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【捕鯨】町の人々が誇り、愛する食文化…クジラを食べ続けることはできるのか、千葉の捕鯨基地で見た日本人と鯨食の特別な関係

1 :Hi everyone! ★@\(^o^)/:2014/09/03(水) 02:40:37.59 ID:???0.net
ソース(ダイヤモンド・オンライン) http://diamond.jp/articles/-/58549
写真=クジラ料理専門店「ぴーまん」で食べた鯨の刺身をのせた丼
http://diamond.jp/mwimgs/e/7/600/img_e79406184c8276b6c43f565cb34ac4df81046.jpg

 クジラの解体を見に行くことになった、と言ったら、何人かの知り合いから「クジラってまだ捕ってもいいの?」と驚かれた。クジラが
給食の人気メニューだった時代から時は流れ、大方の日本人にとってクジラは「まあ、どうでもいい」存在になりつつあるのだと思う。
せいぜい「クジラのベーコンは旨いけど高くなっちゃったから最近は食べないなぁ」と言ったところだろうか。

 こんな風に書くと気分を悪くする人もいるかもしれないので、クジラについてなにか書くのはとても難しい。捕鯨反対派と賛成派の
意見も入り乱れているし、ある年代以上の人にとっては特別な存在だからだ。

 クジラにはある種のノスタルジーがある。

 日本人がクジラを食してきた起源は縄文時代にまでさかのぼることができるというが、本格的な発展は1570年ころに「突き捕り式捕鯨」
という技術が誕生してから。江戸時代には沿岸に入ってきたクジラを小舟で取り囲む組織的な捕鯨方法が確立する。1832年に刊行された
「勇魚取絵詞(いさなとりえことば)」という本には「鯨肉調味方」という付録がついていて、そこには解体された87のクジラの部位から、
それぞれの部位の調理法、用途まで詳細に記述されている。

 クジラ文化は明治期に入ると一気に衰退する。日本近海に押し寄せた700隻を超える米英の捕鯨船による乱獲の影響で、鯨が捕れなく
なったからだ。この時期、西欧諸国が鯨を捕り尽くす様子はたいしたもので、黒船でやってきたペリーが開国を迫った理由のひとつが
「捕鯨船の物資補給のための寄港地確保」だったことはよく知られている話だし、鯨油を目当てにクジラを捕る雰囲気はメルヴィルの小説
「白鯨」などからも窺い知ることができる。

 国際的な鯨保護の流れはこの頃からはじまり、1931年にジュネーブで国際捕鯨条約が締結される。これは乱獲により鯨油の価格が
下落したことを背景に、生産量の調整を目的としたものだった。

 戦後、GHQによって遠洋捕鯨が許可されると、クジラは日本人の食卓に欠かせないものになる。この頃から高度成長にかけてまでが、
日本人と鯨が最も深い関係を築いた時代かもしれない。昭和33年には牛・豚・鶏を抑え食肉消費の48%を鯨肉が占めていた。クジラ肉の
消費量は昭和36〜37年が最大で22万トン。給食などに大量の冷凍肉が供給されたので、先述の「給食で食べたイメージ」が確立された。

 日本が経済的に豊かになるにつれ、鯨肉の消費量は徐々に減少していく。豊かになったので無理をしてクジラを食べる必要がなくなった
のだ。1972年に商業捕鯨モラトリアムが採択されるが、その当時の消費量は2万トン程度だった。

 時は流れ、今年3月には国際司法裁判所から南極海の調査捕鯨の中止命令がくだされたというニュースが流れたばかり。調査計画を
見直すという選択肢もあるが、これからの先行きは不透明だ。現在の消費量は5000トンにも満たない。

■東京から車で2時間半 捕鯨基地に地元の人、観光客が集う

 調査捕鯨という奇妙な方法はともかく、沿岸小型捕鯨は現在も続けられている。沿岸小型捕鯨というのはIWCの管轄外の小型鯨類を
対象とする捕鯨だ。北海道の網走と函館、宮城県の鮎川、和歌山県の太地、そして僕らが訪れた千葉県の和田の5地区に捕鯨基地が
ある。

