【ひき逃げ・警官死亡】「また貸し」の男性連絡つかず…警官の家族や同僚怒り募らせる

★【ひき逃げ・警官死亡】「また貸し」の男性連絡つかず…家族や同僚怒り募らせる
2015.3.14 12:24

大阪府警浪速署の新町照久警部（５０）＝巡査部長から２階級特進＝がひき逃げされ死亡した
殺人事件で、逃走した軽ワゴン車は、堺市内のレンタカー業者から別の業者にリースされた
車だったことが１４日、捜査関係者への取材で分かった。業者はさらに男性に貸し出したが、
事件後に連絡が取れなくなったという。

事件は１４日で３日目。家族は悲しみを募らせ、同僚らは怒りを新たにしている。
妻によると、新町警部は５人暮らしで、子供は１６～２０歳の娘２人と息子１人。
１２日午後、事件の知らせを聞いて家族が病院に駆けつけると、新町警部は病室に横たわっていた。

「全身に包帯が巻かれていて、傷だらけで、胸が詰まる思いでした」

家族が寄り添う中で、叫ぶように声をかけたのは長女だった。年ごろの娘と父親の関係は、
あまり「べったり」としたものではなかった。

「そんな娘が、叫んでいました。病室で。『ありがとう』『お父さんの子供で良かったよ』って。
聞こえていたんじゃないでしょうか。意識はなかったけれど」

新町警部は「もっと肩の力を抜いたら」（妻）と思うくらい、理想を高く持つ警察官だった。
同僚らからは、普段の実直な人柄や仕事ぶりをたたえる声が聞かれる。

「しっかりと自分の意見を言うタイプ。だけど後輩や部下の話もちゃんと聞いていた。
信頼できる先輩として、仕事の悩みを相談している後輩もいた」

勤続２７年のベテラン。交番やパトカー勤務員など地域部門を長く歩んできた。
府警内で本部長賞２回を含め、３００回以上の賞を受賞するなど功績も多い。

「ベテランだが率先して現場に走っていく。浪速署管内は難しい事件も少なくないが、
話を聞いてうまく相手をなだめるのがうまかった」

浪速署の男性幹部は新町警部をこう評した上で、やるせない思いを吐露した。

「本当に残念だし、悔しい」

http://www.sankei.com/west/news/150314/wst1503140042-n1.html