【中国】「銀座で爆買い」はごく一部、実は低下している中国人の生活レベル　建党以来もっとも危機的な状況にある中国共産党

★「銀座で爆買い」はごく一部、実は低下している中国人の生活レベル　建党以来もっとも危機的な状況にある中国共産党
2015.03.17（火）柯隆

年に一度の「全国人民代表大会」（全人代：国会に相当）が北京で開かれた。
全人代における政府活動報告の中で、李克強首相は経済成長率の目標を前年の7.5％から
7％前後に引き下げた。これは正しい決断と言える。

振り返ればこれまでの35年間、政府はひたすら高成長を追求した結果、環境負荷が高まり、
環境汚染は年々深刻化してきた。アメリカの研究グループの推計によれば、
中国の環境汚染は毎年10％程度のGDPに相当する負の効果をもたらしていると言われる。
GDPは拡大しているが、環境汚染によってがんや呼吸疾患の患者が増え、医療費が急増し、
経済成長の分を上回るコストが発生している。

今年の政府活動報告では、経済成長のスピードを落として質の高い成長を目指すとしている。
質の高い成長とは、環境にやさしく効率の高い経済成長を意味するもののようだ。

しかし、経済成長率が低下したからといって質の高い成長が実現するものではない。
環境対策をきちんと取らないと、環境は改善しない。

・「改革・開放」で実質的な生活レベルは下落

習近平国家主席はこれまでの政治指導者に比べると極めて不運な存在だと言える。
経済成長が減速し、格差も拡大しており、共産党幹部の腐敗が蔓延している。こ
れらの問題に対して国民の不満と怒りは一触即発の状況にある。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43187

BMWやベンツなどの高級車に乗る中国人、日本の銀座で“爆買い”をする中国人、
ハワイでバカンスをエンジョイする中国人・・・彼らは全員、最高実力者だった
鄧小平に感謝しなければならない。

鄧小平は、一部の者が先に豊かになることを奨励すると述べた。彼らはまさにその「一部の者」である。

それに対して、山西省の炭鉱で石炭を掘る炭鉱夫、都市再開発によって強制的に立ち退かされて
家を失った住民たち、若者が出稼ぎでいなくなった農村に残された年寄りと小さな子供たちがいる。
彼らは「改革・開放」の果実をほとんど享受していない。彼らの多くは「改革・開放」を評価しないだろう。

むろん、大部分の中国人は35年前に比べると生活レベルがいくらか改善されている。
だが、国民の6割を占める中低所得層および低所得層の生活レベルは、高所得層との格差が
拡大する一方である。彼らの健康を直撃する環境汚染、有毒な食品、脆弱な社会保障制度
などを考えれば、中国人の実質的な生活レベルはむしろ下落したと言える。(以下略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43187?page=2

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