【フィリピン】台風の被災地レイテ島などで１０代少女が「男性の性のはけ口に」　“望まぬ”妊娠・出産急増

★【世界を読む】「男性のはけ口になっている」１０代の“望まぬ”妊娠・出産急増…フィリピン台風被災地、身も心も傷跡深く
2015.3.16 11:00

２０１３年１１月の台風３０号で大きな被害を受けたフィリピンで、被災が原因で１０代の
女性たちの望まぬ妊娠や出産が増えている。若い女性や妊産婦を支援する国連の諮問機関
「国際家族計画連盟（ＩＰＰＦ）」フィリピン支部の調査で、そんな実態が分かってきた。
同支部の案内で２月に現地を訪れたところ、「（女性が）仕事や家を失った男性のはけ口
になっている」「避妊具や避妊薬が流された」といった声が多く聞かれた。病院が倒壊し、
不衛生な場所で出産を余儀なくされた若い母親も多いという。１７日に仙台市で開かれる
国連防災世界会議のフォーラムでは、同支部と活動をともにした医師がそうした現状を
報告する。（益田暢子）

・台風後、出産が増加

フィリピンを襲った台風３０号は暴風と高潮で死者６２００人以上、行方不明者１７００人
以上という未曾有の被害をもたらした。今回訪れたのは、特に被害が大きかったレイテ島と
サマール島。被災から１年３カ月たつが、吹き飛ばされた家屋、なぎ倒されたヤシの木々、
陸に乗り上げた漁船など、そこかしこに生々しい傷跡が残る。

「台風３０号の後、若い子たちの妊娠が増えました。ひどい状況です」

レイテ島の中心地、タクロバン市内で働く女性医師はそう打ち明ける。その背景について、
タクロバンの病院の看護師らは「台風で仕事も家も失った男性のはけ口になるケースもあるし、
避妊薬などが高潮で流されたまま、薬をもらう方法がなく、妊娠してしまったケースもある」
と語った。「電気もないし、夜やることといえば子づくりになるのでは」という声もあった。

http://www.sankei.com/west/news/151210/wst1512100001-n1.html

サマール島のギワン町でも同様だった。「台風の後、産前検診に来る妊婦の数が増えた
ことに驚いた」と話すのは、サマール島で１４の村を担当する助産師。産前検診に来る
１５～１８歳の妊婦は、２０１３年は５人だったのに対し、１４年は５７人と、
１０倍以上に跳ね上がった。

しかし、必ずしも被災したことだけが要因とは言えないという。助産師は「被災地では海外
のＮＧＯが増え、産前検診を受ければお金を渡す団体もあった。その団体がいなくなると、
検診を受ける妊婦の数は急減した」と説明。お金がほしいために検診にきた人がいる
可能性もあるとみている。

・島で初めての性教育

キリスト教徒が多いフィリピンは、中絶を憲法で禁じている。避妊具や避妊薬なども
一般的ではなく、子供たちが性教育を受ける機会もほとんどない。性について話すことは、
社会的にタブーとされている。

「１０代の子が妊娠してしまったとき、親には絶対に話せない。相談できる場所がないのが
現状だ」と医師や看護師らは口々に言った。

そんな中、ＩＰＰＦフィリピン支部は、ユースボランティアらによる性教育にも力を入れている。(以下略)

http://www.sankei.com/west/news/151210/wst1512100001-n2.html

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