 まず驚いたのは人の多さだった。

 東京から車で2時間半。アクアラインを通ったからか、東京からの連続性を強く感じる。国道128号線から海沿いの道に入りしばらく
進むと、漁港の外れに建っている解体場が見えてくる。

 解体場は大きな東屋で、外から自由にクジラを解体する様子を見学することができる。解体開始の時刻が近づくにつれ、見学者の数は
徐々に増えていく。一見したところ地元の人以外にも、子ども連れの行楽客が多い。

>>2以降に続く)

2 :Hi everyone! ★@\(^o^)/:2014/09/03(水) 02:41:00.07 ID:???0.net
>>1の続き)
 解体開始の少し前に沖に係留されていたクジラがウインチで運ばれる。和田浦では捕ったクジラの腹を裂き、海中で16時間係留させる。
内臓の匂いが肉にうつるのを防ぎ、死後硬直がとけるのを待つのだ。この工程を現地では熟成と呼んでいる。

 解体作業と平行して、東京海洋大学と東海大学の学生によって調査がおこなわれる。運ばれたクジラはまず体長を計測する。
胃の内容物を調べたり、採った歯から年齢などのデータを収集している。

 「見てみて、クジラだよ。大きいね」

 親御さんが子どもに語りかける声が聞こえた。子どもたちは目を輝かせて、陸に上がったクジラを見つめている。それは水族館で
泳いでいる愛玩的な生き物ではない。このあたりに住む日本人が昔から食用としてきたツチクジラである。
?
 その日のお昼に「ぴーまん」というクジラ料理専門店に伺った。

写真=変わった名前のクジラ料理店。何故に『ぴーまん』なのか。聞いた話では「(オープンした頃)『とまと』とかそういう洋風の名前が
流行っていて、変わったところで『ぴーまん』と名づけた」らしい
http://diamond.jp/mwimgs/5/d/300/img_5dac053c68a762f1e3f325091027d55137317.jpg

 80種類ほどの種類のあるクジラだが、大きく分けるとハクジラとヒゲクジラのふたつに分類される。クジラ料理店で提供されてるのは、
ほとんどがナガスクジラやミンククジラなどのヒゲクジラだ。

 「食べて旨いのはヒゲクジラ。近海で穫れるハクジラは美味しくない」

 というのが定説で、ハクジラに分類されるツチクジラは旨くないと聞いていたし、実際食べて美味しいと思った経験がなかった。

写真=訪れたクジラ料理店の『ツチクジラの刺身』。ドリップ(血が混じった肉汁)が出ていないことに注目
http://diamond.jp/mwimgs/b/b/300/img_bb70420828cf137a451ef7a10e9a9bd935904.jpg

 ところが和田浦で食べたツチクジラの刺身は旨かったのだ。やや頼りない食感のレバー刺しのよう……といえば伝わるだろうか。
火を通しても若干のレバー臭は感じるが、濃い旨味は悪くないし、軟らかく、筋などは感じない。風味はヨーロッパで食べられる
血のソーセージに似ている。ナガスクジラやミンククジラなどと比べるとたしかに癖が強いが、調理法次第という感じだ。

 竜田揚げというのはやはり定番だけあって、生姜の味がレバー臭を緩和し、濃い目の味つけが美味しい。脂のないクジラの肉に油分を
補うという意味でも、揚げ物というのは適した調理法なのだろう。どこまで血の風味を抜き、味を残すか。臭いを香りに変えるのが、料理人
の腕の見せどころだ。

 味もそうだが、人の多さにも驚いた。観光客と思われる人々がクジラ料理に舌鼓を打ち、席を待つお客さんが店の外で列をつくっていた。

■クジラは食べるべきなのか 解体から考える「文明」と「文化」の違い

 解体に話を戻そう。

 クジラを解体する人は「解剖屋さん」と呼ばれている職人集団である。クジラの仕事とともに全国をまわっていて、ここ和田浦での仕事を
終えると、三陸沖や北海道などに向かうそうである。彼らが切り込みを入れた皮をウインチで引き剥がす。

 そのあと、恐ろしく切れ味のいい刃物で、クジラがばらされていく。思ったよりも血の臭いはしないが、腹部に包丁が入った瞬間、動物園
を連想させるような獣の臭いが一瞬、強くなった。クジラは魚ではなく、巨大な獣なのだと改めて気づかされる。例えればクジラは海の
ジビエなのだ。

