【特集】父を支え…食堂守る小学6年生　父の病きっかけに　お手製の揚げパンが人気メニュー [愛の戦士★]

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特集は、長野市の食堂を支える小学6年生です。父親の病気をきっかけに、手伝うようになって2年。新型コロナウイルスの影響で始めたテイクアウトでは、お手製の「揚げパン」が人気で、頼もしい存在となっています。

長野市三輪の「めし処きらく」。人気メニューは、あつあつの五目あんかけ焼きそばに、ボリュームたっぷりの週替わり定食です。

2代目の店主・奥山貴史さん（45）には、頼もしい相棒がいます。

（客の注文）
「フライドオニオン。とりあえず以上で」

長男で小学6年生の陽生さんです。注文取りや配膳を担当しています。

長男・陽生さん（小6）：
「お客さんと話しているときとかが一番楽しい」

常連客は…。

客：
「いいなと思う。はるちゃん（陽生さん）も楽しそうだし」
「初めのころより明るくなったし、良くしゃべるようになった。継いでくれればいいかなと。われわれがおじいちゃんになっても飲みに来られるので」

店主・奥山貴史さん：
「仕事のことに関しては、厳しく言ったりもするんですけど、絶対へこまない。そこは息子すごいなと」

父親も感心する食堂の「3代目候補」。陽生さんがお手伝いに一生懸命なのには訳がありました。

創業当時の「きらく」
「きらく」の創業は1967年（昭和42年）。半世紀以上の歴史があります。

先代の主は、貴史さんの母・勝子さん。「名物おかあさん」として親しまれ、貴史さんも手伝いながら地域に根ざした大衆食堂を守ってきました。

しかし、2年前に勝子さんは他界。貴史さんが2代目として食堂を継ぎましたが、当時は別の飲食店と掛け持ちしていました。

その負担もあってか、まもなく心筋梗塞で倒れ、入院生活を余儀なくされました。妻は他の仕事を抱えており、貴史さんは体への負担も考え、一時、食堂を閉めることも考えました。

しかし…。

店主・奥山貴史さん：
「息子が『じゃあ代わりに手伝ってあげるよ』と」

人気メニューの「五目あんかけ焼きそば」
幼い頃から憧れていた父の働く姿。お手伝いを買って出たのは、素直な気持ちからでした。

長男・陽生さん：
「パパが病気をしちゃって、うまくできないというからやりたいなと。（Q.働く父の姿は）かっこよかった」

夕方からの営業にしぼって続けることにし、食堂は息を吹き返しました。

2年前から店を手伝い始める
午後4時過ぎ。小学校から帰った陽生さん。ランドセルを下ろすと前掛けをしめます。夜8時ごろまでがお手伝いの時間で、2年前からほとんど休むことなく続けています。まだ遊び盛りのはずですが…。

長男・陽生さん：
「（Q.友達と遊びたい？）遊びたいと思うけど、別にいいや。（手伝う方が楽しい）うん」

陽生さんは父・貴史さんと過ごす時間が楽しいようです。

2人ともサッカーJ3のAC長野パルセイロのファンで、ホームで試合があるたびにスタジアムに足を運んでいて、親子の時間が増えました。

揚げパン
一方、食堂は新型コロナウイルスの影響を受けています。人数を制限するため、予約制にしており、売り上げが落ちました。

そこで、このピンチを乗り越えようとテイクアウトも始めました。

炭火でふっくらと焼いた焼き芋に、懐かしの給食の味の揚げパンなどを販売しています。パンを揚げるのを任されたのは陽生さんです。

店主・奥山貴史さん：
「たまたまお客さんと『給食で揚げパンって出たよね』という話になって、そのときにちょうどコッペパンがあった。それで揚げて食べさせてみたら、これうまいじゃんという話になって、じゃあこれだったら息子にもできるということで」

揚げパンはこのひと月程で、一気に人気メニューとなりました。

客：
「揚げパンを6個買った。懐かしい、学校給食で出てきたみたいな。おいしくいただきます」

長男・陽生さん：
「うまくできるかなと思ったけど、やってみたら自分でもできたから。これからもいっぱい作りたいです」

頼もしい相棒に、父・貴史さんは…。

店主・奥山貴史さん：
「すごくやる気になってくれて『じゃあ3代目は僕だね』と言ってくれているので、ありがたいというかうれしいというか、泣きそうになっちゃいますよね」

長男・陽生さん：
「店を継ぎたい。定食を手伝ったりできたらいいなと」

コロナ禍の街角に、親子で守る食堂がありました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20201225-00010000-nbstv-l20

【特集】父を支え…食堂守る小学6年生 父の病きっかけに お手製の揚げパンが人気メニュー [愛の戦士★]

【特集】父を支え…食堂守る小学6年生　父の病きっかけに　お手製の揚げパンが人気メニュー [愛の戦士★]