【政治】「国民1人10万円」やっと検討…“迷走”安倍政権、1カ月無駄に　識者「自殺しなくて済む。一刻も早く給付を」

擬古牛φ ★

★「国民1人10万円」やっと検討…“迷走”安倍政権、1カ月無駄に　識者「一刻も早く給付を」

[ 2020年4月16日 05:30 ]

　政府は15日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた追加の経済対策として、国民1人当たり10万円の現金給付の検討に入った。
安倍晋三首相は、公明党の山口那津男代表から所得制限を設けず給付するよう要請されて、前向きな姿勢を示した。
アベノマスク、制限付きの給付などを打ち出して炎上が続く中で、3月には浮上していた案に立ち戻る“アベノループ”で約1カ月を無駄にした形だ。

　首相はこの日、山口氏と官邸で会談。国民1人当たり10万円の一律給付要請について、
2020年度補正予算案成立後に「方向性をもって検討する」と応じた。
山口氏は会談後、記者団に「首相に決断を促した。積極的に受け止めていただいたものと理解している」と、手応えを示した。

　10万円給付は、自民党の二階俊博幹事長が、所得制限付きで政府に要請すると表明した14日、にわかに動き始めた。
既に多くの国が実施しているが、実は国内でも3月中旬には浮上。当初は安倍首相も経済対策の柱として前向きだった。

　待ったを掛けたのは麻生太郎副総理兼財務相だ。
首相だった09年、リーマン・ショック後の対策で実施した1万2000円の「定額給付金」の悪夢があった。
多くが貯金に回ったとされ、ばらまきと批判された苦い経験から「同じ失敗はしたくない」と強固に反対。
首相の側近補佐官も反対したことで頓挫した。

　その後は「お肉券」配布案が浮上したり、布マスク2枚を配布する「アベノマスク」など迷走。
住民税非課税世帯などの制限付きで、1世帯30万円給付などが発表されたが、国民の反発を招くばかり。
緊急事態宣言後に、歌手の星野源の動画と合わせて自身が自宅でくつろぐ「アベノコラボ」動画を投稿したことでさらに悪化。
補償を明確にしない政権の支持率は下落の一方だった。

　総額12兆円に上る起死回生の一律10万円給付に前向きな安倍首相だが、永田町関係者からは、
3月中旬の「振り出しに戻っただけ。1カ月間無駄にした」との声も上がる。

　補正予算案への10万円給付計上を巡り、自公両党の幹事長、政調会長が15日、国会内で協議。
公明党は組み替えを強く迫ったが、自民党は補正予算成立が遅れるとして反対し物別れに終わるなど審議入りすら見通せない。

　経済評論家の森永卓郎氏は「公明党は初めから一律給付案で、自民党内からも声が上がっていた。
30万円給付案がひどかったため、安倍首相や側近だけの意見からようやく国会の意見が通ることになった」と解説。
「4人家族で40万円あれば、1、2カ月働かなくても巣ごもりできる。自殺しなくて済む。一刻も早く給付するべき」と遅すぎる政策を批判した。

スポニチ　https://www.sponichi.co.jp/society/news/2020/04/16/kiji/20200416s00042000090000c.html

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