写真=引き上げられるツチクジラ。全長11mを間近で見ると迫力がある。見学人の数はこの後も増え続けた。
http://diamond.jp/mwimgs/4/3/300/img_43a551ee277d3bb7ed7d49819d37f48434461.jpg

 「あの肉は美味そうだ」

?ロープ越しに解体される様子を眺めていると、他の観光客がもらした感想が聞こえた。この光景を眺めて美味そうだ、と言葉が漏れる
のは日本人だけだろう。

 「クジラの肉って柔らかいんだね。プリンみたいだ」

(さらに続きます)

3 :Hi everyone! ★@\(^o^)/:2014/09/03(水) 02:41:22.56 ID:???0.net
>>2の続き)

 観光客たちは解剖屋の仕事を興味深げに眺めている。人間と同じ赤い血が流れるクジラを解体するのは残酷なことだ。でも、現場を
見ていると不思議なことに、あまりそういった感情はわいてこない。そこにはなんの政治的思惑もなく、秘密もない。ただ、人間が他の
生物の命を奪うことでしか生存していけないという現実と、生き物としてのクジラが食べものに変わっていく過程があるだけだ。

 あるいは外国の方が見れば別の感想を持つかもしれない。残酷だ、異常だ、とショックを受ける人もいるだろう。例えば外国人からよく
非難されるものに『マグロの解体ショー』がある。解体されていくマグロを『美味しそう』と目をかがやかせる人々の姿は彼らには異常に
映るようだ。反対に豚や鶏を絞める姿を日本人は隠し、眉を潜めるが、それに抵抗のない国の人もいる。文化の違いとしか言いようがない。

写真=外房捕鯨株式会社は『くじら家』という名前で鯨肉加工品も販売している
http://diamond.jp/mwimgs/7/7/300/img_77b182577eb464d87d1faab4f68f446836267.jpg

 日本固有の文化を扱っているこの連載で、鯨食はいつか触れようと思っていた。鯨食はデリケートな問題だ。もちろん人にもよるの
だろうが、一般的には外国人に理解してもらうのはおそらく難しい。

 あるいは文化というのは本質的には国境を越えないのかもしれない、とも思う。小説家の開高健が文化と文明の違いについて
こんな風に語っていた。「文明は他の国に簡単に輸出できるもの」であり、文化は「その文化圏に固有の血と土の産物であって、
他の文化圏に伝えることが不可能であるか、もしくは極めて困難であるもの」なのだ、と。

 クジラは食べるべきなのか??個人的な感想としては遠い南氷洋まで出かけていってクジラを捕ることには無理がでてきていると思う。
しかし、こうした伝統的な沿岸捕鯨は別だ。誰かに文句を言われても我々は持続可能性のある資源を、持続可能な漁法で獲っている、
と答えるほかない。

■ローカルな食文化「クジラ」を町の人々は誇り、愛している

写真=解体が終わると地元の人が買いに来る。冷凍ではない生肉だ。料理人的にはクジラは馬肉と同じで肉のなかの水分含有量が
多いので本質的には冷凍に向かない肉だと思う。もっとも冷凍しないと流通しない事情があったのだろうけど
http://diamond.jp/mwimgs/d/d/300/img_dd3b07b6aac8b090ed73d4fc5c2e61d738740.jpg

 クジラの解体が終わると、その日のうちに肉の販売がはじまる。近所の人たちは慣れたもので、バケツなどをもって集まってくる。
販売スペースも人で一杯だ。冷凍などではない生肉が、2キロ、いや5キロと固まりで次々と肉が売れていく。ここらあたりの人たちは
タレという干し肉に加工してから、冷凍しておくのだと聞いた。ツチクジラの肉はほとんど近隣で消費されている。

 クジラは高くて庶民の手の届かない食べものになったというけれど、その日の販売価格は正肉でキロ2500円、ハギ肉(切り落とし)で
キロ1700円だった。グラムにすると250円(100グラム)なので肉としてはちょっとないほど安価だ。ちなみにこのあたりで消費されるのは
もっぱら肉で、皮はあまり食べないという。

