【東京大学附属病院】記録のため下剤使うケースも… 女性アスリートの摂食障害

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記録のため下剤使うケースも… 女性アスリートの摂食障害
2018年8月19日 5時18分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180819/k10011581791000.html

去年、東京大学附属病院に開設された女性アスリートの専門外来が、１年間に受診したアスリートの症状を分析したところ、月経の異常を訴えたうちの12％が拒食症などの「摂食障害」と診断されていたことがわかりました。専門家は「競技のレベルにかかわらず摂食障害が発症している。健康に競技を続けるための指導が求められている」と指摘しています。
東京大学医学部附属病院は、去年４月、女性アスリートの診察にあたる専門外来を設け、ことし３月までに157人が受診しました。

このうち93人が行き過ぎた減量による無月経などの月経の異常を訴えていたうえ、そのうち12％にあたる11人が拒食症などの摂食障害と診断されていたことがわかりました。

多かったのは10代の陸上選手で、記録を伸ばすための減量をきっかけに、食事をとってもみずからおう吐したり、すぐに下剤を使ったりするケースがありました。また、ほとんどが試合に出たいので症状があっても指導者や家族に相談できなかったと話しているということです。

摂食障害をめぐっては、フィギュアスケートのオリンピックのメダリストが、摂食障害で苦しんでいたことを公表するなど、国内外で女性アスリートの課題として指摘されています。

女性アスリート外来の能瀬さやか医師は「競技のレベルにかかわらず摂食障害が発症していて、診察の際、泣きだしてしまうほど苦しんでいる。健康に競技を続けるための指導が求められている」と指摘しています。
鈴木明子さんやリプニツカヤ選手も苦しむアスリートたち
摂食障害は、近年、国内外でアスリートの課題として指摘されています。

国内では、フィギュアスケートでオリンピックに２大会連続で出場した鈴木明子さんが、大学時代に摂食障害の１つである拒食症を経験したことを公表しています。

また、ソチオリンピックフィギアスケート団体で金メダルを獲得したロシアのユリア・リプニツカヤ選手は、拒食症であることを公表し、去年、19歳で現役を引退したと海外メディアも報じています。

このほか、女子マラソンで陸上の世界選手権に日本代表として出場した元選手も、現役時代から摂食障害に苦しんでいたことが明らかになっています。

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