【三重】鈴鹿市解体作業員殺人、犯行から１０日　物証乏しく、慎重に捜査

アルカリ性寝屋川市民 ★

　鈴鹿市稲生塩屋一の自宅駐車場に止めた軽ワゴン車内から解体作業員横山麗輝さん（２５）の遺体が見つかった事件は、二十三日で発生から十日となる。県警は顔見知りによる犯行とみているが、物的証拠が乏しく、関係者への聞き取りを中心に慎重に調べている。犯人像や殺害現場など不明な点も多く、捜査は長期化する可能性がある。

■足取り
　横山さんは十三日午前五時五十五分ごろ、軽ワゴン車の後部座席で、首に延長コードが巻き付いた状態で見つかった。県警は当初、自殺と事件の両面で捜査を開始。だが、コードを座席などに引っかけて自殺を図った痕跡がないこと、首の内出血が多く自力以上の強い力で絞められたことなどから他殺と断定した。

　直前の足取りについて、横山さんの妻（４５）は県警にこう説明している。横山さんは十三日午前一時ごろ、妻が経営する市内の飲食店を訪れ、同五時ごろ、店を出た。同五時十五分ごろに電話で話したが、同五時半ごろかけた電話には出なかった。

　司法解剖の結果によると、横山さんが事件に巻き込まれたのは十三日明け方ごろとみられる。

■現場
　だが、横山さんがどこで殺害されたのか明確に分かっていない。県警は当初、自宅で事件に巻き込まれたとみていたが、現場の特定は慎重に進めている。

　遺体発見時、自宅の玄関は無施錠で一階からは少量の血痕が見つかり、家具や物がずれたような跡があった。だが、殺害されたことを示す明確な物証や犯人の遺留物は見つかっておらず、「言い争う声を聞いた」という近隣住民の証言も裏付けは取れていない。遺体をなぜ車に運んだのかといった謎も残ったままだ。

■犯人像
　遺体が見つかった車内には横山さんの財布が残され、自宅から金品は何も盗まれていなかったことから、金銭目的ではなく、怨恨（えんこん）による犯行とみられる。

　横山さんの殺害と遺体の運搬が短時間で行われたとみられることから、県警は複数犯の可能性があるとみて知人らから事情を聴き、犯人の絞り込みを進めている。

中日新聞　2018年5月23日
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20180523/CK2018052302000006.html

【三重】鈴鹿市解体作業員殺人、犯行から１０日 物証乏しく、慎重に捜査

【三重】鈴鹿市解体作業員殺人、犯行から１０日　物証乏しく、慎重に捜査