【施設】明治天皇、昭憲皇太后のゆかりのお品、新施設で後世へ　明治神宮が３１年開館

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　明治神宮（東京都渋谷区）が、明治天皇、昭憲皇太后のゆかりの品や美術工芸品を収蔵、展示するための新施設を建設することが７日、分かった。これまでは同神宮の宝物殿などが使用されてきたが、貴重な品々を後世に伝えていくためには、よりよい環境が必要と判断、新施設へ移すことが決まったという。平成３１年１０月末の開館を目指し、準備を進めている。

　新施設建設は、３２年に鎮座１００年を迎える同神宮の記念事業の一環として進められており、計画では２階建てで延べ床面積約３２００平方メートル。明治神宮の森の景観を乱さないようにとの配慮から、駐車場として使われていた場所が建設予定地に選ばれた。名称は未定で、現段階では「宝物展示新施設（仮称）」とされている。

　黒田泰三・宝物展示新施設開設準備室室長（６３）によると、これまで明治天皇、昭憲皇太后のゆかりの品や美術工芸品は、同神宮の宝物殿などで収蔵、展示されてきた。

　しかし、大正１０（１９２１）年竣工（しゅんこう）の宝物殿は、平成２３年に国の重要文化財に指定されるなど建物自体に価値があり、改築に制限がかかるため、最先端の展示設備導入といった整備が難しい。後世に貴重な品々をどう残し、国内外に広く発信していくかを検討した結果、新施設の建設が決まったという。

　宝物殿は現在耐震工事などのため閉館中。黒田室長は今後の活用方法について、「まだ決まっていないが、何らかの形で皆さまに見ていただけるような場にしたい」と話している。

　新施設は今年７月１２日に地鎮祭を行い、その後着工する。設計は２０２０年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場のデザインを手掛けた建築家の隈研吾氏が担当する。

　詳細は検討が進められているが、黒田室長によると、１階は明治神宮の森を紹介したり、神道の考え方を伝えたりする「オープンで国際的にも発信できる場にしたい」という。２階は収蔵品の常設展示と企画展示を行う２つのエリアを整備する予定だ。

　黒田室長は「新しい展示設備の下で、今まで見えなかった収蔵品の側面が見えたらいいと思っている。収蔵品に宿る明治天皇、昭憲皇太后の思いを読み解いていけるような展示にしたい」と意気込んでいる。（小林佳恵）

6/8 5:00 産経新聞
http://www.sankei.com/smp/life/news/170608/lif1706080002-s1.html

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