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【シーレーン】南シナ海への認識が甘すぎる日本の議論 人工島の出現で迂回航路も危険な状態に

1 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/06/04(木) 14:13:53.08 ID:???
★南シナ海への認識が甘すぎる日本の議論 人工島の出現で迂回航路も危険な状態に
2015.6.4(木) 北村 淳

安倍政権は日本国内での安全保障関連法案に関する説明では、中国の軍事的脅威を極力口にしていない。

例えば、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威は繰り返し強調しているが、北朝鮮の弾道ミサイルとは
比較にならないほど日本を脅かしている中国の弾道ミサイルならびに長距離巡航ミサイルの脅威
(拙著『巡航ミサイル1000億円で中国も北朝鮮も怖くない』参照)はなぜか口にしたがらない。

同様に、中国人民解放軍によって南シナ海を縦貫する海上航路帯を妨害される可能性に
ついても沈黙を続けている。

■南シナ海を機雷で封鎖するのは困難

一方で、ホルムズ海峡でイランが機雷を敷設して海上航路帯を封鎖する可能性については
安倍首相自らも繰り返し指摘し続けている。安保法制国会審議では「現時点では、ホルムズ海峡
での機雷掃海しか、他国領域での自衛隊による集団的自衛権に基づいた武力行使は念頭にない」
とまで公言している。

もっとも、安倍政権はホルムズ海峡危機に関しては「機雷敷設による海峡封鎖」のみを想定しており、
イランの地対艦ミサイルや潜水艦や小型攻撃艇それに航空攻撃といったアメリカ海軍が機雷戦以上に
警戒している脅威に関しては何ら言及していない。

日本政府は南シナ海の自由航行妨害という局面についても、このような思考回路の延長で想定
しているようだ。つまり、「人民解放軍が機雷を敷設して南シナ海を封鎖する」というシナリオ
のみを対象にしており、南シナ海における中国軍事力の脅威は真剣に考えられていないように
見受けられる。

確かに、日本にとって重大なチョークポイントとなるルソン海峡(バシー海峡とバリンタン海峡
との総称=台湾とフィリピン・ルソン島の間の海峡部)を機雷により封鎖するのは、ホルムズ
海峡を機雷で封鎖するようなわけにはいかない。海峡の最大幅一つをとっても、ホルムズ海峡が
39キロメートルであるのに比して、ルソン海峡は250キロメートルにも及んでいるからである。

さらに、広大な南シナ海を縦貫する航路帯のあちこちに機雷原を設置するにしても、
いくら人民解放軍海軍がロシア海軍に次いで世界第2の機雷保有数(10万個と言われている)を
誇っているとはいえ、極めて効率が悪い妨害手段と考えざるをえない。

したがって、「航路妨害=機雷敷設による海峡あるいは海域封鎖」という単純な等式で考える
ならば、南シナ海を封鎖するのは困難であり、いくら南シナ海が中国軍事力によりコントロール
されても「重要影響事態」や「存立危機事態」とは見なしがたい。したがって、「南シナ海は
迂回可能である」程度の認識が公言されることになったのであろう。

■約1800キロ長くなる南シナ海の迂回航路

しかしながら、南シナ海は迂回できるからといっても、中国によるコントロールが可能になって
しまった場合、日本国民生活や経済活動が深刻に脅かされることにはなりえないのであろうか?

現在、日本に原油や天然ガスその他の天然資源などを運搬するために、膨大な数のタンカーや
貨物船が毎日ひっきりなしに南シナ海を航行している。そもそも、そうした船が「南シナ海を迂回」
しなければならなくなる事態とは、中国共産党政府が「日本関連船舶の南シナ海での自由航行を
妨害・阻止する」といった決断を下した事態を意味している。

中国政府がこのような決断をした場合、人民解放軍は、日本に関係しない船舶にもダメージを
与えてしまう可能性が高い機雷戦は行わず、日本関連船舶だけにターゲットを絞って、
ミサイル攻撃・魚雷攻撃・爆撃・砲撃といった手段で航行を妨害するであろう。
日本政府はそのことを覚悟せねばならない。

