【東京】渋谷“路上飲酒禁止条例”２０日施行へ

孤高の旅人 ★

渋谷“路上飲酒禁止条例”施行へ
06月19日　14時44分
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190619/1000031534.html

ハロウィーンなどの期間に限って、東京・渋谷駅周辺の路上で飲酒を禁止する条例が渋谷区議会で可決・成立し、２０日施行されることになりました。

去年のハロウィーンでトラブルが相次いだことを受け１９日の渋谷区議会で賛成多数で可決・成立した条例は、渋谷駅周辺の地域を対象に、ハロウィーンの当日と翌日、直前の週末や年越しのカウントダウンなどの期間に限って、路上や公園、それに広場での飲酒を禁止すると定めています。
ただ、渋谷区は違反した場合の罰則規定は見送り、中止を求める「指導」にとどめました。
また、酒類を販売する事業者は、区が要請する販売自粛に協力しなければならないほか、音響機器を使って大きな音を出し、街路灯や標識に登るなど迷惑行為を禁止しています。
条例は２０日、施行される予定で、渋谷区はホームページやＳＮＳ、それに大型ビジョンを使って周知するほか、条例で定めた「指導」に向け、繁華街でのパトロール態勢などを検討する方針です。
ハロウィーンをめぐっては、地元の商店街などから実効性ある対策を求める意見が相次ぐ一方、若者を中心とするグループが条例に反対する動きもあり、渋谷区が目指す「街のにぎわい」と「安全」をどう実現するのか注目されます。

条例が適用されるのは「渋谷駅周辺地域」で、具体的には渋谷１丁目から３丁目、桜丘町、道玄坂１丁目と２丁目、宇田川町、神南１丁目、神宮前６丁目となっています。
このうち、路上での飲酒を禁止する地域については、渋谷区が「必要最小限にとどめる」としています。
その理由として、「路上での飲酒はトラブルや騒動に拍車をかけるおそれがあり規制する必要はあるものの、個人の自由や権利を制限することになるため」などと説明しています。
このため、特に混雑が予想される渋谷駅のハチ公口前や渋谷のセンター街、若者向けファッションビル「ＳＨＩＢＵＹＡ１０９」の周辺などに限定する方針で、２０日の条例の施行に合わせて公表することにしています。
また、時間帯については、ハロウィーンの場合、当日と翌日、直前の週末の、それぞれ夜間から早朝までが検討されていて、渋谷区は、決まり次第、速やかに公表したいとしています。

去年、トラブルが相次いだ渋谷のセンター街にある店からは、行政の指導や警察による警戒を徹底してほしいという意見が聞かれました。
渋谷区宇田川町の衣料品店では、去年のハロウィーン直前の週末に、仮装した人たちが閉店後、敷地内に侵入するのを防ぐためプラスチック製のチェーンをかけましたが、翌朝には切られていたほか、店の前には割れた酒の瓶が放置されるなどの被害がありました。
「ＳＡＫＡＺＥＮ渋谷店」副店長の関口晶さんは「お酒を飲むことで通常の感覚ではなくなって騒動が大きくなる面もあると思う。路上での飲酒を禁止するには罰則がなければ効果は薄いと思うが、条例はないよりあった方がいい。行政の指導や警察による警戒を徹底してほしい」と話していました。