【掃除洗濯】家事代行サービス市場拡大　旅行業者参入、外国人スタッフ活用…［SankeiBiz］

丸井みどりの山手線 ★

2015.10.3 06:41
　単身の高齢者や共働き世帯の増加を背景に、掃除や洗濯といった家事代行サービスの市場が拡大している。
シニア層を主なターゲットに旅行会社が参入、清掃大手は出産前後の女性支援に力を入れるなど各社が特色を打ち出す。
人手不足に対応するため、外国人スタッフを活用する動きも広がりそうだ。

　旅行会社のクラブツーリズム（東京都新宿区）は、６月から家事代行サービス「ぐっと楽（らっく）」を始めた。
高齢になり、旅行からは足が遠のきがちなシニア層の顧客を中心に、生活面での支援を主に都内で展開している。

　最大の特徴は、同社を通して旅行に参加したことがあるツアー客からスタッフを募集していることだ。
平均年齢６０歳の約５０人が研修を受けた後、働いており、シニア層の雇用拡大にもつながっている。

　同社によると、家事代行サービスの利用者も同社のツアー客が多い。「いつも使っている旅行会社だから気軽に連絡して、家事代行を利用できる」といった声があるという。
利用者とスタッフの年齢も近く、旅行を話題に会話が弾むのも強み。

　東京都港区の自宅で月２回利用している無職、平野真佐子さん（８３）は「絵が趣味でスケッチに出かけるなど忙しく、帰宅後の掃除や片付けが疲れると感じていた。
家事代行の利用で楽になった」と笑顔で話す。家事代行サービス事業担当の長岡徹課長は「“アクティブシニア”と呼ばれる活動的な高齢者の利用も多い」と説明する。

　料金は掃除に特化したプランが月２回で約１万４０００円など。今後、サービス提供エリアを拡大し、利用者限定の日帰りバスツアーも企画する予定で、旅行事業との相乗効果に期待する。

　清掃大手のダスキンは、１９８９年から家事代行サービスを始めた。ここ４年は毎年、同事業の売上高が伸びている。
２０１３年から始めた「産前産後応援プラン」が好評だ。「里帰り出産で家を空けるため掃除できない」「つわりで体調が優れない」といった女性の家事を代行する。

　１回２時間で妊娠期間中の買い物や布団干しをするプランや、出産後の赤ちゃんの衣類別洗濯などを支援するもの、出産後に赤ちゃんを迎える部屋などを清掃する１回限りのプランもある。

　ＩＴ企業の「なゆたネット」（東京都品川区）が運営する「ピナイ家政婦サービス」（同）は、フィリピン人スタッフ約１００人が都内を中心に家事代行サービスを手掛ける。
スタッフの大半は簡単な日本語のやりとりができる。利用者は３０代半ばから４０代が中心で、日本人が約７割、日本に住む外国人が約３割という。

　同社によると、フィリピンでは、国を挙げ家政婦の人材育成に力を入れており、質の高いサービスを提供できるという。
日本人と結婚するなど在留資格を持っている人を雇用している。

　政府は、国家戦略特区の大阪府、神奈川県で外国人を使った家事代行サービスを年内に解禁する。
家事代行サービスに従事できる外国人の制限が緩和される。
同社担当者は「国の動きを注視しつつ、スタッフを増員して、エリアを拡大したい」と話している。

引用元：http://www.sankeibiz.jp/business/news/151003/bsd1510030641004-n1.htm

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