そして、実際にタンカーに魚雷を打ち込む必要はなく、日本関連船舶が「南シナ海を航行した
場合には、深刻な危害が加えられる」との認識を船会社に与えれば十分なのである。 >>2へ続く

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43933

2 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/06/04(木) 14:14:18.67 ID:???
>>1より

そのような状況になっても日本向け物資を運搬しようとする船会社は、

「インド洋 → マラッカ海峡 → 南シナ海 → バシー海峡 → 西太平洋 → 日本」

という南シナ海縦貫航路を避けて、

「インド洋 → ロンボク海峡 → ジャワ海 → マカッサル海峡 → セレベス海 → 西太平洋 → 日本」

という迂回航路を通航しなければならない。

前者の中東産油国から南シナ海を北上して日本に至る航路はおよそ1万2200キロメートルであり、
後者の迂回航路は、日本までおよそ1万4000キロメートルである。もっともこの迂回航路は、
水深が浅いマラッカ海峡を通航できない超大型タンカー(UVLCC、30万トン超の原油を積載)
などが平時においても利用している航路である。

http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/a/d/450/img_adec2f4d8972e7104c042f67852b8fea215189.jpg
南シナ海航路(白色)と迂回航路(赤色)、大迂回航路(ピンク)

■迂回の負担は燃料費だけではない

大型タンカー(VLCC、20万〜30万トンの原油を積載)で迂回航路を航行すると日本まで3日余計に
かかることになり、燃料代も(もちろんタンカーごとに差があるが)およそ8万5000ドルから
10万ドル余計にかかることになる(このような経済的理由によって、往復では1週間ほど無駄に
なるうえに燃料代も嵩んでしまう迂回航路を通過をせざるを得ない超大型タンカーは、
建造されなくなってしまった)。

もし燃料代だけを考えるのならば、迂回航路を通航した場合には、往復でおよそ2000万〜2400万円
の費用がかさむことになる。すると30万トン積みVLCCの場合、燃料代の増加分は1トンあたり
67〜80円程度となり、20万トン積みVLCCのそれは100〜120円程度ということになる。
すなわち迂回航路を経由したVLCCで運搬される原油1バレル(原油1トン=7.396バレル)あたりの
燃料費増加分は“わずか9〜16円”ということになる。原油1バレル60ドルすなわち7200円とすると、
このような燃料代分の価格上昇は“取るに足りない額”ということになる。

ところが、米海軍関係者や日本で船会社を営む専門家によると、燃料代の増加分だけで
迂回航路経由の影響を論ずることは「論外」であるということになる。

なぜならば、平時において迂回航路を通航するのとは違い、中国の軍事的脅迫により迂回航路を
通航せざるを得なくなった場合には、国際海運マーケットが過敏に反応して船員費などが沸騰
するとともに、船舶保険料も信じられないほど高騰することは必至であるからだ。

それに加えて、そもそも船員の確保そのものが極めて困難になると考えるべきである。
というのは、日本船体の船員構成といえども、日本人は船長と機関長それに極めて少数の
航海士と機関士だけであって、ほとんどの航海士、機関士、デッキ要員、機関部要員それに
司厨員は外国人である(高級士官はクロアチア人、北欧系、台湾人、韓国人など、一般船員は
フィリピン人、韓国人、中国人、インド人など)。したがって、中国に軍事的に圧迫された
中での日本向け航海への乗組員調達は望み薄となるというのだ。

■人工島出現により迂回航路も危険にさらされる

さらに、日本にとって都合の悪いことに、日中間が上記のような険悪な関係に立ち至った
場合には、南シナ海縦貫航路どころかマカッサル海峡経由の迂回航路すらも通航できなく
なる可能性が現実のものとなりつつある。

本コラムでも繰り返し取り上げているように、中国は南沙諸島の数カ所に軍事拠点としての
人工島を構築している。そのうちファイアリークロス礁には3000メートル級滑走路が建設中
であり、ジョンソンサウス礁をはじめその他の人工島にも本格的な軍用滑走路が出現する
ものと考えられている。

