻。
口の中が洗われた様な爽快感。

気が付くと2本目のボトルが空になっていた。
「俺〜飲めるね〜強いね〜」
お嬢様は相当酔っぱらっている様だ。

俺は酔えない。だって、御守だから。
この人を守らなきゃいけないから。
しばらく会っても居ないのにバカバカしい話だ。
自分でもそう回想する。

大学での話をいろいろした。
サークルの話やバイトの話。
きっとお嬢様には縁の無い話なのだろう
しきりにそれは何?とかそれはどういう仕組みなの?と
聞いてくる。
サークルの話になると、女の子もいるの?という
話になり、皆飲み過ぎで友達の家で雑魚寝だよなんて笑うが
お嬢様は不思議な顔をしていた。

36 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:00:29.34 ID:uKhc9uYaV
「私も行きたいなぁ〜」
行けない歳でもないし、失礼だけど行けない顔でもない。
逆に引く手あまたで競争率が高いはずだ。
身内目に見てもお嬢様は綺麗な方だ。

だが、家柄が許さないであろう事は想像出来た。
「奥様が許す訳ないよ」と俺は笑いながら言う。
「俺はいいなぁ〜」
なんだか寂しそうに言う。

「彼女は?」そういうと俺も咄嗟に「彼氏は?」と聞いた。
「いない」
「俺もいない」
彼女はいなかった。
ただ童貞ではなかった。
悪友と飲み明かした日に皆で風俗店へ繰り出した。
俺が童貞なのを知ると皆面白がり、金さえ出す奴も居て
ヒューヒュー囃し立てられながらある女性に身を任せた。

だが、俺は童貞を失ったからと言って特に感慨深いものは無かった。
性欲も少ない性格だったのだろうと思う。
何回か悪友と出かけ、やることはやっけれど
じゃまた明日!来週!来月!すぐにでもバコバコしたい!という
衝動が他の悪友より劣っていた。

37 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:02:00.57 ID:uKhc9uYaV
ベッドの下に二人で腰かける。
あの夏と同じだけど、もう二人とも大きくなりすぎてる。
「あの時みたいだな」そういう俺にお嬢様は
「そうだね」と笑って見せた。

「あの時…俺すげードキドキしたんだぜ!」
「私だってね!そうやって馬鹿にして!えいえい!」
ぽかぽかと優しく叩いてくる。

永遠の静寂じゃ訪れた気がした。
シーンと静まりかえる部屋。氷が解けてジャラっと音を立てる
アイスペール。目の前にはお嬢様。
「あ、あんまり見るなよ、恥ずかしいだろ」
そう誤魔化す俺。そして何かを言いかけたその瞬間。

あの時と同じ冷たい唇が触れた。
俺は我慢できなかった。
唇を合わせたまま床に押し倒した。
髪を触り、顔を撫でた。

「んんんっくるしっんんんっ」
そういうお嬢様の手首を持って自分の背中に導いた。
ベッド下の固い床の上で重なり合って貪り合った。
ハァハァと肩で息をする二人。
普通のカップルならこのままベッドへ行くだろう。

「俺…」
「続き、しちゃったね」と言うとお嬢様は
「また…しようね」と顔を赤くした。

38 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:04:28.30 ID:uKhc9uYaV
純粋な恋だったと今でも思う。
その歳の辺りなら、一肌と穴さえあれば誰でもという性欲を
かかえててもおかしくないはずだ。
だが俺はこれ以上手が出せなかった。

ぎゅっと胸に抱きしめられた。
「好き…」
優しく腕を解き、髪を撫で頬に触れ、唇を触り
格好よくキスしよう!キザに決めようなんて思ってた。

でも抱きしめられてそう言われた時
もう顔を上げられなかった。
止めどない涙が溢れて、嗚咽してしまっていた。
今まで溜めて来たこの想いが、お嬢様の胸の中で泣いた。

2人で泣いた。
俺の頭にはポタポタと大粒の涙が落ちてきて床へと滑り落ちてく。
しばらくして立ち上がり、お嬢様を抱きしめた。
はっと離してまたキスをした。最後の別れの様に。
深々と降る雪景色の中、どうにもならない恋心を抱え
抱きしめあう二人には、絶望の道しか残されていたなかった。

