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【松本真由美の環境・エネルギーダイアリー】日本は世界3位の「地熱資源国」だ この貴重なエネルギーを大事に生かそう

2 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/01/19(月) 15:30:11.40 ID:???
>>1より

同研究所の調査によると、青森県は湧出量全国4位の温泉に恵まれているうえ、火山地域のため泉温が高く、
採掘最高温度は八甲田西部の236℃でした。青森市内には30℃から60℃付近の温泉が多く、
浴用だけでなく融雪などへの利用が有望ですが、温泉水を直接利用すると配管などに二酸化ケイ素
(シリカ:マグマの主成分で、粘り気に関係する)の沈殿が起こりやすいため、希釈して利用することが
提案されました。地熱は発電だけでなく、浴用や排湯の融雪利用などカスケード(多段階)利用が可能です(図)。

地球環境を守り、青森に与えられた豊かな地熱エネルギーを高温から低温まで大切に利用し、
温泉の持続的な利用を可能とした地熱発電や温泉発電の持続的普及を目指すという村岡教授による
「青森地熱宣言」が行われ、シンポジウムは幕を閉じました。 

■地熱開発の展望

現在、大規模な地熱発電開発の調査事業が進められている一方、各地でバイナリー発電の計画が浮上しています。
バイナリー発電とは、水より沸点の低い媒体を温泉の熱で沸騰させ、その蒸気でタービンを回し発電する
システムのこと。計画浮上の背景として、温泉地での観光客減少による湯余りや、再エネ促進による
地域イメージの向上、売電収入の魅力などが挙げられます。

深く掘削しなくても中低温水で発電でき、従来型の蒸気フラッシュ発電(掘削した坑井から噴出する
天然蒸気でタービンを回し発電する手法)より開発期間が短くて済み、開発に伴う環境負荷リスクや
費用も相対的に少ないのが特長です。50キロワット規模の温泉バイナリー発電を想定すると、
全国1591の温泉が適用対象となり、72.3万キロワットの市場規模が見積もられています。

村岡教授が北日本の地熱モデルとして挙げるのがアイスランドです。人口33万人の小国ですが、
地熱発電の設備容量は66.4万キロワット。21年時点で一次エネルギーの85%を再エネ
(地熱66%、水力19%)で賄い、全家庭の90%で地熱熱水給湯による暖房が普及しています。
スバルトセンギ地熱発電所(出力7.65万キロワット)がくみ上げた地下熱水の排水を再利用した
世界最大級の広さを誇る屋外温泉施設「ブルーラグーン」(約5000平方メートル)には年間
約40万人の観光客が訪れています。

「首都レイキャビクは1930年代、石炭を燃やして暖房していたため、暗黒のスモッグ都市でした。
しかし小さな一歩から努力を営々と積み重ね、80年かけて地域地熱暖房を実現しました。
アイスランドのエネルギー自給の精神には、日本が学ぶことが大いにあると思います」(村岡教授)

エネルギー自給率わずか4%の日本にとって、自給率を高めることはエネルギー安全保障上、重要です。
今後、地元住民や温泉事業者との共存を図りながら、周辺環境に配慮した地熱開発が広がっていくことを願います。

まつもと・まゆみ 東京大学教養学部客員准教授(環境エネルギー科学特別部門)。上智大学在学中から
テレビ朝日のニュース番組に出演。NHK−BS1ワールドニュースキャスターなどを務める。
環境コミュニケーション、環境とエネルギーの視点から持続可能な社会のあり方を研究する傍ら、
シンポジウムのコーディネーターや講演、執筆活動などを行っている。NPO法人国際環境経済研究所
(IEEI)理事。

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