【医療】肺・大腸がん、死亡率減が鈍化＝検診や適正治療、伸び悩み－がんセンター

マカダミア ★

国立がん研究センターは１０日、大腸がんや肺がんによる７５歳未満の死亡率の減少が鈍化していると、
厚生労働省のがん対策推進協議会に報告した。検診受診率や適正な治療の実施割合が伸び悩んでいるほか、
喫煙率が下げ止まっていることなどが影響しているとみられる。
　報告によると、肺がんでの男性の死亡率は１９９５～２００５年に１２．９％減ったが、０５～１５年は
９．０％減にとどまる見通し。同様に男女の大腸がんでは１０．２％減から９．１％減に鈍化し、
子宮頸（けい）がんは増加が加速した。

　一方、乳がんは若年層の死亡率が下がり、全体では増加から横ばいに転じた。がんの原因となるウイルスや
菌の感染率低下を背景に、肝臓がんは減少が加速。胃がんは減少率が同程度だった。　
　また、学会がガイドラインで推奨するなどした「標準的治療」について、実施割合が低いものがあることも
報告された。がんで乳房を切除し再発リスクが高い患者に対し、放射線療法を実施している率は３３．１％に
とどまった。
　協議会では、０５～１５年にがんの死亡率を２０％減らす政府目標が達成困難となり、１７％減にとどまる
との見通しが既に報告されている。（2015/06/10-21:27）

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015061000908