電磁波犯罪の仕組み

>>740 つづき

電離層におけるマイクロ波ビームの効果

　電離層を伝播する電磁放射は、自由電子によって衝突的に減衰されます。マイクロ波周波数の場合、プラズマに吸収される波エネルギ
ーの割合は非常に小さいと予想されます。それにもかかわらず、この吸収されたエネルギーは、有効熱容量が非常に小さい自由電子に
直接入るため、結果として生じるオーム加熱は、局所的な電離圏熱収支に大きく影響されます。強い放射線は、電子温度の大幅な向上
を開始し、電離層密度と構造に影響を与えます。さらに、結果として生じる熱力は、追加の電離層マイクロ波相互作用を駆動し、ビーム
の自己集束と電離層の縞模様の発生をもたらします。SPSマイクロ波ビームによって誘発される電離層の変化のほとんどは、ビーム近く
の領域に制限されると考えられています。ただし、電離層の構造、密度、および温度の局所的な変化でさえ、深刻な広範囲の電気通信
影響を引き起こします。これらの影響の大きさと範囲は、特定の通信システムの特性と電離層擾乱の性質の両方に依存します。
活発な研究プログラムが進行しており、非線形の電離圏とマイクロ波の相互作用を刺激するための閾値を確立し、電離圏に対するこれら
の相互作用の影響を決定し、関連する電気通信の影響の範囲と大きさを定義し、必要ならばそれらの発生を抑制する緩和戦略を考案する
ための精力的な研究計画が進行中です。