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【経済】非正規雇用比率「4割大台乗せ」の正しい見方 背景に「高年齢者雇用安定法」の存在 [11/09]

1 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/11/09(月) 14:45:12.81 ID:???
★非正規雇用比率「4割大台乗せ」の正しい見方 背景に「高年齢者雇用安定法」の存在
東洋経済オンライン / 2015年11月9日 8時1分

ついに、賃金労働者の4割が非正規になった――。11月4日に厚生労働省が発表した、
「就業形態の多様化に関する総合実態調査」にショッキングな数字が踊った。
パートや派遣など、いわゆる「非正社員」が占める割合が、初めて全体の40%に達したのだ。
1990年には20%だった(総務省「労働力調査」)ことを考えると、25年間で実に倍増である。

ネット上では、「アベノミクスがこうした事態を招いた」「これでは1億総活躍どころか、
1億総貧困社会だ」といった悲観的な反応が多い。朝日新聞も、11月5日付朝刊で
「高齢世代が定年を迎えて正社員が減るなか、人件費を抑えたい企業が非正社員で
労働力を補っている実態が浮き彫りになった」と報じている。

しかし、実態を分析すれば、これらの見方は偏っている。どういうことだろうか。

■率を押し上げた背景に、高年齢者雇用安定法の存在
使用者側の代理人として労働問題を扱う倉重公太朗弁護士は「『企業が人件費節約
のために、さらに非正規を多く用いている』というのは、誤りなのではないか」と指摘する。
率の増大を招いた大きな要因として考えられるのは、2013年4月1日に施行された、
改正高年齢者雇用安定法だ。

急速な高齢化の進行や、2013年から厚生年金の受給開始年齢が引き上げられたことに
対応し、定年後に年金も給料も受け取れない人が増えることを防ぐ目的で作られた。
もともと、全体の8割近くの企業は、継続雇用制度を整備し、希望者を定年後も雇用していたが、
その対象者は労使協定の基準を満たす人などに限っていて、一定程度の絞り込みがされていた。

改正高年齢者雇用安定法は、企業が労使協定で対象者を選別することを禁止。
また、義務に違反した場合は企業名を公表する規定も設けられており、企業も無視はできない。
その結果、もともと正社員として勤務していた人は、定年後も幅広く仕事を得るチャンスを
手にすることになった。企業側は、むしろ負担を増やしているとの見方もできる。

実際、今回の調査でも、定年退職者の再雇用者の割合は、前回調査の2010年の15.3%から
17.5%に増加している。また、定年前に関係会社やグループ会社に移る事例は、厚生労働省
では明確に追跡し切れておらず、そのような人は、今回の統計では、「パートタイム労働者」
としてカウントされている可能性が高い。そして、この「パートタイム労働者」の割合も、
前回の57.6%から60.6%に増加している。

こうしたデータを総合してみると、結局のところ、元正社員の高年齢者の再雇用などが
増えたことが、4割の大台に乗った大きな要因なのではないか、という実態が浮かび上がってくる。

■ポジティブな非正規雇用が増えている
つまり、4年前と比較して「非正規」の割合が増加したことは確かだが、追いつめられた
労働者がやむを得ず、というステレオタイプな「非正規」のイメージとは異なり、
法によって企業に義務づけられた制度により、労働者にとってポジティブな「非正規」
雇用が増加している可能性が高い。

「改正高年齢者雇用安定法が、非正規割合を押し上げた一つの原因と言えることは確かだ。
昨今の景気の回復によって、65歳以上の就業割合は上昇傾向にあることを示している。
メディアでは少し歪められた形で報道されているのではないか」
(厚生労働省雇用・賃金福祉統計課 山口美春氏)

確かに、今回の調査結果は、前回と大きく異なる点もある。非正規を利用する理由のうち、
「正社員を確保できない」という理由が、前回の17.8%から26.1%と大幅に上昇している。
企業が正社員を確保する意欲は高いのに、人材が不足しているという現実もあるようだ。
他方で、約30%の非正規社員が、正社員に変わりたいとの希望を持っている。
この部分がマッチングすれば、高年齢者の非正規が増えた分を相殺してもよさそうだが、
現実にはそうなっていない。

>>2へ続く

http://news.infoseek.co.jp/article/toyokeizai_20151109_91718/

2 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/11/09(月) 14:45:23.92 ID:???
>>1より

労働者側の代理人となって労働事件を多く扱う佐々木亮弁護士は、
「全くの想像だが、たとえば、非正規社員として10年、15年働いていた労働者を、
雇う側が積極的に正社員として迎え入れるのだろうか、という疑問がある。
おそらく雇う側が正社員として雇い入れたいのはこうした属性の労働者ではないのだろう」と話す。

長期の雇用を前提に考えると、企業のファーストチョイスになるのは、やはり20代。
雇う側が求める正社員像と、正社員になりたいと願っている労働者の属性に、大きなズレが生じている。

また、依然として企業が「賃金の節約」を非正規雇用の目的に掲げていることに大きな変化はない。
これは、前回調査よりも5%割合を落としているものの、全体の38.8%と今回も非正規を利用する
最大の理由となっている。非正規は、相変わらず企業にとって雇用調整の手段になっている
ことが分かるだろう。

高年齢者雇用安定法も、結局もともと正社員だった人だけが恩恵を受けられる仕組み。
順調に正社員を続けてきた人と、レールから外れてしまい従来から非正社員だった人との間で、
「非正規」の枠の中でも、格差が生じる状態になってきているということが、本質的な問題なのではないだろうか。

「限られた賃金原資を元正社員の高齢者に取られ、非正規の方はさらに追い詰められている。
65歳までトータルで見たときの身分保障、生涯賃金格差は、ますます顕著になっているというのが現実。
やはり、特権的な地位が法的に保障されている正社員と、不安定で保護が極めて乏しい継続的な
非正規社員という、『労労対立』の問題を真剣に議論するべきだ」(倉重弁護士)

■氷河期世代の非正規問題は、何も解決していない
正社員といっても、大企業で極めて安定的な身分が保障された人もいれば、実質的には労働法が
守られていない「ブラック企業」のような会社にいる人まで様々であるから、正社員という枠組みで一律に
区切ってしまうことには、もちろん議論もあるだろう。ただ、正社員の80%にはある退職金制度が、
非正規では10%にも満たず、賞与についても正社員の86%にはあるのに非正規には31%しかない。
そして、この数値は、正社員については前回調査より微増しているが、非正規は減少している。

佐々木弁護士も「非正規の立場は、制度上正社員より不安定であることは明らかである上、
月々の賃金だけでなく、生涯収入にも大きく関わる格差が広がっている」と指摘する。
10月10日配信の「中年フリーター」のあまりにも残酷な現実でも指摘されているとおり、
新卒での就職活動で氷河期にぶつかってしまった世代が、非正規として追い詰められたまま
歳を重ね、完全に取り残されているという現実は、確かに存在する。

4割という数字は一見するとインパクトが強いが、表面的にヒステリックな反応することは
生産的ではない。真に解決しなければいけない課題は、まだ何ら解決していないということを、
改めて認識することが重要ではないだろうか。 (了)

3 :名無しさん@13周年:2015/11/09(月) 20:27:55.58 ID:UoIe89d34
そうそう
ジジババ雇ったせいなんですよね

総レス数 3
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