ビール需要いつ戻る？大手4社が増産の動き [蚤の市★]

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ビール需要いつ戻る？大手4社が増産の動き　飲食店の酒類提供再開で期待膨らむ　コロナ先行きに警戒感も

　緊急事態宣言の解除で飲食店が酒類提供を再開したのを受け、ビール大手４社は、飲食店向けの瓶や生ビールの樽の製造量を増やす方針だ。新型コロナ禍で減った需要の回復を目指すが、感染の再拡大による第６波の懸念もあり、「需要の先行きはどうなるか分からない」との警戒感が根強い。（大島宏一郎）
　ビール類の販売実績は、酒類提供の制限で消費が落ち込み、８月の前年同月比は各社とも約２割の減少率となった。だが、９月下旬に宣言解除の方針が報じられると、卸業者や酒販店の注文が増えるなど状況が一変し始めた。
　アサヒビールでは、主力商品「スーパードライ」の樽の出荷量（９月２７日～１０月２日）が前の週の２倍超に増加。サントリービールでも瓶や樽の出荷量（９月２４～３０日）が前の週の２倍を超えた。こうした需要増を受け、同社は１０月の生産量を前月比で２・３倍に増やす考え。サッポロビールも、１０月の生産量を同３倍に増やす方針だ。キリンビールも「欠品が出ないような態勢にしたい」（広報）という。
　ただ、飲食店は宣言の解除後も営業時間の短縮要請を受ける上、入店案内を４人以下とする人数制限も求められる。このため、業務用ビールの販売は「コロナ前に戻らない」（業界関係者）との見方が多い。
　別の関係者は、経済活動の制限と再開が繰り返されてきた点に触れ「今後の需要は何とも読みにくい」とさらなる増産には慎重な考えをにじませた。

東京新聞　2021年10月7日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/135322