【記者訴追　韓国に問う】韓国政府の異質な行動「グローバル基準で追及せよ」　キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、宮家邦彦氏 [12/16]

★【記者訴追　韓国に問う】韓国政府の異質な行動「グローバル基準で追及せよ」　キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、宮家邦彦氏
2015.12.16 07:45

もし韓国の裁判所が、法の支配に基づくフェアな判決を出さないのであれば、
「（報道の自由に対する）政府の介入はグローバルスタンダード（世界標準）を満たしていますか？」
と韓国に問わねばならない。日韓間の問題に埋没させず、あくまで「国際社会」対「韓国」の問題として
追及していくことが必要だ。

今回の訴追自体が異例なことだった。もっとひどい独裁国家の例はあるが、一番の問題は相手国が
同じ民主主義国で、同じ価値を共有するはずの米国の同盟国だということ。それを前提とすれば、
基本的人権の一部である報道の自由を踏みにじれば、「その程度の人権意識の国ですか？」となる。

韓国政府の行動が国際社会でどれだけ異質だったのかに関し、グローバルスタンダードを念頭に
置くことこそ、産経新聞がよるべき立場だろう。

法の支配においては、何をすれば違法なのか誰に対しても同じように基準が適用されることが基本中の基本。
もし恣意的に運用されれば法の支配は根本から覆る。一時の感情で、あるいは特定政治家の判断で変わるようなら、
それは法の支配ではない。

産経新聞の特派員が不当な、あるいは不愉快な判決を受けたかどうかではなく、
在韓の国際ジャーナリズムに対する韓国政府の法の支配が適切であるかどうかという視点が必要だ。

行政権が恣意的な判断を犯したのであれば、それを最終的にチェックするのは裁判所の役割。
三権分立が機能していないのであれば問題だ。韓国は行政権だけでなく、司法権も機能していないということになる。

日韓関係のみで捉えれば「また産経が騒いでいる」と言われる。より多くの賛同者を得るためには、
ナショナリズムではなく、インターナショナリズムの観点に立つべきだ。
２国間で互いのナショナリズムを主張し合うだけでは水掛け論にしかならない。

韓国の外国メディアで構成する「ソウル外信記者クラブ」が抗議の意思を示していることから、
韓国政府の対応は国際基準に合致していないのだろう。

もし韓国の裁判所が理解しがたい判決を出せば、加藤前支局長はヒーローになる。
そうなれば、在韓の国際ジャーナリズムは連帯を続け、グローバルな視点から韓国政府と
裁判所の異質さを内外に問い続けなければならないだろう。（談）

http://www.sankei.com/affairs/news/151216/afr1512160007-n1.html

【記者訴追 韓国に問う】韓国政府の異質な行動「グローバル基準で追及せよ」 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、宮家邦彦氏 [12/16]

【記者訴追　韓国に問う】韓国政府の異質な行動「グローバル基準で追及せよ」　キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、宮家邦彦氏 [12/16]