【社会】「惨事を繰り返さないためにも、事件を語り継ぐことが大事。若い人たちも関心を」…地下鉄サリン事件20年、霞ケ関駅で慰霊式

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　十三人が死亡、六千二百人以上が負傷した地下鉄サリン事件から二十年たった二十日朝、職員二人が死亡するなどの被害が出た
東京メトロ霞ケ関駅（東京都千代田区）で慰霊式があり、遺族や駅員が黙とうや献花で犠牲者の冥福を祈った。　

　霞ケ関駅では、駅助役だった高橋一正（かずまさ）さん＝当時（５０）＝と、代々木電車区助役だった菱沼恒夫さん＝当時（５１）＝が
死亡した。事件発生とほぼ同じ時刻の午前八時、職員約二十人が日比谷線の駅事務室で黙とう。千代田線の駅事務室では、高橋さん
の妻シズヱさん（６８）が訪れ、献花した。

　シズヱさんは取材に「惨事を繰り返さないためにも、事件を語り継ぐことが大事。若い人たちにも関心を持ってほしい」と強調。
「霞ケ関駅に立つと、事件の日に引き戻される気持ちで、事件の時の怖い思いがよみがえってくる」と語り、声を詰まらせた。

　慰霊式の後、駅務管区長の太田光昭さん（５３）は「これからもお客さんの安全を守るために、しっかりとした警備をしていきたい」と
再発防止を誓った。

　駅には、事件を知る人々や東京メトロの元職員らも献花に訪れた。二十年前、事件から約二時間半後に丸ノ内線を利用したという
文京区の貫井（ぬくい）敏子さん（６９）は「時間がずれていたら、私も被害に遭ったかもしれない」と話した。

　献花台は霞ケ関駅の他、死者が出た中野坂上、小伝馬町、八丁堀、築地、神谷町の各駅にも設けられた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015032002000247.html