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【僕難突破解散】 総選挙に表れた安倍首相の「卑怯な本性」 「小池新党」は"大根役者"で混迷中

1 :擬古牛φ ★:2017/10/18(水) 15:01:52.69 ID:???
★総選挙に表れた安倍首相の「卑怯な本性」 「小池新党」は"大根役者"で混迷中

ビジネス・ブレークスルー大学学長 大前 研一

これぐらい卑怯な解散は憲政史上初めて

今回の解散総選挙は安倍晋三首相の卑怯な本性がよく表れている。
民主党から政権を奪還して第二次安倍政権が始まったとき、安倍首相は「危機突破内閣」と自ら命名して、
アベノミクスを経済政策の前面に押し出した。2014年の選挙でも「この道しかない」と訴えて、
「三本の矢」「新三本の矢」でアベノミクスを5年弱継続してきた。

しかし、めぼしい成果はほとんどなく、政権が目標に掲げてきた2%成長は5年経ってもほど遠い。
逆に日銀が国債を大量に買い込むというきわめて危険な状況をつくり出している。
先の内閣改造でも結果を出せなかった経済閣僚を留任させておきながら、「経済重視の仕事人内閣」と嘯いた。
解散までの2カ月間で「仕事人」は一体どんな仕事を成したのか。

一方、政権の長期化に伴って党内に安倍首相の対抗勢力がいなくなり、「安倍一強」体制が築かれる。
そこで蔓延ってきたのが、いわゆる「忖度政治」である。

●「僕難突破」の冒頭解散

背景として非常に大きいのは、14年に内閣官房に新しく内閣人事局が設置されたことだ。
それまで各省庁の官僚主導で行われてきた幹部の人事権が内閣人事局に移ったことで、
役人は完全に官邸のほうを向いて仕事をするようになった。

「政治主導」「官邸主導」と言えば聞こえはいいが、要は安倍首相ならびに官房長官や内閣府の
取り巻き連中の意向を汲むイエスマンで幹部官僚を固めたということ。
その歪んだ忖度政治の象徴が森友学園問題であり、加計学園の問題なのだ。

ところが自らを震源地とするスキャンダルを「知らなかった」で押し通した安倍首相は国会をさっさと閉じてしまった。
閉会中の3カ月間はもっぱら外遊と北朝鮮問題などの外交テーマで埋めておいて、
ほとぼりが冷めた頃に開いた臨時国会では所信表明演説もなく、「僕難突破」の冒頭解散。
再開された国会で安倍政権が国民の負託に足る政権なのかどうか、厳しく追及されることを国民は期待していたわけで、
これぐらい卑怯な解散は日本の憲政史上初めてだろう。


PRESIDENT 2017年10月30日号 http://president.jp/articles/-/23308
続きは>>2-4

2 :擬古牛φ ★:2017/10/18(水) 15:02:06.79 ID:???
>>1の続き

このまま国会を開いても“もりそば”“かけそば”のおかわりで集中砲火を浴びるのは目に見えている。
それで国民の信頼を失ったら次の選挙は戦えない。あと数カ月もすれば衆院の任期4年目に突入するから、
伝家の宝刀である“解散”の効力も薄れる。だったら民進党はぐらついているし、小池新党の体制も整っていない、
北朝鮮情勢の緊迫化で支持率も多少は持ち直した今のうちに解散総選挙に打って出れば勝てる――。
機を見ることにかけては敏な麻生太郎副総理から持ちかけられて、安倍首相は決意したのだ。

●常にポピュリスト側が勝ってきた

「大義なき解散」という批判は当然だ。初めに解散ありきなのだから。
解散を決断した安倍首相は岸田文雄政調会長に「解散の大義名分を考えろ」と指示したという。
捻り出した大義というのが19年10月に予定している消費税増税の増収分(2%増税で約5兆円)の使途変更である。

高齢世代に偏っていた消費税の使い道を子育て世代などにも広げて、全方位型の社会保障を実現するための財源に増収分の使途を変更する。
ついては「国民との約束を変更して国民生活に関わる重大な決断を行う以上、国民の信を問わねばならない。よって解散する」という屁理屈だ。

消費税を5%から8%に上げた際の増収分の8割は赤字国債の穴埋め、つまり国の借金の返済のために使われた。
次の消費税引き上げの増収分は、社会保障の充実と国の借金返済に半分ずつ充てるという。
アベクロバズーカで国債を乱発、100兆円規模の予算を組んで赤字を垂れ流しておきながら、
増税分でさらに国民サービスをしようというのだから、選挙対策に税金をばらまく、というとんでもない話だ。

しかし、「全世代にばらまきます。いいですよね」と問われれば、国民はNOとは言わないだろう。
希望の党はさらに進んで消費税増税封印、というのだから、サービス合戦となり選挙の争点とはならないだろう。

今の日本で国政選挙の争点になるような選択肢は2つ、3つしかないと私は思う。
ひとつは財政破綻、デフォルトを避けるために、国民サービスを減らしてでも財政健全化を進めるか否か。
財政出動か財政規律かというのは自民党内でも意見が二分してきた問題で、常にポピュリスト側が勝ってきたという歴史がある。