それらの南沙諸島人工島の航空基地に人民解放軍戦闘機や爆撃機などが配備されると、
迂回航路が通過するセレベス海やマカッサル海峡は人民解放軍戦闘機の攻撃圏内に
すっぽりと入ってしまう。その外縁であるジャワ海やロンボク海峡その他のインドネシア
海峡部だけでなくティモール海やオーストラリアの北西の要衝ダーウィンまでもが
人民解放軍爆撃機の攻撃圏内に収まることになる。

http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/6/6/500/img_66425f8e43de96f201e60b056e1de83a152788.jpg
脅威にさらされる迂回航路
>>3

3 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/06/04(木) 14:14:27.31 ID:???
>>2より

したがって、迂回航路を日本に向かって北上するタンカーも、中国軍戦闘機や爆撃機の
攻撃の脅威に曝されることになり、マカッサル海峡経由の迂回航路は“危険回避”の
役割を果たさなくなる。そのため、日本向けタンカーは、中国軍機による攻撃可能性が
ほぼ存在しない(そうでなければ乗組員は絶対に集まらない)以下のような“大迂回航路”
を経由しなければならない。

「インド洋 → メルボルン沖 → 珊瑚海 → グアム沖 → 日本」

およそ2万2000キロメートルに及ぶ大迂回航路を通航する場合、航海日数は南シナ海経由の
倍の6週間近くかかることになるため、もはや燃料費も無視しうるレベルではなくなってしまう。
それに、航海日数が2倍になってしまうと、当然ながら必要な船腹数も船員数も全て2倍という
ことになる。そのため、中国軍機による攻撃の可能性はゼロでも、船腹数や船員の確保
そのものが極めて困難になり、日本が必要とする原油や天然ガスの供給量は維持できなくなる。

■やはり南シナ海は日本の死命を左右する

中国は広大な南シナ海の8割以上の海域を“中国の海洋国土”と公言してはばからない。
いくらアメリカや日本やオーストラリアが非難したからといって、中国がすでに巨額の
建設費を投入している“中国の主権下における”人工島の建設を中止する見込みは全くない。

中国に中止させる唯一の手段は、アメリカをはじめとする反中国勢力が人工島建設を
武力によって阻止することであるが、当然それは中国との全面戦争を意味するため、
実施可能性はゼロに近い。

要するに、極めて近い将来に、南沙諸島に複数の航空基地や軍港を備えた強力な
人民解放軍海洋基地群が誕生することは避けられそうもない。

ということは、日中関係が最悪の事態に陥った場合には、「南シナ海は迂回できる」などと
言っていられない事態に日本国民は直面することになる。南シナ海は日本にとって
「重要影響事態」も「存立危機事態」も発生しうる生命線であるとの認識を持って、
安全保障関連法案に関する国会審議は進められなければならない。(了)

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4 :名無しさん@13周年:2015/06/04(木) 14:41:28.69 ID:bTklYssiv
まあ甘納豆より甘いよね
つーかマスコミやサヨクは基本的に世界地図を読む能力がないだろ

5 :名無しさん@13周年:2015/06/04(木) 15:23:48.96 ID:XzndBfNRL
実際の所、マスコミはどのくらい中国にやられているんだろうね

6 :名無しさん@13周年:2015/06/04(木) 15:38:21.87 ID:DjXt9ESJ6
まさか日本の貿易相手国第一位がどの国かも知らないのかよ
別にタンカーなんて攻撃しないでも貿易を止めるだけで・・・、もちろん向こうさんも大打撃だがな

7 :名無しさん@13周年:2015/06/04(木) 15:39:41.43 ID:bTklYssiv
>>5
本人に自覚のない駒にされてるお人好しまで含めると、サヨク系はほとんど
なんじゃね?

8 :彩雲:2015/06/04(木) 16:01:52.31 ID:GGDaXjNxg
 とうとう巡航ミサイルも必要になったね、どうする日本・・・。

9 :名無しさん@13周年:2015/06/04(木) 16:37:46.65 ID:zkzucyf4t
中国は南シナ海を押さえれば、目に見えない通行料を要求してくる。
こんなことが想像できないのか?

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