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ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ7

414 :132人目の素数さん:2024/05/21(火) 11:35:56.58 ID:lIT9+VVv.net
>>406
>4次のラグランジュ分解式は存在するか否か?
>Yes or No でお願いします。

ありがと
良い質問ですね by 池上彰w

・回答:yes
・補足 (簡単に、係数を有理数体Qとして複素数体C内での体の拡大を考える)
1)ラグランジュ分解式の定義:n次代数方程式の根 a1,a2・・anに対し
 1のn乗根ωを使って、形式的なラグランジュ分解式
 a1ω+a2ω^2+・・+anω^n ここにω^n=1 ができる
(普通は、ωを原始根(存在すれば)にとる)
2)いま問題の4次では X^4-1=0を考えて X^4-1=(X^2-1)(X^2+1)と因数分解できて
 その根は、1,-1,i,-i の4つ
 よく見ると、X^4=1の根による体の拡大は、二次式X^2+1=0による拡大でしかないのです(^^;
 4次のラグランジュ分解式は、形式的には存在するのですが、ほとんど役に立たないってこと
3)なお、別の例で素数p次の方程式に対して、X^p-1=0 から得られる1のp乗根は
 下記にある巡回クンマー拡大で活躍するのです
 つまり、ラグランジュ分解式の意義は、巡回クンマー拡大で必要となる1のp乗根を先取りしているってことですね
(よくある3次方程式のラグランジュ分解式による解法説明は、これです)

https://enakai00.はてな.com/entry/2015/11/13/143302
めもめも
2015-11-13
ガロア理論のメモ(その6):べき根拡大と可解群

補題6.2
――――――――――
多項式 f(X)=X^n−1∈F[X] の分解体を E とする時、E=F(ω) となる ω∈E が存在して、Aut(F(ω)/F) はアーベル群 G の部分群に同型となる。

定理6.1
――――――――――
多項式 f(X)=X^n−a∈F[X] の分解体を E とする時、Aut(E/F) は可解群となる。このような拡大をべき根拡大とよぶ。
また、αn=a を満たす α∈E を用いて、E=F(α,ω) が成立する。ここに、ω は1の原始 n 乗根であり、{α,αω,αω^2,⋯,αω^n−1}⊂E が f(X) の相違なる n 個の根となる。

(証明)
補題6.2の ω∈E を用いて、体の拡大の列 E⊃F(ω)⊃F を構成した上で、次の自己同型群の列が可解群の条件を満たすことを証明する。

注)f(X)=X^n−a の既約性を要求しておくべきだが、デフォルトとしているのかな

https://pc1.math.gakushuin.ac.jp/~shin/
中野 伸(教授) 学習院
https://pc1.math.gakushuin.ac.jp/~shin/lecture2022.html
2022年度
代数II
講義ノート(ラフ)
代数? 2022年度版(全体)
各節のページは以下のリンクから…
https://pc1.math.gakushuin.ac.jp/~shin/html-files/Alg2/2022/13kummer.pdf
§13. クンマー拡大
以下において扱う体はすべてC の部分体とする.また,自然数nに対して,ζn ∈ C を1の原始n乗根とする.すなわち,ζn∈C× であって,その位数がnであるとする(ζn=e^2πi/n であるとしてよい).

つづく

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