39 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:07:33.05 ID:uKhc9uYaV
そして…

40 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:08:05.14 ID:uKhc9uYaV
クリスマスを迎えようが元旦を迎えようが
これ程辛い年末年始を迎えた事は無い。
抱き合った日から二人になる日は無く憂鬱な日々だった。

大学も3年になり、段々と暇が出来たある日
バイトが忙し過ぎて夏休み、お盆、と帰れない日が続いた。
お嬢様には電話で「帰れそうもない」なんて冗談で言っていた。

反面お嬢様は屋敷に帰る。だがそこに俺はいない。
夏休みも終盤お嬢様が言う「俺のアパートに遊びに行く!!」
ある意味許されない事だ。御守の家に遊びに行くなんてことは。

俺の家族に知られたら当然反対される。
もちろん主一家に知られたら俺家族も責められる。
そんな責任ある事を俺には到底許す事は出来なかった。

こんな事は友人にも話せない。
話をしたって誰も信じてはくれない。
今書いてても誰も信じてくれないだろう。
それでもいい、そう言う世界があるという事だけでも
どこかの片隅にあればよいと思う。

41 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:10:00.66 ID:uKhc9uYaV
無理だろ」と笑うがお嬢様は真剣そのものだ。
「友達の家に泊ると言えば大丈夫」
泊るって…泊るつもりか?
そんなはずはない。
外泊なんて学校行事ぐらいで
厳しく禁止されていたはずだ。

どこでそんな嘘を覚えたの?というと
みんな周りの友達はそうやってると笑った。

「そんな嘘が通るはずないじゃないか」
「大丈夫だって!」
半信半疑だった、そんな嘘が屋敷に通用するわけがない。
いわば厳重に管理された鳥小屋みたいなものだ。
お嬢様は本当に大切に育てられてきた。


だがお嬢様は難なくその難関を突破してきた。
「やぁ俺〜元気そうだね!」
「よく来たな!!びっくりだよ!」
後に聞くと、母親だけはこの件に関しては知っていた。
敏感に察知したなんてもんじゃない、直感で判ったそうだ。

42 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:11:57.78 ID:uKhc9uYaV
お嬢様はプライベート初のお泊り旅行を決行した。
その夜、小さい居酒屋で飲んだがお嬢様はなんだか
浮いた存在だった。
アレ何?これ何?あれは何?あっちは何?と
まるでお伽話から出て来た世間知らずの御姫様。
さてはタイムスリップしてきた江戸の姫様。そんな感じだった。

食べた事ないの?
うん、ない!おいしいのかな?
食べてみ!
そんな会話が繰り広げられる。

そしてお会計は俺が払おうとしたが
お嬢様は私が!私が!という事を聞かない。

お腹いっぱいになりコンビニで酒を買いアパートに帰る。
「狭いだろ」と申し訳なさそうに言うが
お嬢様は
「俺の匂いがするね」
と誤魔化した。

シャワーに入り大き目のTシャツを渡す。
「これしかないよ」
「へへへ、パジャマ持参です!」
柔らかい笑顔に鼓動が高鳴る。

「入るか?」
「うん!覗かないでね!」
「覗くかよ!」
冗談交じりに言うが、本当は覗きたい。

43 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:14:21.32 ID:uKhc9uYaV
小さいベッドで寝た。なかなか寝られなかった。
いろんな話をした。
俺は「お見合い結婚だろうね」みたいな話をした。
お嬢様は曖昧に「う、うん」と頷くだけ。

