【戦後７０年】東京裁判を傍聴した「ヒノキ新薬」阿部武彦社長、一方的な戦争断罪、アンフェアだと子供心に覚えた東京裁判への違和感

★【戦後７０年】一方的な戦争断罪、アンフェアだと子供心に覚えた東京裁判への違和感…「ヒノキ新薬」阿部武彦社長
2014.11.12 08:10

先の大戦後の東京裁判（極東国際軍事裁判）で、東条英機元首相らいわゆる「Ａ級戦犯」に判決が言い渡されてから
１２日で６６年。基礎化粧品メーカー「ヒノキ新薬」（東京都千代田区）の阿部武彦社長（７７）は、法廷で実際に
裁判を傍聴したという貴重な経験を持つ一人だ。「まもなく戦後７０年を迎える今こそ、東京裁判の正当性を
再検証すべきではないか」。阿部さんはこんな思いを募らせている。

東京裁判が行われたのは東京・市谷の旧陸軍士官学校の大講堂。当時小学生だった阿部さんに「傍聴しよう」と
誘ったのは、ヒノキ新薬創業者で父の武夫さんだった。

「なんで父は子供だった自分に声をかけたのかと今でも考える」

戦中、鉄工所を経営していた武夫さんは、昭和２０年３月の東京大空襲で多くの従業員を失っていた。

「アンフェアな裁きを、息子に見せておきたいという思いがあったのかもしれない」

裁判が行われる建物とバリケードの間に１メートル四方ほどのスペースがあり、見上げるような大きさのＭＰ（憲兵）
がガムをかみながら身体検査をしていた。子供の阿部さんに気を許したのか、ＭＰはコートの上から軽く手を滑らせると
お尻をポンとたたき、「向こうへ行け」というように指さした。

父の後ろについて木の階段を進むと、プールの底のように一段下がった法廷が目の前に広がった。そこには被告と
思われるヘッドホンをした多くの日本人。子供ながらに黒縁の丸い眼鏡をかけた丸刈りの東条元首相はすぐに分かった。

開廷中のことは「何を言っているのかよく分からなかったので、よく覚えていない」。
それでも、東条元首相らが裁かれる風景に「何かおかしい」という違和感を覚えたという。

http://www.sankei.com/life/news/141112/lif1411120021-n1.html

成長とともに東京裁判に興味を持ち、裁判の記録を読み起こしたり、当時の法廷の録音テープを聴いたりしてきた阿部さん。
その結果、「一方的に戦争犯罪を裁いた裁判の在り方」に疑問を感じるようになった。

東京裁判については、次世代の党の石原慎太郎最高顧問（８２）も子供のころに２度傍聴し、当時の体験として、
一方的な雰囲気の裁判だったと言及している。

「まもなく戦後７０年を迎え、当時を知る人も本当に少なくなっている」と阿部さん。

「今、あらためて東京裁判の正当性について再検証し、その意味を問い直してもいいのではないか」

そう話している。

■東京裁判　正式名称は極東国際軍事裁判。米英仏、ソ連、中国などの連合国側が先の大戦後、「平和に対する罪」や
「人道に対する罪」で、戦争指導者として日本の政治家や軍人ら２８人を起訴した。裁判は昭和２１年５月３日に開廷し、
２３年１１月１２日に判決。東条英機、広田弘毅両元首相ら７人が絞首刑、１６人が終身禁錮刑の判決を受けるなど
途中死亡者ら３人を除く２５人全員が有罪となった。

http://www.sankei.com/life/news/141112/lif1411120021-n2.html

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