写真=意外なことにこのあたりではクジラの皮は食べないそうだ。皮は塩漬けにして新潟や長崎などにも出荷されている。日本には
クジラの皮が入った鯨汁を煤払いのあとに食べる風習があった。煤払いという言葉も聞かなくなりましたねぇ……
http://diamond.jp/mwimgs/4/a/300/img_4aa62723af8939b07bd5e2684110fe6134290.jpg

?僕は以前、ダイヤモンド・オンラインに寄せた記事のなかで「日本人はクジラ肉をそれほど食べていない」(なぜ日本は「クジラ裁判」に
完敗したのか ノスタルジー食文化を脱する『鯨食2.0』の必要性 http://diamond.jp/articles/-/51220)と書いた。統計上はたしかにそうだ。
でも、クジラ肉はもともと地域性の強い食文化。少なくてもここ和田浦では、どこに行っても様々な形でクジラ料理を味わうことができる。

(さらに続きます)

4 :Hi everyone! ★@\(^o^)/:2014/09/03(水) 02:41:45.19 ID:???0.net
>>3の続き)

?ただ、ひとつだけ気になったことがある。解体され切り分けられた肉は氷水に放り込まれていたのだが、そうすると肉は水を吸って
しまうし、旨味成分は流出してしまわないだろうか。血抜きという考え方かもしれないが、調理直前ならともかくこの段階で水に浸ける
ことは疑問だった。

 先に挙げた「勇魚取絵詞(いさなとりえことば)」という本のなかに『生月御崎浦骨納屋図』という絵がある。解体の方法は皮を引きはがす
道具がウインチに変わったくらいで、絵に書かれているのと同じだ。そこでも肉は樽に放り込まれているので、ひょっとすると江戸時代から
続く方法なのかもしれない。

 昔ながらの解体光景はたしかに伝統を感じさせるが、クジラが魚だと思われていた時代のやり方でいいのだろうかとも思う。気温の高い
野外で作業をおこなっていることも含めて、クジラの食味はひょっとすると向上する余地があるのではないか……という気がした。

写真=解体作業が終わったら、皆さんアイスクリームを食べて休んでおられました
http://diamond.jp/mwimgs/5/9/300/img_59df4d564d47f66fa86dea11c1a7077836521.jpg

 帰りに『道の駅・和田浦WA・O!』に寄った。シロナガスクジラの骨格標本が目を引く施設で、観光バスが停まっているせいか、ここも
賑やかだった。物販スペースではクジラの加工品が並び、さらには全国から集められたクジラの大和煮の缶詰が並べられていた。

 社長の櫟原八千代さんはこの町の観光を支える一人だ。

 「ツチクジラは北海道でもとれますけど、味は全然違います。北の方と南のこちらではクジラが食べているものが違うんですね。
こっちのはイカなんかを食べているから、同じツチクジラでも肉はこちらのほうが軟らかくて、美味しいと思います」

 この道の駅には年間数万人が訪れている。クジラとは関係ないが、落花生ソフトクリームは絶品だった。ソフトクリームといっても
ミルク感が強くなく、落花生の香ばしい味が口に広がる。一度、食べる価値のある品だ。

 「クジラはローカルな食文化だから、なかなか外に出て行かないんです。でも、ここで生まれ育った私たちにとってクジラは郷土の誇り
なんですよ」

 なるほど、クジラは和田浦という町に自然に溶け込んでいた。外に出ないローカルな食文化故に、和田浦は町としてのアイデンティティ
を確立し、それが観光客にとっての魅力になっている。グローバル化が進み均質化してしまった世界のなかで地域性はむしろ貴重だ。
ローカルであることは決して悪いことではないのだ。

 町の人々はクジラを愛しているのだ。そして、訪れる観光客の姿を見て「日本人はつくづくクジラという生き物が好きなのだな」と僕は
思った。

(終わり。ソース元に鯨の解体動画あり)

5 :名無しさん@0新周年@\(^o^)/:2014/09/03(水) 02:42:23.28 ID:hC7BcXLf0.net
底辺ネトウヨ脳って本当口だけだよなw



オーストラリア言ってデモしてこいよカスw

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