「あのさ、俺」
「なんだ?」
そう答えても支配したのは沈黙だった。

「私の事好き?」
「あぁ…もちろん、でも…」
こんどはこっちが言い淀む番だ。

「お前は…」
「お前なんて呼ばないで!ちゃんと〇〇って呼んで!」
とプンスカ怒り出した。

「お、おぅ、〇〇はちゃんとした結婚とか彼氏が出来るよ」
「なにそれ!」
まだ怒っていた。

「今更家柄とか言うつもりは無いよ、でも〇〇だって判ってるだろ?」
「う、うん…」
また沈黙が支配した。

「寝るぞ、明日早めに帰るんだろ」
「う、うん」
それでも眠れなかった。
狭いベッドの中で相手の体温を感じながら寝るのは
俺にとっては初めてだった。

44 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:15:50.73 ID:uKhc9uYaV
夜が更けて、言い出せない二人の切ない想い。
部屋にある豆電球は儚い夢の光の様に二人を照らす。
コチコチと刻む時計は、二人の残り時間を確実に減らしていく。
そんな時間の狭間の中で巡る思い出。気が付くと俺はお嬢様を
きつく抱きしめていた。


「くるしっ!」
「ごめん」
静寂の中、キスする音だけが響き渡る。

「あっだめ。私初めてだもん」
「俺も…」
嘘をついた。

ゆっくり優しく脱がした。
パジャマはお嬢様の匂いしかしない。
その匂いが余計に欲望を掻き立てる。

胸に辿り着き、お腹に辿り着き、脚に迂回して
その間に辿り着く。
「んんんんっ」
「優しくする」
「うん」

今思えば怖い事をしたものだと思った。
避妊に対して警戒心が無く、外に出せば妊娠しないみたいな
迷信を半分信じていたのかもしれない。

45 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:16:44.60 ID:uKhc9uYaV
お嬢様の手が伸びて来て股間のものを触る。
「なんか…太いんだね」とキャキャっと恥ずかしげに笑う。

「そうか?」
「だって男の人の触るの初めてだし…」
指を這わせると、仰け反る様にしがみ付いてくる。

「ねぇ俺…ねぇ…」
「どした?」

「恥ずかしいよぉ」
「大丈夫だよ、すごく可愛いよ」

「恥ずかしいからこのままが良い」
ベッドに寝転んで俺にずーっとしがみついたままだ。

仰向けに起こすして指でこすって、唇は触れ合ったままにする。
「んんんっ!だめ!やめっ!あっ!あぁぁ」

ぐたーっとなっているお嬢様の上に覆いかぶさり
「いけた?」
「うん、今のがそうなのかな…」

「気持ち良かった?」
「俺とだから気持ちいいんだよ」
そんな言葉を予想していなかった。
そのまま抱きしめて腰を静かに沈めた。

「んぐぐっ」
「痛い?」
「ううん、平気」
先端から半分位入った所で抵抗があった。
これ以上は入っちゃダメ!ととうせんぼされている様な感覚が
先端に感じられる。

46 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:17:35.19 ID:uKhc9uYaV
そこからゆっくり、ゆっくりと進んでいった。
「はぁはぁ、だめ…俺の事が!好き過ぎてだめ!」
そう叫んで脚の力が緩んだ瞬間に奥まで優しく突き入れた。

「全部はいったよ」
「ほんとに?」
お嬢様は驚いた顔をしていた。

「うん、大丈夫?」
「ちょっと痛いけど平気」
そう言って引き抜こうとした瞬間に
物凄い勢いで射精感が襲ってきた。

「ちゃんと外に出すね」
「う、うん…」
なんか残念そうな顔をするお嬢様。
引き抜いて起き上がると
触っても居ない先端から勢いよく飛び出した。
慌てて飛ぶ方向を定めたが、すでに遅く
お嬢様の脚からお腹までべっとりと汚した。

腕枕をしながら俺の脇に身体を埋めて
ぼそぼそと話をする二人。

「俺…好きだよ〇〇の事」
「わかってるもん」

そういうと顔をあげた。
そしてそのまままたキスをして
愛し合い、再び突き入れた。

47 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:19:58.34 ID:uKhc9uYaV
何回しただろうか…
お嬢様の身体も俺の身体もお互いの雄と雌の匂いが立ち込めていた。
そして白い液体がそこらいらに飛び散り、拭き取ったティッシュは
ベッド下に散乱していた。

