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【沖縄慰霊の日】 安保法制をめぐる国会審議を聞くと、言葉が軽い 安全保障について語る議員は、今こそ沖縄を訪れよ
- 1 :擬古牛φ ★:2015/06/24(水) 12:24:33.81 ID:???
- ★沖縄慰霊の日 「ガマの暗闇」と戦後70年
アブチラガマの中に入る。奥へ奥へと進み、懐中電灯を消すと、本当の暗闇に包まれた。
ガマとは、沖縄の言葉で自然の洞穴やくぼみのことである。
70年前の沖縄戦では、日本軍がこうしたガマや掘った壕(ごう)を作戦陣地や野戦病院として利用した。
多くの住民の避難場所にもなった。
沖縄本島南部の南城市にある糸数アブチラガマは、全長270メートルに及ぶ洞窟だ。
沖縄戦下、ここに陸軍病院の分室が置かれ、約600人の負傷兵が運び込まれた。
食糧も医薬品もまるで足りない状況下、高熱でうなされ、けいれんを起こす患者の叫び声が洞窟にこだました。
ガマには死臭、腐臭、ふん便の悪臭が充満した。
さらに戦況が悪化すると、軍関係者はこのガマを出て、沖縄本島最南端へと移動した。重症の患者はガマの最奥部に残された。
住民の証言では、明かり一つない暗闇の中から、置き去りにされた患者たちの「牛の鳴き声のような声」が聞こえてきたという。
特にアブチラガマだけが悲惨だったわけではない。
沖縄戦末期、多くのガマや壕に追い詰められた住民は、まさに地獄と呼ぶべき体験を強いられた。
住民を守るはずの日本兵が、泣き声が敵に聞かれるとして赤ん坊を殺害したり、
住民を壕から追い出したりしたとの証言も残っている。
沖縄では、あちこちでこうした悲劇の現場に行き当たる。
戦争の本当の恐ろしさとは、人間が人間性を失うことだ。
ガマの暗闇に立ち、そこに響いた絶望の声を想像すれば、戦争の実相に少しだけ近づける。
▼国策に根強い不信
太平洋戦争末期の沖縄で、米軍と日本軍との組織的な戦闘が終結したのは、1945年6月23日である。
沖縄戦終結から70年の節目となるきょう、沖縄では「慰霊の日」の式典が行われる。安倍晋三首相も出席する予定だ。
沖縄県民は今も沖縄戦と米軍占領の負の遺産である過剰な基地負担にあえぐ。
狭い沖縄県に在日米軍専用施設の約74%が集中する。
安倍政権はこの節目の年に、戦後の安全保障政策の大転換を目指している。
「積極的平和主義」の名の下に自衛隊の海外活動を拡大し、国際社会における日本の存在感を高めるのが狙いである。
そのために今国会で成立させようとしているのが新たな安全保障法案だ。
「違憲」の指摘をものともせず、集団的自衛権の行使を可能にして日本と米国の軍事協力をさらに推し進めようとしている。
(続く)
=2015/06/23付 西日本新聞朝刊= http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/177395
続きは>>2-4
- 2 :擬古牛φ ★:2015/06/24(水) 12:24:45.69 ID:???
- >>1の続き
政府は、中国の海洋進出を理由に「沖縄は地理的に重要」として、沖縄の米軍基地の必要性を説く。
「県外に」という沖縄の声を無視し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を「粛々と」進める構えだ。
沖縄はまた「国策」の犠牲にされるのではないか−。
70年前、本土決戦の「捨て石」とされた沖縄が政府に抱く不信感は根強い。
▼戦争の実相に目を
沖縄では今も、戦争体験を次世代に語り継ぐ営みが続けられている。
那覇市の仲里正子さん(88)はひめゆり学徒隊の一人として地上戦に巻き込まれ、本島南部を逃げ惑った。
防空壕の野戦病院では、兵士の切断された手足を運んだ。その重みが手に残っている。
国会で続く安保法制論議について、仲里さんはこう語る。
「抑止力が必要と言うが、沖縄戦では陣地のあるところはすごく攻撃を受けていました。
何かあったら、沖縄はまた攻撃の的にされるんじゃないかと思います」
地元紙によれば、近年、これまで話さなかった過酷な経験について口を開くお年寄りも増えているという。
「今話しておかなければ」という切実な思いなのだろう。
国会では、戦争の実体験を持つ世代はごくわずかになった。
安保法制をめぐる国会審議を聞くと、法案に賛成する側も反対する側も、言葉が軽いのが気になる。
「抑止力」「自衛」「平和」「戦争」−。
実体験の裏打ちのない言葉で、戦後日本の平和主義を左右する法案を論議することに、危うさを覚えざるを得ない。
安全保障について語る議員は、今こそ沖縄を訪れ、そこで起きたことを聞き、戦争の実相に思いをめぐらす努力をすべきだろう。
ガマの暗闇の中で耳を澄ましてほしい。死者たちの声に。
以上
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