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ショーペンハウエル 「宗教について」

70 :幸ちゃん ◆CHXfX7dmeM :2015/09/04(金) 19:37:44.07 ID:fxC3YCHC.net
時あって人間が人間にわざわいを及ぼし、考えぬかれた拷問でいじめぬいてたがいに徐々に死に至らし
めるかを考えてみるがよい。そのうえで、悪魔とてもこれ以上のことをなしうるかどうか自問してみるがよ
い。心をいれかえることなく、生きんとする意志の肯定に執心するすべての人にとって、この世の滞在は
果てしもないものとなるのだ。

 じっさい、もしアジア高原地方の人が「ヨーロッパとは何か」とわたしに尋ねたとしたら、わたしは
彼にこう答えざるえないだろう――「ヨーロッパとは、人間の誕生が人間の絶対始原で、人間は無か
ら発したという前代未聞の信じられないような妄想にすっかりとりつかれている大陸だ」と。――

 双方の神話は別として、最も深い根本において、ブッダのサンサラ(輪廻)およびニルヴァーナ(涅
槃)は、アウグスティヌスの二分された国、すなわち「地の国」(civitas terrena)と「天の国}(civitas
coelestis)に等しい。これは彼が『神の国』の諸巻、とりわけ第一四巻・第一章、第一五巻・第一章お
よび第二一章、第一八巻の終わり、第二一巻・第一章で述べていることである。――

 悪魔はキリスト教では、きわめて慈悲深い全知・全能の神の対重として、必要欠くべからざる人物だ。

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