【淡路島５人殺害】「息子が口論となり、写真を撮られた」　被害者や家族、事件前に９回、警察に相談していた

ちゃとら ★

　兵庫県洲本市の民家２軒で住人の男女５人が殺害された事件で、
半月の間に被害者や家族から計９回も通報や相談を受けながら、兵庫県警洲本署は、
事件発生まで無職、平野達彦容疑者（４０）＝殺人容疑で送検＝に一度も接触できていなかった。

同署は被害者宅周辺の警戒にあたっていたが、県警本部に通報や相談内容を報告していなかった。
県警は「対応に問題はなかった」としているが、専門家は「マンパワーに限界があったのではないか」と指摘している。

　「息子が口論となり、写真を撮られた」。今年最初の通報は２月１４日。
事件で死亡した平野毅さん（８２）の家族が１１０番でこう訴えた。
駆けつけた洲本署員は平野容疑者の父親に連絡し「本人から話を聴く」と説明したが、不在だった。
２日後、署員が平野容疑者宅を訪問したものの、父親に本人との面会を断られたという。

　同署は連日パトロールを実施していたが、２月２０日には毅さんらが５回目の相談のために同署を訪ね「捕まえてほしい」と要望。
しかし、刑事課員が「写真を撮っただけでは逮捕は難しい」と返答した。
翌２１日にも毅さんが、平野容疑者が近くをうろついていると１１０番。署員が駆けつけたが、接触できなかった。

　毅さんや家族が短文投稿サイト「ツイッター」に写真が投稿されていることについて、２８日には「人権侵害にならないか」と駐在所を訪れたが、署員は「担当に確認する」と回答した。
最後の相談となった今月３日、毅さんの家族が「事件化を求めたい」と写真投稿の捜査を要望。６日後に事件は起きた。

　兵庫県警の場合、身の安全に関わる事案はすべて県警本部の「人身安全関連事案対策係」に報告することになっている。
しかし、同署は県警本部に報告せず、「近隣トラブル」などの一般的な相談として署内で処理し、一度も平野容疑者に接触できないままだった。
県警幹部の一人は「容疑者と接触していれば、何か手当てはできていたのかもしれない」と話す。

　ある捜査関係者は「すべての相談を本部に報告するのは、数が膨大で現実的に難しい。
危険性の判断は結局、現場の警察官や各署に委ねるしかない」と打ち明けた。

　犯罪の予測や防犯などに詳しい立正大の小宮信夫教授は「現地の署だけで対応しようとしたが、マンパワーの問題で限界があったのではないか。
インターネットに犯行予告とも取れる画像を投稿するなど、緊急性が高いと判断できる事案だっただけに、県警本部と連携して対応すれば惨事は防げたかもしれない」と話している。

http://www.sankei.com/west/news/150310/wst1503100078-n1.html?view=pc

【淡路島５人殺害】「息子が口論となり、写真を撮られた」 被害者や家族、事件前に９回、警察に相談していた

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