「〇〇!いくよ!」
「うん、俺の…きて!」
最後はもう出なかった記憶がある。
割れ目のあたりはぐちょぐちょになり白い液体は
泡立つほどこすれ合っていた。

気が付くと夜は明け、太陽は昇りかけていた。
二人でシャワーを浴び、狭い浴室で最後にもう一度愛し合った。
水に塗れたお嬢様の裸体はあの夏の水着の様で
思い出した瞬間抱きしめた。

身支度を整え、いつものお嬢様に戻り
駅まで送って行った。

その日俺は部屋の片付けをしなかった。
お嬢様の香りが無くなる様で嫌だった。
そして、次の日。
湯船に浸かり昨日の事を思い出していると
湯船に浮かぶ髪の毛を見つけた。お嬢様の長い髪だった。

愛しかった。
帰った後でもなお愛しかった。
手に取った髪を握りしめてた。

二人の行方も何もかも判らない青い性。
暗中模索の中、青春の小さい本はやがで激動のページへと舞台を移す。

48 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:21:33.93 ID:uKhc9uYaV
その後に帰ったのは卒業年だった。
お互い恥ずかしさは無いが、俺はバレたのではないだろうか?と
なかなか屋敷には戻れなかった。
そして戻れない理由をわざわざ自分で作り、自分をアパートに縛った。

俺もお嬢様も卒業して
俺は屋敷離れに、お嬢様も就職先の研修前で屋敷に居た。
母親は俺を離れ裏に呼びぶん殴った。
あれ程手を出すなと言っていたお嬢様に手をだした俺に
対して母親の気持ちと屋敷を預かる責任者としての気持ちが
交差していた。
一言「ごめん」とだけしか言えなかった。

屋敷の一切は考えなくていいと言われ俺は就職した。
とは言っても、主の取り計らいがあったのは言うまでもない。
お嬢様は国立の研究所みたいな施設へ就職した。
お互いまたも会う機会は減って行った。

就職して一年。
俺はまたもや一人暮らしのアパートで暮らしていた。
会う機会は減ったが、仕事終わりにはお嬢様とは二言三言連絡だけはしていた。
屋敷からの縛りは多少薄れた様だが仕事があまり面白くないと嘆いていた。

冗談で「俺のアパートまた来るか?なんて笑いながら話すと
乗り気な返事で「計画します!」なんていい
お嬢様はまたもや難関を乗り越えてアパートまで来た。

49 :大人になった名無しさん:2014/07/16(水) 15:26:12.47 ID:uKhc9uYaV
手ぶら状態だったが家に上げた。
上げた瞬間お互い何かが切れたんだと思う。
何も言わずに抱き合い、またあの日と同じ様に愛し合った。
俺は母親に殴られたことも正直に話した。

お嬢様はやはり奥様になんとなくバレたらしい。
ただ、奥様は娘の人生を尊重するという事で
お咎めはなかったと笑いながら話していた。

愛し合いっていてもお腹は減る。
焼肉を食べたり、たこ焼きを食べたりと外食をした。
そしてまた部屋に戻ると無言のまま愛し合い
お嬢様の中になんども突き入れては外に出し
また突き入れては外に出す。という作業の様な愛し合いかただった。

帰る日も最後ギリギリまで抱き合った。
夢中でキスをし、まるで俺のものだ!と言わんばかりに
液体を身体にこすりつけた。
中までも俺のものだ!と身体中を蹂躙した。

疲れてヘナヘナなお嬢様を抱きかかえ
シャワーを浴びて、洗髪をしてあげた。
「恥ずかしいからやめて!」なんて拒否していたが
「うん、気持ちいいねこれ」とご満悦だった。

駅のロビーで回りが「え?」って思う程キスをした。
「じゃぁね!」
という俺に対し、お嬢様の答えはあまりにも残酷な回答だった。
「もう会えないかもしれない」

それを素直に受け止める事が出来なくて
「そんな事言うなよ」と誤魔化した。

50 :大人になった名無しさん:2017/08/26(土) 15:28:37.95 ID:3LYLKLR/W
まあ、面白かったよw
続きはないの?

って「俺」はもうココには居ないだろうけど。

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