【東京】ＪＫビジネス「売春する子」懸念　禁止条例、都７月施行

孤高の旅人 ★

ＪＫビジネス「売春する子」懸念　禁止条例、都７月施行
毎日新聞2017年5月29日 11時00分(最終更新 5月29日 12時04分)
https://mainichi.jp/articles/20170529/k00/00e/040/168000c

　女子高生ら１８歳未満に、男性客の接待をさせる「ＪＫ（女子高生）ビジネス」を禁止する東京都条例が７月１日に施行される。愛知県が青少年保護育成条例に規制を盛り込んでいるが、ＪＫビジネスに絞った条例は全国初。「裏オプション（裏オプ）」と呼ばれる違法な性的サービスから少女らを守るための条例だが、施行目前の繁華街を歩くと、少女から「やっぱりお金は必要。ＪＫビジネスで働けなくなった子が売春に流れるのでは」という声も聞こえてくる。

　４月下旬、東京・池袋。目抜き通りの一本裏の路地で午後８時ごろ、少女５人が道行く男性たちにチラシを配っていた。制服姿に交じって私服姿の少女もいる。警察の取り締まりが強まり始めた数年前から、私服で働く少女も増えているという。
　記者が少女に声をかけると、すぐ後ろにいたホスト風の若い男性が近寄ってきた。ＪＫビジネス店の店長だという。「女の子とお客さんが長時間話していると、裏オプの交渉をしている可能性があるから監視している」と言った。
　裏オプは、「散歩」やマッサージといった表向きのサービスでなく、売春などの違法な性的サービスだ。捜査関係者によると、採用面接の際に店側が少女に裏オプについて説明し、金を稼がせていたケースもあった。
　取材を続けると、一人の少女が話を聞かせてくれた。都内在住の１９歳。化粧をしても、顔にはあどけなさが残る。制服姿で夕方から路上に立ち、仕事を終えると終電で帰宅する。高校２年の時、大好きなバンドのコンサート代を稼ぐために働き始めたという。
　男の人に嫌なことをされたり、警察に補導されたりするんじゃないか－－。最初に感じた不安は、働くにつれて薄れていった。前に働いた店では店長にわいせつな行為をされ、逃げるように辞めた。少女は１９歳なので条例の対象外だ。「援助交際よりも危なくなくて、お金もそこそこ稼げる」と同じ仕事を続けている。
　少女は裏オプに手を染めていないが、周りではやっている子が何人もいるという。条例が施行されると、１８歳未満の少女はＪＫビジネスで働くことが禁じられる。「援助交際や下着売りに走る子が出てくるかもしれない」。少女はそう感じているという。【安藤いく子】

【東京】ＪＫビジネス 「売春する子」懸念 禁止条例、都７月施行

【東京】ＪＫビジネス「売春する子」懸念　禁止条例、都７月施行