続く

3 :擬古牛φ ★:2017/10/18(水) 15:02:17.82 ID:???
>>2の続き

●「何とかチルドレン」にはうんざり

2つ目の選択肢は選挙制度で、今の小選挙区制をやめてかつての中選挙区制なり何なりに変えるかどうか。
本連載で何度も指摘しているように、小選挙区制はブーム次第で雪崩現象を引き起こしやすく、政治が安定しない。
ブームに乗じて当選した「何とかチルドレン」のお粗末な行状にはうんざりである。
選挙区の規模が市長選レベルになって、地元への利益誘導に熱心な小粒な政治家ばかりが増えて、
天下国家や外交、国の財政をきちんと語れる政治家が出てこなくなったのも大問題だ。

もうひとつ選択肢があるとすれば、やはり憲法改正だろう。
それは憲法9条に第3項を書き足すようなその場しのぎの「加憲」や「改憲」ではなく「創憲」だ。
今の憲法のどこにどういう問題があるのか、足りないものは何か、という議論を国民を巻き込んでゼロベースで行うのだ。
それぞれの政党が憲法の腹案をつくって国民に提示し、国民投票を駆使しながら1章ずつ練り上げていく。

たたき台をすでに30年ほど前に拙著『新・国富論』『平成維新』などで提案している私の経験上、本気でやれば10年はかかる難作業だ。
あちこちで制度疲労を起こしている日本のカラクリをつくり替えて再起動するためには絶対に必要な作業だ。
ただし、このような憲法改正はもちろん、財政規律や選挙制度改革にしても今回の泥縄選挙の争点にはなりそうもない。

●「与党で過半数を取れなければ辞任する」

安倍首相は勝敗ラインを自民公明の与党で過半数(233議席)と設定して、「与党で過半数を取れなければ辞任する」と述べた。
過半数を確保できれば自分は国民から信任されて、“もりそば”“かけそば”の禊ぎは済んだということにしたいのだろう。
今回の選挙結果を予測するのは難しい。

民進党がゴタついて、小池新党の体制が整わないまま選挙戦に突入していれば、
安倍政権に対する怒りや批判の持って行き場がないということで、安倍政権の思惑通り、
投票率も低調になって自民公明の与党が過半数を維持する目はあったと思う。批判票が集中すれば共産党も議席を伸ばしただろう。

しかし東京都の地域政党である「都民ファーストの会」が国政進出する形で全国政党「希望の党」が発足して、
党代表に小池百合子都知事が納まったことで状況は変わった。
都知事の側近や民進党の離脱組が党代表になって、小池都知事が後方支援に回るなら、新党はそれほど盛り上がらなかったと思う。

続く

4 :擬古牛φ ★:2017/10/18(水) 15:02:29.07 ID:???
>>3の続き

地方の有権者が「都民ファースト(都民第一)」という希望の党の根っこにシンパシーを感じるとは思えない。
むしろ東京一極集中に対して反感を持ちそうだ。しかし小池都知事が最前線に立って、
サプライズを連発する“小池劇場”が連日のようにメディアで取り上げられたら、これはブームになりかねない。

●前原誠司という政治家の本性

先の東京都議選で「都民ファーストの会」は都議会公明党と手を組んで圧勝、自民党は大敗した。
国政選挙での再来を自民党が恐れているのは間違いない。ただし、国政では公明党は自民党と組んで与党を形成している。
このねじれが一番選挙区の多い東京ブロックの結果にどう影響するかがまだ見えない。

奇襲を仕掛けた安倍政権としても、今回の解散総選挙で野党再編がこれほど劇的に進むとは思ってもみなかったのではないか。
民進党の前原誠司代表は「名を捨てて実を取る」と語って希望の党への合流を決断した。
参議院は残るとはいえ、民進党は事実上の解党である。

私は前原誠司という政治家をよく知っている。清濁併せ呑めないタイプというか、清濁を判断できないところがあるのだが、
今回の決断はらしくない思い切りだったように感じる。やはり事前に小池都知事と話を詰めていたのだろう。

現時点では民進党の立候補予定者全員を希望の党が公認するのか、小池都知事が言うような“選別”が行われるのかはわからない。
しかし希望の党が民進党の持つ(150億円とも言われる)政党助成金目当てに大半を取り込めば、国政への足がかりレベルではなく、
政権選択選挙になる可能性も出てくる。大阪府の松井一郎知事(日本維新の会代表)や愛知県の大村秀章知事の協力も取り付けて、
希望の党と維新の会の距離も縮まった。

しかし、この選挙協力は“小池衆議院議員”が当選していないと首班指名で維新が
(そして希望の党さえも政策が類似している)安倍氏に入れる可能性がある。
つまり今後小池氏が情勢によっては衆議院選に出馬し、都知事後継として小泉純一郎氏(75歳)を指名する、などのどんでん返しがまだまだ続くのだろう。

誰と誰がどういう形で手を組むのか、最後までもつれて、小池劇団の大根役者が日替わりメニューで繰り出される混迷した選挙戦になりそうだ。

以上

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